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GAME after DEATH  作者: 硴月 楸
死して生を知る
46/73

45. All knowing.

説明回ですw


書くのつらかった…( ゜д゜)

それからというもの、私はソラと共にそれはそれは楽しい日々を過ごした。

面倒くさがりでなかなか笑うことをしないソラを少しでも笑わせてあげようとあの手この手で動き回った。

「魔物をペットにしよう!」と言って森の探索に誘ったり、原っぱに寝転ぶソラの周りをうろちょろしたり…たまに魔物が現れれば、一緒に戦った。

おかげでソラもある程度の戦闘能力も身につけ、心もだんだんと開いてくれた。

でも、笑顔はまだ見たことなかった。


だから私はソラを外へ連れ出すことにした。


閉ざされた島の中でできることなんて限られている。

だから外に出ていろいろなものを見て、いろいろな人に出会って、笑ってほしい。

私の過去が消えるはずもないことはわかっている。

だからせめて……せめてソラが笑えるまでは知らないでいてほしかった。



……ただそれだけだった。





それなのに…


仲間(・・)同士、ユックリト話ヲシヨウジャナイカ……」



やっぱり私は世界に嫌われているようだった。

私たちの…ソラたちの敵であるバジリスクから仲間と言われては私はどうしようもなく佇むしかなかった。


だが、悪夢はそれだけでは終わらない。




「仲間なんてダメだよ、バジリスク。そいつはこうでもしないと…」



戸口の方から声がして、気付いた時には私の胸に何かが突き刺さっていた。


いつの間に切れたのか先の赤い髪がひらひらと舞い散る。まるで血みたいだ…と流暢(りゅうちょう)に考えていた。

が、すぐにそれとは別に赤いものが飛び散っているのを目にし、目を見開いた。

…血……。

そして、流れるように胸に刺さるナイフ(・・・)を見つめ、私は理解した。




────…私……死 ヌ…?



足から崩れ落ち、意味のない恐怖が体をめぐっては今さら体が震えだす。

幸い心臓にまで達しなかったため即死はまさか免れたが…遠のいていた痛みが蘇り、私はたまらずパニックに陥った。

「んー…やっぱカンペキに魔物じゃないから楽に死ねないのか…カワイソーに」

痛みと恐怖をこらえ、なんとか顔を上げるとそこには純白の長い髪をもつ"人"が私を見下ろして立っていた。

床につくほど長く伸ばされた髪が邪魔して表情がうまく読めない…

「あ…あンタは……っ?」

「なぁに言ってんの、ワタシは君の生みの親だってのに」

「生みの…親…?」

「ま、正しくは君とソラくんのだけどね」

「?!」

「神ヨ、話シ過ギダ」

ソラの名で私の意識が一気に引き戻される。

そして、制するバジリスクの言葉に耳を疑った。

ソラと私の生みの親…神が……?

