表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
システムバグで輪廻の輪から外れちゃったけど、どうやら他の星に転生したらしいです。  作者: 大国 鹿児


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/4

待ちに待った5歳!

「トールちゃん! 4歳のお誕生日おめでとう!」

「トール、誕生日おめでとう」


 やっとプレゼント持参でヘコヘコする来客がいなくなった晩御飯時、身内だけで俺の誕生日を祝ってくれた。 


 客の相手なんて子供には辛すぎる。

 こっちの方が断然嬉しいし楽しい!


 今日はご近所のセリスさんとご主人、あと娘さんも一緒に祝ってくれるらしい。


「トールヴァルド様、お誕生日おめでとうございます」

 

 セリスさんの旦那さんは農業を営んでいるらしい。

 野太い声で、いかにもファーマーって感じのゴツゴツした人。

 ちなみに名前は知らない。


「とーるばるどさま、おめでとうございます」


 セレスさんちの一人娘のミルシェちゃん、俺と同い年の4歳。

 あの両親から、どうしてこんなお人形さんみたいな子が生まれたんだろう?

 ミルシェちゃんは俺と同い年の幼馴染で、これで今世はリア充確定だ!

 

 ちなみにミルシェちゃんのお誕生会はやらないそうだ。

 理由を聞くと平民だからとか…って事は、やっぱ我が家は貴族なのかな? 

 


「ささ、トールヴァルド様、今夜は特に腕によりをかけましたからね。いっぱい食べてくださいね」


 セリスさんがにっこり笑ってスープを入れてくれた。

 母さんと比べたら、ちょっとふくよかな女性で、実は通いのお手伝いさんだ。


 ちなみにセリスさんとご主人って、俺の両親と同い年らしい。

 ちょっとびっくりしたが、これはやはり身分的なものもあるかもしれない。

 2人の顔はかなり日焼けもしているし、それなりに皺も刻まれている。

 日々苦労してますって感じが、めっちゃ滲み出てる顔だ。

 そういうの俺は嫌いじゃない。

 なんたって、前世の俺がそうだったんだから、毎日頑張ってる人は応援したい。

 

「みんなありがとう! 僕はすっごく幸せです!」


 いつか必ず、俺が今感じたこの幸せをセリスさん達にも分けてあげよう。

 少なくとも俺の周りで頑張ってる人には、その頑張りが報われるようにしよう!

 そうと決めたら、俺も色々と頑張らねば!



 神様はこの星を、地球の劣化コピーでファンタジー要素を目いっぱい詰め込んだ星だと言ってた。

 言われてみれば、確かに劣化コピーっぽい感じがする。

 神様の言葉通り、文化は地球の中世よりちょい前って感じかな?

 4歳になって、父さんに村とかに連れて行ってもらってこの目で見た感想。

 まだファンタジー要素には出会ってないけどね。

 それにしてもファンタジー要素って、結局何なんだ?

 ステータスボードも出ないし…。

 まあ、ちょこっとだけ魔法があるのは分かったけど。

 え、何で分かったのかって?

 だって、俺が転んで膝を擦りむいたとき、俺をとり上げてくれた産婆さんが治癒の魔法をかけてくれたから。

 でも、一瞬でパッと治ったりしないんだよな。

 なんか、じわじわと治っていくんだ。

 自然に治るよりもは早いけど、なんだかなぁ…って感じだった。

 火とか水とか風とか土の属性魔法ってのは、ほとんど見ないらしい。

 治癒も含めて、魔法の素養のある人ってのは、数百人に一人だとか。

 本当、なんだかなぁ…この世界…。


 あと、俺の魂のエネルギー量がこの星の200倍ってのは何だ?

 俺の魂をこの世界の人の魂と比べて200倍多いって事なのかな? 

 その辺は神様の説明では良く分からなかった。

 単に俺ってこの星の人より200倍強いの? 

 それとも200回分の命があって、200回生き返る?

