FILE-1
東京、俺は日本の中心に住んでいる。
俺の名前は咲麻基那 さくまもとな
周りからすればただの平凡な高校三年にしか見えないだろう
誰も俺があの事件の被害者なんて知らない
あの事件はけっこう日本でも有名だった
でも14年もたった今では誰も覚えていないだろう
それが現実だ
カタカタカタ・・・・・・・・
チッこんな情報はいらん、あん時の情報はねぇのか!
今は高校にいるが屋上で警視庁にハッキングをしている
どうすりゃいいんだ・・・・・・・
「またハッキングか?基那」
「まぁな、」
今俺に話しかけている奴は、同じクラスの久流渡 くりゅう わたる
俺が唯一全てではないがココロを開いた奴
色々とこいつには協力してもらっている
「っで、なんか進歩はあったのか」
「何もねぇよ、まったく、」
「そう、俺はあったぞ」
俺は耳を疑った
「まじか!どんなだ?どんなのだ?」
「落ち着け、これだ親父の書斎から見つけたんだ」
そう、こいつの親父は警視庁の幹部、最大の情報源になる
「これ、IDじゃねえか!!」
後一歩でだめだった理由、それがこの96行にも及ぶ長いIDパスワード
「これで開ける・・・やっと。」
「覚悟、できてるのか?」
「当たり前だ、じゃなきゃここまでするか!」
「なら俺は、何もいわねぇよ」
俺は何の迷いもなかった、ただ知りたかった
警視庁が俺に隠し続けたいこと、そして犯人を。