意味がわからず、呆然とその人物…神の顔を見つめる。


これが神……。

想像していた神々しさはなく、むしろ禍々しさが強く感じられる。


こいつが、私が憎んだ……



「あなたが…神…?」

「…失敗作に話す必要はないよ」

問いつめるつもりで口を開いたが…刹那閃光が走り、私は思わず目をつむった。


そして、その一瞬…ナイフが突き刺さる胸の痛みがなくなった。


代わりに、不思議な空白感と生暖かい風に撫でられる感覚が体の内側に表れた。















「………………………え…………?」




目を開け見てると…上半身の左半分がごっそりと無くなっていた。

真っ赤な肉や内臓がむき出しになっている…。


「あ……ゔぅぁ…ああ………っ!!?」


「君は邪魔だ…────」










…そこからの記憶はない。




ただ、次に気がつくと私は愚者の神殿の中にいた。

「…あれ……?私………」

状況整理のためにも辺りを見渡す。

すると…

「…っ!?」

ホールのように広い部屋の一面に誰のものかもわからぬ白骨が山のようにあった。

すべての骨には肉が一切ついていないかった。そのため彼らは長い間放置されたままになっていたか…もしくは…


「気ガツイタカ」


ハッとして背後を振り返ると、やはりいた。

あたり一面白骨のホールの中央、金の山の上でバジリスクは私を見下ろしていた。

先ほどまでのバジリスクと測りきれないほどの規格外の大きさだ。

「ば…バジリスク……」

「ナンダ、マダ寝惚ケテイルノカ?」

「いや…寝惚けてはいない…けど……」

「ならば、生キテイタコトニ驚イテイタノカ?」

「え…」

と、そこで私は気がついた。


なぜ自分は生きているのだろう、と…


慌てて体を触ってみるが…上半身もいつも通りちゃんとあって、息もできてるし、足だってちゃんとついてる。

確かに生きている。

だが、なぜ?

「あなたが何かしたの?」

もしやと思って訊くと、バジリスクはクックックと堪えるような笑いを漏らした。

「俺ハ何モシテイナイ。…何カシタトシタラ、ソレハ貴様自身ダ」

「どういう…」

「魔物ノ治癒能力」

「……!!」

魔物は特殊な力を持つ。

その一つに異常なまでの治癒能力がある。

前に戦った魔女がいい例だ。

人が数ヶ月で治すような怪我まで魔物たちは数日で済ませてしまうのだ。

そんな力を私も持っている…と、バジリスクは言う。

それはつまり……

「……私は…もう…」

「貴様ノ半分…イヤ、それ以上はスデニ魔物ト化シテイル」

「…………」

わかっていたことだ。

最初からそんなことわかっていた。

もう戻れない。過去を取り戻すことはできないと…──


だから…



「…聞かせて」

「ン?何ヲダ?」

「神のこと。あなたが知るすべてを教えて!」

落ち込んでられない。

絶望してられない。

そんなこととっくの昔に経験済みだ。

今、優先してやるべきことはソラを守ることだけ。

…神は話し方からしておそらくソラを狙っていた。

理由はわからない。

でも、神の危険性は身にしみてわかっている。

絶対にソラに近づけてはダメだ!

「俺ハ敵ダッタノデハナカッタノカ?」

「…だからこそよ。魔物であるあなたなら神のこともわかるでしょう?」

「へー…サスガハ神人(かみびと)ダナ」


バジリスクの言葉が引っかかり、さっそく私は問い詰め始めた…。




*************************


「長い質問の果て、わかったことは…まず、神の目的は神にとって都合のいい人間世界を生み出すこと。そのためにこの世界と、そこに今の人類より遥かに神に近い存在である新たな人類…「神人」を生み出した。それが私とソラなの」

「なるほどな。…でも、だとしたら何故ミユキちゃんたちには生前の記憶があるんだ?記憶があるってことは生きてたってことだろ?なんでわざわざこの世界から出したりしたんだ…」

船長さんの言い分はもっともだった。

私とソラはもともと今いるこの世界で造られたのだが、なぜか現世に生きていた。

これに関しては、ソラはその生前の記憶がないのでわからないが…おそらく現在の人類を私たちに見せつけるためだ。


「なぜそう思う?」


考えをそのままに伝えると問い返してきた。

「それは次にわかった「なぜソラだけを狙うか」に繋がってくる。…神にとって都合がいいのは「神だけを信じる者」なの。だから神は人の残酷さを見せつけ、私たちを人に絶望させようとした。でも、私は家族だけが死ぬはずだった火事の中に自ら入っていき、人に絶望を抱く前に死んでしまった。だから失敗作となってしまった…」

「で、残りの神人であるソラがターゲットに絞られた、ってことだな」

「うん、そう」

元情報屋なだけあってトウヤは上手くまとめてくれた。

「なるほどな……で、結局バジリスクってのはなんだったんだ?」

「あ、それは俺も聞きてぇ」

質問は止まず、船長が息を吐く間も無く新たな問いをぶつけてきた。

トウヤにも話したことがないのだが…この際四の五の言ってられない。

少しでも多くの情報を彼らにも伝えなければ!

