第九話 爆乳女戦士
いつの間にか日は傾き、街はオレンジ色に染まる。俺たちは全員クタクタになりながら、ようやく板山ギルドに帰り着いた。
「ただいま……戻ったよ……」
俺とハヤブサは、受付のアカネに今日の報告と写真を見せる。アカネは写真を見た瞬間、目を丸くして――叫ぶ。
「ちょ、ちょっと待ってて!」
そして、ヒールの音を響かせながら二階へ駆け上がっていった。
……残された俺たちは顔を見合わせる。
「相当ビックリしてたな……」
「そりゃ、あんなデカいゴーレム、見た事ないからな……」
ギルドの奥は、ちょっとした酒場になっている。
「いらっしゃい!」
カウンターには、看板娘のキリカ。いつもの明るい声で出迎えてくれる。
どやどや
ダイキたちとスフィーダのメンバーが一斉に入ってきて、わいわいとテーブルを囲む。地下から戻ったパーティは、ここで集まって飲むのがお決まりのパターンだ。
特にハヤブサは常連で、普段からよくここに出入りして、女の子を口説き……いや、情報交換してるとの事です……
「ハヤブサ! 今日はやけに疲れてるじゃない!」
「いやぁ……マジで死ぬかと思った……」
「珍しいわね!……あと……初めてのメンバーかしら?」
キリカはダイキたちにチラリと視線を向ける。
「そう、今日一緒に戦って……みな凄腕だった!」
「すごいわね! ハヤブサが認めるなんて! 私はキリカ。宜しくね!」
「ダイキです、こちらこそ!」
「アスカですー!」
「ユキです!」
「……ああっ、アスカちゃん!? ハヤブサから聞いてるわよ!」
「ええっ、そうなの?」
「すんごいセクシーなカッコで、淫らな技で敵を惑わす、爆乳女戦士って聞いて……会いたかったのよ!」
「……」
アスカの冷たい視線が俺を刺す。
(おいハヤブサ……軽くスキルの説明はしたけど……すげえヤバい感じに伝わってる!)
ハヤブサがすかさずフォローする。
「いやいや! ただセクシーなだけじゃないぞ! 今日の敵はみんな悶絶してたからな!」
「ちょっ! 言い方……言い方っ!」
キリカは腹を抱えて笑っていた。
気を取り直して……初対面のアスカ、ユキ、そしてスフィーダのメンバーで軽く自己紹介を済ませて――
「かんぱーい!」
カチンとグラスが鳴ったあと、冒険者たちの笑い声が夜の酒場に弾ける。
女性陣はすぐに意気投合。
ジャネットとモモカは、アスカたちの学生生活に興味津々。和やかに盛り上がる。
俺はハヤブサ、マキオたちと肩を寄せ合って、今日戦ったゴーレムについて意見を交わす。
「最近、湧き出る魔物がやけに大型化している。ダイキがいなければ、負けてたよ。こんなの初めてだ」
「……一体、何が起きてるんだ?」
「魔物を呼び寄せるのは……召喚士と呼ばれる、特殊なスキルを持つ者だ。そいつが裏で動いている」
「召喚士?」
「ああ。魔物そのものに知性はない。誰かが操る必要がある」
「そうなのか……」
そして夕食を共にして、皆それぞれ帰路につく。俺は来週も、アスカたちと地下に潜る約束を交わした。
その帰りぎわに――
受付のアカネが俺とハヤブサを呼び止める。
「ギルドマスターが少し話したいって。二階に来てくれる?」
「そうだな、今日の事は報告した方がいいだろう」
ハヤブサが答えて、二階の応接間に向かう。
これからスフィーダのメンバーとは深い付き合いになります。
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