第六七話 豪華景品!ビンゴ大会
その晩、ぎるぎる荘では――
明日、板山に戻る俺たちのために、盛大な送別会が開かれた!
リリーとサダトラの件も、光の速さで伝わり……ぎるぎる荘の食堂はお祭り騒ぎ!
「それで!? いつから!?」
「どっちから告ったんですか!?」
「で、でっ!? どこまでいったの!?」
サダトラは若手の仲間たちに囲まれ――質問攻め!照れ笑いを浮かべながら、しどろもどろに答えている。
クン! クン! クン!
「きゃははは! くすぐったい!」
リリー、アスカ、ユキの仲良し三人組は、アオとじゃれあい中。
テーブルの端っこでは……キリカがルキアに寄り添う。ちびちびとジュースを飲みながら、静かに過ごす。
俺とハヤブサ、リュウガはテーブルの奥で杯を重ねる。
「よくやったな! ダイキ、ハヤブサ!」
ひとしきり盛り上がったあと……
俺はふと、ルキアの方へ視線を送り、リュウガに尋ねる。
「……ルキアは、一緒に板山へ連れて行けばばいいかな?」
「ああ、リョウコと話はつけてある。一緒に帰ってくれ」
「おお、ありがとう!」
夜も更けてきたころ……
エミリアが立ち上がって、声を張り上げる。
「みなさんっ! 今日も品川ギルド名物、ビンゴ大会やるよっ!」
「おおおおっ!」
待ってましたとばかりに歓声が上がる。
ここで、俺は立ち上がって、横の長テーブルにずらりと並んだアイテムを指差す。
「今回は豪華だぞ! ザ・ラストで色々ゲットしたからな!」
皆がテーブルを囲み、身を乗り出して覗き込む。
わいわい
ダイヤや金の装飾が施された、剣、よろい、弓など――珍しい武具が並ぶ。
「この中でも目玉は……」
中央にドンと置かれた、ブロック一つ分の不思議な箱。
「シェルカーボックスだ!」
ポンと押すと、うわぶたがくるくると回転して、不思議な動きをみせながら箱が開く。
俺は、アイテムの使い方を実演する。まず、箱に色々なアイテムを詰め込んで……
ガシガシガシ!
箱を叩きまくる!
ぱかあん!
すると、箱が砕けて……手のひらサイズの小さなアイテムに変身!
それを取り出して、魔法を込めると……
再び元のサイズに戻って……しまったアイテムも、全部きれいに元通り!
「持ち運びが、めちゃくちゃ便利になるぞ!」
歓声が一斉に上がる。
「す……すごいっ!」
続いて、人の身長ほどの長さ、黒い羽のようなマントを取り出す。
「そして――これが、マントラ!」
「……!?」
「これを付けると、空を滑空できる!」
「へえええっ!」
「当たった人は、明日試してみるといいよ」
「すっごい〜」
「……これは?」
誰かが手にとって尋ねたのは、黒いラスト・ドラゴン――その頭のかぶりもの。俺は即答する。
「ただの飾りだ! 何の効果もないぞ!」
「ええっ! 何それ~!」
ルキアが被って遊んでたみたいだが……聞いたら、あっさり「いらない」と言われてしまったのだ。
……ラストシップで、よっぽどヒマだったんだな。
「……三番!三番!」
「ビンゴ!!」
「十六番!」
「あたったーっ!!」
歓喜の声と共に、次々と当選者が出る。
アスカがマントラ、ユキがシェルカーボックスを引き当てる。これからの冒険がぐっと楽になるぞ!
俺は何も当たらなかったが……わいわいと、宴の時間を仲間たちと過ごす。
そして、宴も終わりにさしかかり……
リュウガが締めの一言。
「これでしばらく、東京の民は魔物に怯える暮らしから解放される。――それを成し遂げたのは、この仲間、全員の力と、キズナだ!」
「……その仲間に、全力で感謝する!」
声を張り上げたあと、深く、頭を下げる。
パチパチパチ……
ギルドは大きな拍手に包み込まれた。
それは――
間違いなく、最高の結果だな!
第一部完結まであと三話。
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