「バジリスクは…神に反抗する異分子だった」

「異分子?」


もともと、魔物というのは神が人を造る際に生み出した失敗作たちだ。

そのため低級の魔物は創造主である神に従うが、思考能力を持つ強い魔物は自分たちを見捨てた神に対して怒りを覚えている。

そんな彼らが異分子。


……そして、私もその一人…。


だからバジリスクは私を仲間として扱った。

「彼がいたからこそ、今まで私はこうやって神にバレることなく生きることができたの。彼は…私に全てを託してくれたの…」

「……そんなやつを俺たちは殺しちまったのか…」

今更。

今更知った真実に過去を悔いても仕方がない。

「そもそも殺したのは私だし、後悔なんて必要ないよ。…バジリスクは自ら望んで殺されたんだから」

「え…どういう…」

「私がミカとしてソラたちの前に現れるためにバジリスクは私に自らを殺すように指示してきたの」

「…………そうか…」


「……………」


一通りの説明を終えると、二人とも難しい顔をして黙り込んでしまった。

それだけ私の話した真実は重いものだった。

でも、二人に話したおかげでずっと一人で抱え込んでたためかなんだかいっきに心の内がスッキリしたようだった。


やっぱり仲間っていいな…


改めて思う。

彼らがいてくれたから私は今ここにいれるのだ。ソラだって彼らがいたから助かっている。

ソラも私たちの仲間なのだ。



「とりあえずはわかった。…が、少し頭の中を整理する時間をくれ」

しばしの沈黙の後、船長さんは言った。当然の判断だ。

私は静かに頷くと、疲れていたので念のため休養をとろうと下っ端の人を一人捕まえて船内の部屋へ案内してもらった。


───…だからか、私は潜んでいた影に気づくことができなかった。




部屋には親切なことに簡易だがベッドが用意してあった。私たちの為に急いで準備してくれたのだろう。

私は案内してくれた人に感謝を述べると、扉を閉め、ドサッとベッドの上に座り込んだ。

今までの疲れがどっと襲ってきて、身体が鉛のように重い。相当疲れてるのかなんだか頭痛もする…。

私は思わず目を閉じてうずくまった。












"愚カナ小娘ヨ…"





頭の中で低く響いた声は耳障りで、私は眉をひそめた。


…覚えがある声だ。



「何の用?」


問いかけるが、答えは返ってこない。

その代わりに声は告げた。



"汝ノ宝…光ヲ失イツツアルゾ"


「…どういうこと?」


"我等ガ創造主ガ汝ノ宝ヲ手ノ中ニ握ッテイル"



やんわりとした情報を教えてもらっても意味がない。

私は苛立ちをあらわにして再度「どういうこと?」と問いかける。

すると今度は簡潔に答えてくれた。



"神ガ船内二潜ンデイル"




あまりの驚きに声が出なかった。


「どういうことよ!なんで神が…」


"彼奴ハ精神ヲ食イ殺ス気ノヨウダ"


ということは...ソラの部屋!?

まずいまずいまずい!ソラが危ない!!

いてもたってもいられず私はまぶたを開くと部屋の扉へ手をかけた。が...


"待テ"


声が私を引き止めた。


"……目的ヲ忘レテハイナイダロウナ?"


「………今更ね」


"貴様ノ行動ガ目二余ル"



偉そうに…

ムッとなるが、ここで怒ったところで何の意味もないので自分を抑える。




"汝ハタダ、我ガ元ヘ彼等ヲ導ク…其ダケガ貴様の存在価値ダ。忘レルナ"





「…わかってるよ……ドラゴン(・・・・)………いや、"主様"…」



頭に響く声へ呟く。


するとその返答で満足したのか、声はそこで途切れた。



私はそれを確認すると、すぐさま部屋を後にした。




長々とスンマセンでした!

えっと…自分でも書いててよくわかんなくなったところあるので、何か気になることがあれば教えてくださいm(_ _)m

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