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村の異世界スーパーマーケットへいらっしゃいませ~新人の鬼娘が入りました~  作者: 鳳仙花
・4章~ラムネの夢と目標はみんなと自分のために~
72/75

72.想像を超えて豪華で、想像を上回る賑わいです

彼女らが集合して百貨店を出たあとのこと。

時刻は既に夕方を迎えようとしている。


「にゃっはっはっは~!ここだよ、ここ!ここのカラオケ店がソラ様のオススメだぞ~!」


ソラは、ラムネ達4人に向けて笑顔を振りまきながらカラオケ店と自分の存在をアピールした。

それによってラムネは初めて見るカラオケ店に感動する一方、リビィだけがぎこちない(・・・・・)様子で極度の緊張状態に追いやられている。

理由は単純で、その全てをリビィ本人が呂律が回り切って無い独り言で吐露した。


「あ、あのあのあのミファ……ミファ様とカラオケを漫遊。しかもライブ後。こんな幸運、もしSNSで報告したら他のファンから非難の嵐だけじゃなく、自慢罪で訴えられるんだぁ」


リビィは自分に巡ってきた幸運に耐えきれず、全身を震わせる。

サプライズで憧れの人物と遊べるのだから、彼女の反応は至って当然だろう。

ただ事情を知らないラムネからすれば、不調のように見えてしまった。


「リビィさん大丈夫ですか?もしかしてお昼に食べた物のせいで、まだ気分が優れないとか……。それなら先に家へ帰って休んでも良いんですよ」


「大丈夫なんだ!むしろ絶好調すぎてテンションが絶賛爆上げ中なんだ!何よりラムネお姉ちゃんも居るから、リビィの理想郷が目の前に広がっているも同然なんだ!」


「す、凄いですね……。ソラちゃんみたいな言い回しで混乱しますよ」


「ソラちゃん……。はっ!?それはミファ様のゲームアカウント名!まさかラムネお姉ちゃんまでミファ様のファンだったなんて、一緒に握手会ライブへ行けば良かったんだ!」


「う~ん?よく分からないですけど、また次の機会があればわちきもリビィさんと行きますね」


やはりラムネの中で『ソラ=ミファ』という考えに結びつくことは無く、今はリビィのテンションに同調することで思考がいっぱいになっていた。

それから彼女ら5人は賑やかな内装のカラオケ店へ入り、ソラが率先してカウンターの店員に注文をつける。


「大盛り上がりしたいからARエフェクトとマジックパフォーマンスオプション有りの特設ボックスね。内装チェンジも有りで。あと時間無制限で飲食はフリー、更にパーティーグッズの貸し出しもお願い」


「かしこまりました。特設ボックスが空いておりますので、すぐにご案内致しますね」


「うん、ありがと~!さぁみんな、新しい出会いを祝しに行くよ!みんなの楽しい時間は、これからが本番だからね!にゃはっはっはっは~!」


入室する前にエネルギーを使い切っても不思議では無いほど、ソラは凄まじい元気を爆発させている。

ラムネやリビィも底なしの明るさと無邪気さを持っているが、ここまで無制限かつ常時騒々しくは無い。

更に、気が(はや)るソラは案内してくれている店員を追い越し、我先にと扉に張り付く勢いだった。

さすがの店員も彼女の奇行に苦笑いを浮かべつつ、特殊細工の鍵で開錠して扉を開ける。


そして彼女らは順次に扉を通って行き、ラムネが最後に足を踏み入れた。

それと同時に彼女は広がる光景に圧巻されるのだった。


「わぁ、凄いですね……!お歌を歌うだけなのに、こんなに凄い設備なんて。室内なのに夜空が見えますよ!」


ラムネはこれまで見たことが無い世界に歓喜の声をあげた。

実はソラが選んだ特設ボックスは非常に特殊で、あらゆる要素を自由自在に操作できるハイテクノロジー空間だ。

現実に(じゅん)じた制限は全て取り払われており、ゲームや夢より何でもありだと断言できるほどだ。


また今は夜空に大きな惑星たちが浮かんでいて、七色に輝く流れ星が降り注いでいる状態だ。

そんな幻想的な状況下でカラオケの機材、更に椅子やテーブルがあるのは中々シュールな光景だろう。

ただし操作すれば空気や流れ星に座るという事も可能なので、現在の状況は初期設定のようなものだ。


からおけ(・・・・)ってワクワクしますね!わちき、もう好きになりました!」


ラムネは目を輝かせて喜ぶ。

それに対して、カラオケで遊ぶことを提案したフーランが嬉しそうに応えた。


「それは良かったですの。でも、先ほどソラさんが言ったように、本当に楽しいのはこれからですのよ」


「まだ他にワクワクがあるんですか!?」


「まず基本的な事を教えますと、今回はフリーコースなので自由な飲食ができますのよ。とは言え、最初はメニューから選ぶことをオススメしますの。飲み物は……ラムネにしますの?」


「わちき!?わちきがわちきを飲むのですか!?ゴクゴク!?」


「炭酸飲料の事ですのよ」


「あぁ、あれですか。前に飲んだことありますけど、お酒の方が刺激的でおいしかったですね」


「……忘れかけていましたけれど、お酒は絶対にダメですのよ。ワタクシの家訓に、ラムネさんとお酒は混ぜてはいけないという教えがありますの」


唐突にお酒による騒動を思い出し、フーランは保護者目線でラムネを見張る必要があると心に決める。

もし泥酔状態にでもなられたら、カラオケ店が跡形も無く消し飛ぶ運命を辿ることは避けられない。

だから結局はフーランがラムネの飲食を管理し、代わりに注文する形となっていた。

そうして各々が注文してから間もなくドリンクが転移で運ばれ、各自グラスを手に取って掲げた。

手始めに祝杯の音頭を取るのはソラだ。


「それじゃあ祝杯をあげようか!レモネードさん、フーラン、ハイピス、あとファンクラブ会員99号のリビィちゃん!かんぱ~い!」


「「「「かんぱ~い!!!」」」」


ソラに合わせて、一同揃って祝杯をあげる。

盛大にして最高の一時だ。

それからというもの、いざ順番に歌い始めると更なる盛り上がりを見せた。

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