後編 社会人後期~現在
仕事を辞めて、でも生きていくためにはお金を稼がなくちゃいけないので、再就職です。
幸い、働き口を見つけることが出来ました。
その時、仕事の不安よりも、私は別のことが不安でした。
ここでも前の職場と同じような人がいたら、面倒だな、って思いました
馬鹿にされるだけならいいですけど、異性との交流を強制させられるのは嫌だな、って、思いました。
そして、私は成長しました。最高の対応策を考え付いたんです!
恋人がいることにすればいいんだ!(ドヤ顔)
まぁ、もしかしたら、必要ないかもしれないですけど、備えあれば憂いなしです。
というわけで、私のことを(完全にではないですけど)理解してくださっている数少ない友人に頼んで一緒に写真を撮って、事情を説明して、写真を使わせてもらう用意をしました。
で、案の定、少し仲良くなったところで「そっちの話」がやってきました。
もう対策は済んでますよ! というわけで、私は「今付き合っている人いますよ。この人です」って写真を見せました。正直、これだけで説得できるかという不安はありましたけど、また面倒なことを言われ続けるよりはマシ、と当時は思っていました。
結果的、これを信用してもらえたようで以後、誘いは無くなりました。
勝ったな! と思ったんですが、物事って思っていたより、上手くはいきませんね(泣)
今度は恋人とのことを聞かれるようになりました。彼女がいるふりをする、というところまでは考えていたのですが、それ以降のことを考えていませんでした。(考えておけよ、馬鹿)
で、仕方なく、色々と考えた結果、それっぽい話を作ったんですけど…………これ、すっごい虚しいんですけど!
あのですね、私は恋愛はしたんですよ! 性的欲求が沸かないだけなんですよ!
なんか自分で傷口作って、塩を塗っている気分でした。
…………あとは普通に周りを騙していることに罪悪感を覚えました。
で、適当なタイミング(一年くらい)で別れたことにしました。
それで周りには、ちょっと恋愛は疲れたから当分いいです、って言うようにしました。
虚しいし、痛々しいですね。自覚はありますよ。
でも、私が普通のふりをするのに、必死だったことを汲んでください。
まぁ、「別れて、当分は一人でいたい」宣言が効いたのか、それとも実は周囲から、すでに普通じゃないと思われていたのか分かりませんが、平和な日常が訪れました。この時期が精神的に一番安定していました。
でも、恒久的な平和なんて無いんですよね…………
不穏な感じになってきたのは、職場の異動と私自身の年齢だと思います。
職場が異動になって、人間関係が変化しました。で、また「恋人作らないの?」って、いう話題を振ってくる方々が現れたんですねよ。今度の方々はそこまで強制的な言い方をしませんし、私自身もかなり気を付けて「のらりくらり」とやっているので致命的は失態は犯していませんが、いつ破綻するか、という不安はあります。
あとは年齢も一つの理由になってきましたね。
三十歳手前、周りは既婚者が増えてきました。「お前もそろそろ考えろよ」と両親や古い友人から言われることが多くなった気がします。
そりゃ、恋人は欲しいですよ。でも、条件が難しい、というか、私の感覚だと、自分自身の考えが「異質」だと決めつけていました。私みたいな人間はいないと思いました。
恋愛はしたいけど、たぶん自分の望む形では出来ない。
虚しく思うことが多くなっていました。
そこで私がとった行動は、趣味(麻雀)に走る、というものでした。
成長しませんね。
でも、好きなことをするコミュニティってなんだか安心できる気がしたんですよ。
共通の好きなことをする、そこには年齢や男女の壁もない。それにコミュニティ参加者の注意事項の所に「出会い目的禁止」って、書いてあったんですよ。なら、しつこい勧誘はないだろうな、って思ったんですよね。
オチがバレそうですけど、完全に油断していました。
その中で仲の良い方も増えていって、恋愛は出来ないけど、これはこれでいいかなって思うようになりました。
しかし、どこにでも地雷って転がっているんだなって痛感しました。
活動後の飲み会で、最初はいつも通りの麻雀の話でした。それは好きでした。運の要素が強いゲームなので、色々な価値観が聞けることは楽しいです。その日もそんな感じで楽しい飲み会になると思っていました。
しかし、その日は違っていました。
誰が発端だったか分かりません。もしかしたら、愚かにも私が発端だったかもしれません。気が付くと恋愛の話になっていました。ちょっと、不安だったんですけ、周りに合わせて「のらりくらり」していたんです。でも、お酒が入っていたせいで頭の回転が悪くて、躱しきれなくなっていました。
そして、話を振られた私は黙秘してしまったんですよね。そこは何か適当な話を作れよ、って後で思いました。でも、黙秘した理由なら、分かります。自分の価値観を少しでも漏らしたら、否定されると思ったんです。もう何も話したくなかったんです。
で、場の空気を悪くしてしまいました。それに関して、本当に申し訳ないと思います。
でも、やっぱりというか、私が強がっていると思われたらしくて、最終的に
「今度、合コンを開こう」
そんな話になってしまいました。
うんざりしていて「私は絶対に参加しません」みたいなことを言ったら、さらに攻め込まれました。
…………家に帰るタクシーの中で、一人反省会でした。
それにどこにでもその手の話は転がっていると痛感しました。
かなり強い拒絶をしたので、さすがにそれ以降は私にその手の話は無くなりましたが、やっぱり少し怖いです。今は少し距離を置いています。
で、ここからが「ノンセクシュアル」という言葉を知ったきっかけの話です。
またちょっとだけ人間関係に疲れたので、趣味を変更しました。
本を読むことにしました。
これなら人と関わらずに済むから問題無しです!
