閑話 『派遣風俗、選んだのは“不健全コース”でした』不健全編
「──本日は“不健全コース”をご希望とのことで、担当させていただきます。メリッサです」
それは、まさに“静かなる衝撃”だった。
清楚な笑顔、艶のある声。
流星の部屋の扉を開けて現れたのは、
しっとりとした色香をまとった、ヒーラー風のお姉さんだった。
「お、お手柔らかに……」
「ふふっ、大丈夫です。
当サービスは“合意と快楽のバランス”を大切にしていますので、ご安心を」
◆ ◆ ◆
「それでは、ベッドに仰向けで。服は、こちらで脱がせても?」
「お、おおおお……お願いします……!」
メリッサの白く滑らかな指が、
ゆっくりと流星のシャツのボタンに触れる。
一つ、また一つと外れていくたびに、流星の呼吸は浅くなった。
「くすっ……緊張してます?」
「そりゃするでしょ!? だって君……いや、貴女、ちょっと反則だって……!」
やがて彼の上半身が露わになり、
メリッサは魔力の込められたオイルを手のひらに広げる。
「では──“流し”から入りますね」
魔導ヒーラーの専門技術。
滑らかにすべる指が、鎖骨から腹部、太ももへと流れるように撫でる。
「……くっ、これは……戦場じゃない、けど……戦だ……!」
流星の理性が、少しずつほぐれていく。
その指先の圧は絶妙で、くすぐったさと心地よさの狭間を責めてくる。
「……そちら、少し反応が出てきましたね。
でも、施術の一部ですのでご安心ください」
メリッサの手が、ついに“境界線”ギリギリへ──
「だ、大丈夫ですか? 嫌じゃないですか?」
「ぜんっぜん嫌じゃない!! 合意です! 完全なる! 合意による癒しです!!」
「ふふふ、よかったです♪」
◆ ◆ ◆
──30分後。
「……お時間、終了です。延長……なさいます?」
「……いや……たぶん、これ以上は理性が持たない……」
流星は、シーツにくるまったまま、放心状態で呟いた。
「……これが、世界の真理か……」
メリッサはふっと笑って、肩に羽織をかけながら最後の言葉を残す。
「どうか、“癒しを守るための戦い”──頑張ってくださいね」
扉が閉じられた瞬間。
流星は、拳を握りしめた。
「……俺はこの街を、もう一度“本来の輝き”を取り戻させる。
異世界に、“風俗の夜明け”を──!!」




