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それは周囲の責任でもあったし、僕の責任でもあった。
幼い少年に大人の協調性を求めるというのも無理な話だ。彼らは、自分たちの楽しい遊びを台無しにするものがいれば躊躇わずに不満をぶちまけるし、容赦なく迫害する。それは、同じく幼かった僕に「自分は周りとは違うんだ」と思わせるには十分な仕打ちだった。
そんなみんなも、成長するにつれて協調性とやらを身につけていく。表面だけでも皆と等しく接し、以前はさんざん自分たちの輪から追い出してきた僕にも、一応は声をかけるようになった。
けれど、僕だって成長するにつれてものを考えるようになった。僕は、僕がいることでみんなの遊びがつまらなくなってしまわないようにと、自らみんなの輪から遠ざかるようになっていった。
それは一見、みんなを思っての純粋な気遣いに見えるかもしれないけれど、……違った。本当はただ、みんなが隠し切れていなかった「無言の不満と苛立ち」の痛みが怖くて、逃げていただけなんだろう。結局それは、自分を守るための行為だったのだ。
僕はみんなとは違う。だから、みんなと同じ場所に立てなくても仕方ない。……自然と認めるようになっていた。努力しようと結果は変わらない。だから、努力することからも逃げていた。
……本当にそうなのか、全力で確かめたことなんてないくせに。
"ここ"にはその違いがなかった。僕は今、やっと前を見ている。下ばかり見て、やがてふさごうとしていた目で、果てしなく続く道を見つめていた。
大丈夫。ここでなら、どこまでも走っていける。ここでなら……。
僕は、大きく足を踏み出す。
もう長い間目を背け、逃げてきた可能性に向かって。
みんなと同じ場所に立つための努力をするために……。




