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序

　時空移動――――。それは誰もが求めた究極の自由だろう。俗にこれを“クロノキネシス”と呼称することが多い。

　時空移動というよりは、時空操作というものである。瞬時にしてあらゆる時代の、あらゆる場所にテレポーテーションし、また、急激に物体を老朽化させる、恐ろしい能力だ。

　つまり、時間を奪って時間を手に入れる、とても危険な力である。

　この強大な力を手に入れた人間は世界人口で言えば数少ないが、実は結構いる。しかし、例を挙げると“組織”の人間にうるさく言われるのでやめておこう。

　まあ私は、クロノキネシスを使うことはできない。私は一介の記者だ。

　しかし、今からお話しする出来事は全て真実である。

　私が、時空操作者やその他の能力者と出会い、話した経験を載せた文だ。心して読んでほしい。

　人類がいつ、彼らを迫害し、その返り討ちに会うかわからないから。

　これは、人類への警鐘的な文である。