第二十話 リョウコさん、怒りすぎ!
俺とハヤブサは板山ギルドに戻り、品川での出来事を報告するために応接室へ向かった。
「……聞いたわよ、ダイキ」
リョウコが険しい表情でこちらを見る。
「……アスカとユキ、二人だけでルキアのいるトコに突っ込ませたの!?」
……!
間違ってはいないけど……色々省略されてます……
色々あったんですよ、ほんとに!
ぷるぷるぷる……
リョウコの肩が小刻みに震えはじめる。
「あの子たちを守って、って言ったでしょ!何やってんのよ!」
「……あわわわ……ゴメンナサイ!!」
ズゴゴゴ……ミシミシ……ピキり
リョウコの最強スキル、アースクエイクが発動……!なんか、ギルドの建物がちょっと傾いてきた……
アカネが必死に止めに入る。
「リョウコさんっ! 落ち着いて! また崩れたら、もう建て直すお金ないですっ!」
ま……"また"!?
「と……とりあえず、水飲んで落ち着いて下さいっ!!」
ごくり
「……」
「…………」
「ゴメンナサイね!取り乱しちゃって」
舌をペロリと出して反省。
(取り乱しのスケールが大きすぎます……)
「事情はわかったわ。ほんっとに、危なっかしいんだから……」
「気をつけます……」
「とにかく、今一番危険なのは品川って事ね」
「はい。またルキアが現れるのは時間の問題です」
そして、俺は品川ギルドと取り決めた方針を伝えて、ギルドを後にする。
「お願い、頼りにしてるわよ」
応接室を出る時、リョウコにかけられた言葉が強く胸に残った。
――その日から、俺の生活にも変化が訪れた。
時間の許す限り、ギルドに通って体を鍛え、体力をつける。時にはスフィーダのメンバーとも手合わせし、技を磨く。ルキアとの決戦に備え、できる限りの努力を続けた。
――前職では、プロジェクトの失敗以降、誰からも期待されず、そのままリストラで会社を去った。でも今は違う。ギルドの仲間たちと、人類の危機に立ち向かうという大仕事。
世界を救う?
英雄になる?
そんなんじゃない。
与えられた仕事があって、期待してくれる人がいる。それに全力で応えたい。
ただ、それだけで、頑張れる。
ただ、それだけなんだよ。俺は。
リョウコさん、怒りすぎ!
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