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【閑話】搾られた男、湯けむり地獄のサキュバス旅館

──男、宿に泊まる。


ただし、そこは普通の宿ではなかった。


 


「ようこそいらっしゃいませ〜♡ サキュバス湯宿《夢ノ館・よいしょ館》へぇ♡」


受付に現れたのは、爆乳ピンク髪サキュバス。

頭には角、尻には尻尾、そして谷間に挟まれた宿帳──


「お名前、トキワ・リュウセイ様ですねぇ? 本日は〜……《全身精気吸収マッサージ・究極の癒しフルコース》でご予約、2泊3日ッ♡」


「……やったぜ」


流星はガッツポーズした。


 



 


──1日目。


「ではまず、初日の“お背中吸収コース”からぁ♡」


出てきたのは、くの字に反ったボンテージサキュバス三姉妹。


「背中の経絡から搾りま〜す♡ ふふ、少しでもピクッとしたら、追加課金ですからね♡」


「ピクッとしたら!?」


「どうぞ♡ 膝枕とキスで、“身体の芯”から解しまぁす♡」


 


──結果。


数時間後、流星はフローリングに倒れていた。


「……ふ、ふともも柔らかいの反則だろ……」


鼻血を垂らしながら白目をむく勇者。


「まだ1日目でコレかよ……」


 


 



──2日目。


「おはようございます♡ 本日は《湯けむりサウナ・触手泡風呂プラン》で〜す♡」


「なんでオプション増えてんだよ!!!?」


泡まみれの触手サキュバスたちが、

「こっちは股関節!」「私は耳から搾ります〜♡」とキャッキャしながら取り囲んでくる。


「勇者って、えっちな魔力が濃いんですねぇ♡ ほら、こんなに……♡」


「や、やめろォ! 風俗は同意の上っていう俺の美学がァ!!」


 


──その夜。


流星は、脱水症状で点滴を受けながらベッドに転がっていた。


「だれか……ポカリ……いやアクエリアスでも……」


隣には、“おやすみ搾精ナース”を名乗る爆乳サキュバスが。


「じゃあ“栄養”あげますね♡ 口移しで♡」


 


「お、俺の倫理観が……崩れる……!!」


 


 



──3日目・帰還


「帰ったぞ……俺は、生きて帰ったぞ……」


ヨロヨロと王都の路地に現れた流星。


顔色は灰色。目の下にはクマ。全身がぐったり。


だが、なぜか口元は笑っている。


「サキュバス……最高だった……」


 


その瞬間──


「やっぱり行ってたァアアアアア!!」


ヒロインズ、爆突入。


「“湯けむりサキュバス宿”ってなによ!? 精気抜きに行ったのバレバレじゃない!!」


「二泊三日で三回くらい死んだって聞いたけど!? どんな回数重ねたのよ!!」


「勇者って、実は生きてる精子タンクかなんかなの!?」


 


──女たちの怒声が響く王都の街角。


流星は、地面に突っ伏しながらも微笑んだ。


「俺の風俗旅は……まだ、始まったばかりだ……」

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