元々、歴史が好きだったんですけど、西洋史をあまり勉強したことがなかったので、最初はそっち関係の歴史書や漫画を読み始めました。でも、それだけじゃ物足りなくなって、もっと今まで自分が触れたことのないようなジャンルの本を読んでみたくなったんです。
そこで手に取ったのがエッセイ本です。
きっかけは特になかったと思います。ただ、本当に何となくです。
で、初めに読んだのが「三十歳を超えた漫画家が結婚を目指す」というものでした。
端的な感想を言わせてもらうととても面白かったです。笑いましたし、結婚する努力、それが報われる、という展開に安心しましたし、人の幸せ話は良いものですね。
それで次もエッセイ本を読もうと思ったのですが、その時、偶然、目に付いたのが自分自身の性転換についてを書いたエッセイ本でした。
内容を書き始めるとキリがないので、ざっくりと感想を言います。
前向きに生きる作者、すげーって思いましたね。普通なら、隠したりするような内容じゃないですかね。なんでこの方は、自分の体験を堂々と漫画に出来るの? どんだけメンタル強いんだよ、って思いましたね。
直接、会ったことのない方に対して、興味を持つことってあまりないんですけど、この方のことがなんだか気になりました。というわけで、この方のブログにアクセスしてみました。
この時、初めて「LGBT」という言葉を知りました。
で、ある程度の記事を見終わった時に関連リンクのおすすめで、「性転換して結婚もした方」のブログが出てきたんですよね。結構有名な本にもなっていたと思います。次はその方の記事も閲覧していたんですけど、この頃には、性的少数者のことを少しは勉強して、「LGBT」レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー、それから別の漫画で知ったインターセクシュアル(Xジェンダー)くらいまで知っていたんですけど、もう二つ出てきたんですよね。
それが「アセクシュアル」、そして「ノンセクシュアル」でした。
えっ、これ以上、増やせることってありましたっけ? なりましたね。
で、少し調べてみました。
アセクシュアルは恋愛感情や性的欲求を抱かないと書かれていました。
初め、私自身は「これかな?」って思いました。今まで知っていた価値観の中では一番近い気がしました。もしかしたら、異性に対する好意も「love」じゃなくて「like」で私はそれが分かっていないだけで、私の中には「love」という感情はないのかなって、納得させようとしました。そうすれば楽になれるかな、って思いましたね。
ノンセクシュアル…………恋愛感情はあるが、性的欲求はない。
…………………………………………!?
こっち!(高速掌返し)
えっ? てか、そんな中途半端なのありなの? 大丈夫なの??
調べました。
でも、調べ方が悪いのか、あんまり詳しい説明が出てきませんでした。
とある動画サイトも「LGBT」の方々が出ている動画はありましたけど、ノンセクシュアルに関する動画は少なかったです。あっても結局、恋愛感情はあるが、性的欲求はない、って説明でどれも同じって感じでした。というか、多分それがすべてなんだと思います。
たぶん、あとはノンセクシュアルの方に直接会って、話を聞くとかなんでしょうけど、それってすごい不安です。
他にも同じ考えの人がいるって思えて、安心してますけど、直接会って話してみて結果的に「あなたは違うんじゃない?」って言われたら、また孤独感に襲われるような気がします。反動が凄そうです。
なんだがここ数年で積極性が無くなりましたね…………
といわけで、只今、同じ価値観の人が居るかもしれない、ってだけでなんだか精神的に安定してきている私です。
脚本があれば、この続きは同じ価値観の人に出会って、いくつかのドラマチックな体験をして、友達婚して、ハッピーエンド、なんてことになるのかもしれませんが、これ現実なんですよね。
正直、何か行動を起こして、今の生活が壊れるのが怖いです。
やっとできた心の拠り所が無くなることが怖いです。
考えてみると少数派の価値観を持っている人で、堂々と公言している人たちは凄いですね。
私にはその勇気がありません。
それに何かがきっかけで、今の考え方が変わるかもしれない、とも思っています。もう、積極的に自分から変わろうっていう気力はありませんけど、それでも人生は何があるか分かりません。その内、普通の恋愛がしたいと思うかもしれません。
だから、身元バレが無さそうなここでこんなことを書いて(呟いてる?)いるわけですけど。ツイッターとかFacebookはやってないですし、小説家になろうに投稿しているって誰にも話していないから、絶対にバレませんって!
フラグじゃないですよ!
でも、本音と書いていて少しだけ気持ちが楽になりました。抱え込むより、たまには発散した方がいいですね。
もし最後までお付き合いしてくださった方がいたら、ありがとうございます。
中途半端な終わり方で申し訳ありません。
中途半端な価値観に、中途半端な小説。
あまり上手くない言葉で〆とさせていただきます。
3話連続投稿で申し訳ありません。本当に中途半端ですが、これで終わりです。
ぶっちゃけると初めは「ノンセクシュアル」って知ってますか? 私が最近知ったセクシュアルマイノリティなんですよね。それについてちょっと紹介してみたと思います。
…………みたいに第三者目線で語ろうと思っていました。
内容についても、ネットで拾ったとか、実は友達にそういう人が居るから詳しいことを聞けた、とか言って、もっと綺麗な起承転結を付けて、自分は語り部に徹しようと思っていました。
現実だけじゃなくて、ネットでも自分を誤魔化すとか、一体何と戦っているんだ? って感じですね。
でも、書いている内に誤魔化しが効かなくなってしまいました。
現実では、「ノンセクシュアル」ということを宣言せずに生きていくと思います。でも、小説の中でくらいは主張させてください。それが臆病者の私が出来る最大限の主張です。