 まさか、地球とこの星の魂の総量がってことなら、この星の人口は地球の200分の1って事になるけど、なんとなく人口比じゃない気がするし…。

 もしも俺の魂がこの星の魂の総量の200倍ってことなら……俺の中にはこの星の魂が200個分入ってる? いやいや、それこそまさかだよな。


 ん~~~考えても良くわからん。


 とりあえず、便利グッズを使えるようになる5歳までは普通の子供でいよう。

 魔法は結構難しい感じから、これは今まで通りでいいかな。

 良くある転生物だと子供の時から地球の知識を使っての内政チートしてたりするけど、これもよく考えたら周囲からかなり浮いちゃうし、下手して失敗でもしようものならドン引きなうえ村八分になりそうだから、確実に効果が見込めるまでは却下。


 俺としては、この星で大恋愛(ミルシェちゃんが可愛く育ったらいいなぁ)して、幸せな家庭を築きたいから、できるだけ周囲の人と仲良くしたいと思う。

 うん……もう少しだけ、普通の子供を演じとこうかな。


 ▲


 最近、父さんや母さんと手をつないで村へお散歩するのが日課だ。

 やっぱり俺の生まれた家は、この村の村長か代表っぽい立場らしい。

 村の人々と会うたびに丁寧な挨拶をしてくれる。

 父さんと出かけたときは、"長"って呼ばれてたから、村長さんかな?

 って事は、俺は村長の息子かあ……あんまり横柄な態度とって村民に嫌われないようにしなきゃな。

 どっかのラノベじゃないけど、俺の代で村から追い出されるのは嫌だ。

 

 ふむふむ……村は農業と畜産業がメインか……。

 主食はパンだから、小麦は当然として葉野菜もそこそこ植えてるな。

 ん……あの畑はレンゲ? もしや連作障害予防のためか?


「きれいなお花が咲いてるね~」


 それとなく、父さんにカマをかけてみると、


「うむ。まだお前には難しいと思うが、同じ作物を何回も植えると土地が痩せてしまうんだ。だけどああいった花を植えたら、また作物がよく育つようになるんだよ。難しいだろ?」

「う~ん……よくわかんないや~」


 なるほど、これじゃ転生物でおなじみの農業改革で一儲けは無理だな。

 すでに中世の農業改革レベルまでは発達してるらしい。

 これはこれでよし! みんなの知らない知識を俺が広めると、変に目立って何かと面倒だからな。


 畜産も見たことない動物が放牧されている。

 牛っぽいけど……角が鹿みたいに枝分かれしてるぞ?

 あれは羊? めっちゃ色取り取りだな、おい!

 ひのふのみの……7色って、レインボーかよ!

 まぁ、着色の手間が無くなって良いか……良いのか?

 この柵の中は……恐竜! 牛よりちっちゃいけど、あれって絶対トリケラトプスだよな! うっわー! テンション上がる! ガキの頃、恐竜図鑑みて一番好きだったんだよな。でも、なんでこんなの飼ってんだ?


「お父さん、あれは何?」

「おお、あれはトリケーラだな。足はちょっと遅いが馬車を引っ張ってくれる優しくて力のある動物だよ」


 あれが馬車ひくのか…って、馬車? 竜車じゃね? 

 まあ、優しいんだったら、乗れるかもな。

 いつか頼んでみよう。

 

 お散歩は色々と勉強になる。

 この地を継いだら将来は必ず知識チートで絶対に全員幸福にするマンな俺的には、こういった将来の為のヒント探しは重要だ。

 オラわくわくすっぞ!

 

 ▲


 そんなこんなで、もうすぐで生まれてから5年が経つ。

 いよいよ、本日がお待ちかねの5歳の誕生日だ!

 

 実は、数日前に待望の妹が生まれた事を、ここで報告しておこう。

 父さんと母さん、めっちゃラブラブだったから、まあこれも当然か。

 あんま妹ちゃん製造過程は想像はしたくないけど…。


 だ・け・ど…ひゃっはー! 妹だぜ、妹ーーーーー! 

 待ちに待った、妹だぜーーーーー!


 ごほん…失礼。取り乱しました。

 

 妹ちゃんの名前はコルネリア。愛称はコルネちゃん。

 父さんと同じ、ちょっと赤みのある金髪で琥珀色のきれいな瞳。


 めちゃかわええ! 超絶ぷりちーだぜ!

 うちの妹は世界一やーー! 絶対に幸せにするぞーー! 


 こうなったら、地球産知識チートは封印中だが、やれることなら何でもするぞ!

 うむ、我は自重などせん!


 その為には、もうすぐ開封できる便利グッズ詰め合わせが必要になるはずだ!

 なんだけど、本当にそんな物あるんだろうか?

 ちょっと心配になってきた。

 無論、そいつが使えればコルネちゃんを世界で一番幸せに出来る…はずなのだ!

 はずなんだだけど……どこに隠されてるの? 


 う~んう~んと悩んでいると、ピコーン! と3歳の時に聞いた例のあの懐かしき音が頭の中で響いた。


 きーたーー!! こいつは間違いなく神様からのメッセージだーーーー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