2.侵入者
誤字脱字があったらご指摘よろしくお願いします
「ん… 寒い…」
夏であるはずなのにこの寒さはおかしい
取りあえずお母さんに聞きに行こう
「あれ…? 居ない…」
いつも門番をしているはずなのに…
どうしたんだろ?
「あら? 優どうしたんですか?」
聞き覚えのある声に振り向くとお母さんが居た
「おはようございます。 何で急に寒くなったのか不思議で…」
「あぁ、なるほど。 寒いのはこの赤い霧のせいですよ」
苦笑しながら答えるお母さん
そういえば前レミリアさんがこの赤い霧を見せてもらったっけ
「それじゃあ何でこんなに赤い霧が外を漂っているの?」
「それはですね…」
言いにくそうにしている
ふむぅ…赤い霧によって何が変化したのか考えよう
取りあえず寒くなった事と辺りが赤くなった事だよね
ん…? そういえば今は朝なのに暗いよね
という事は…
「私たちが外に出やすくするためよ。優」
突然の答えに視線を向けるとそこにはレミリアさんが居た
「やっぱりそうなりますよね」
「あら? 分かっていたの?」
「あくまで予想の範囲でしたが」
苦笑しつつ答える僕
太陽が出なくなって嬉しく思えるのは吸血鬼とかだもんね
「でも何でこんな事をしたんですか?」
「…フランが外に出れる様に、ね」
---フランちゃんはレミリアさんの妹である
僕が物心ついた時にはもう地下に篭っていたんだよね
理由を聞いてみたらフランちゃん、精神があまり安定しないんだって
だから外に出てしまうと彼女の能力である
【ありとあらゆるものを破壊する程度の能力】
のせいで色々と壊しちゃうんだって
その上吸血鬼だから迂闊に外に出られないのもあるんだよね
「なるほど… でも僕人間だから寒いんですけど…」
この赤い霧を出した理由も分かる
しかし、人間の僕には寒すぎるのである
「服を沢山着るとかあるでしょう。我慢しなさい」
ですよねー
まぁ、分かっていた事なので大人しく服を着てこようっと
「それじゃ、僕は一回戻りますので。 お母さん寝ちゃ駄目だよ?」
「ね、寝ませんよ!!」
「寝言は寝て言いなさい」
「ひ、ひどいですよ~…」
俯いているお母さんに苦笑しながら僕は紅魔館の方へと戻った
「ん~…冬の服を出そうかな…」
こんな寒さが続くなら出す必要があるけど…
そんな事を考えていると外から大きな音が鳴った
「な、何があったんだろ?」
門の方から音が聞こえたけど…
取りあえず行ってみよう
門まで行くと誰かが倒れているみたい
「お、お母さん!?」
倒れていたのは僕のお母さん
そのそばに一人の女の子が立っていた
「ん? 誰だお前?」
「そこに倒れている人の子供だよ」
心を落ち着かせて答える
取りあえずお母さんが大丈夫か確かめないと…
「咲夜さぁん… 褒めても何も出ませんよ~」
…寝ていました
いや、さすがにこの状況で寝られると困るのですが…
取りあえず引きずって門の壁に座らせる
「で、貴方は侵入者でいいんですかね?」
「ん~… ま、そうかな。この異変を解決しに来た侵入者だぜ。」
異変?
この赤い霧の事かな?
という事はレミリアさんを倒しに来たって事?
「…それじゃ、ここは通せないよ」
「そうなるよな。 んじゃ、無理やり通らしてもらうぜ!!」
「悪いけどここで止まってもらうよ。レミリアさんの所まで行かせない」
初めての実戦だけど仕方ない
「お母さんが起きるまでの時間稼ぎをさせて貰うよ!!」
次の話で主人公の能力が判明するかも