前編 大学~社会人前期
楽しい大学ライフになると思っていました。
しかし、それはあまり長く続きませんでした。
おかしいと思ったのは初体験からニケ月後くらいです。
事後に言いようのない嫌悪感に襲われるようになりました。
最初は賢者タイム? とか思っていましたけど、それは回を重ねるごとに強くなっていって、いつの間にか、事前からすでに嫌になっている、なんて状態になっていました。
もし、これが何かのゲームならすでに投げ出していたと思います。でも、交際するというのは、ある程度は相手に合わせないといけないと思っていました。もうこの時点でだいぶ破綻しかけていますね。
で、やっぱり無理をすれば、いつか壊れるもので「その時」が来ました。
「そういうこと」をしている時に、気分が悪くなって、トイレに駆け込みました。車酔い以外で吐いたのは、この時が初めてでしたね。
当然の如く「大丈夫?」って心配されました。
吐いた原因を正直に言うわけにもいかず、「飲み過ぎた」と言いました。
その日はそれで終わりました。
後日、原因を考えました。正直、何が起きたか分かりませんでした。でも、私の中ではっきりとしたことがありました。
もう性行為をしたくない。
それだけが強く残りました。
そんなことを思ったままでは、交際がうまくいくはずもなく、というか、多分、私がぎこちなくなってしまったんだと思います。結局、別れることになってしまいました。正直、この時は解放されたと思いました。ホッとしました。
でも、その後に喪失感というか、虚無感に襲われたんです。なんで別れたんだろう、って。
意味が分かりませんでした。大学生の頃の私の愚かな思考では、付き合う=ヤる、みたいな感じでしたから。
恋人は欲しい。でも、性行為はやりたくない。そんな感情を自分で処理することが出来ませんでした。精神的に不安定になっていきました。誰も私を理解してくれない。酷い時は自分以外の人間が別の生き物に見えました。もう誰とも関わりたくないと思って、家に引き籠ってしまいました。
それでもまだ忍耐は残っていたようで、自分を立て直すことを考えました。だから、現状を忘れるだけの「麻薬」のようなものを求めました。
それで魔が差して「白い粉」に手を出して………………ませんよ。幸いなことにそういう思考にはなりませんでした。
で、当時、友達から誘われて少しだけやっていた「麻雀」というゲームを本気でやることにしました。
ここは何でも良かったのだと思います。一種の自己暗示です。
麻雀が楽しくて、しょうがない。だから、他のことに使う時間がない、と自分に言い聞かせました。
実際、フリー雀荘に行ったり、大会に参加したりと、かなり嵌りましたしね(笑)
…………麻雀の話していたら、それであと一万字くらい行きそうなので、この辺で切りますね(汗)
端的に言うと趣味を作って、夢中になって、精神を立て直したってことですね。
で、大学生活の後半は趣味に夢中になって、終わりましたね。
そして、先送りにした問題が社会人になって襲い掛かりました。
それでも少しは克服しようって努力をしたんですよ。
このままじゃ、駄目だ。社会人になるんだから、さすがに普通にならないと駄目だって。
それにあれから三年近く経つし、拒絶反応もなくなっているんじゃないかな? 昔のイメージに引っ張られているだけで、今は受けいられるんじゃないかな? 子供の頃に食べられなかった物が、大人になって美味しく感じるなんてことがあるあるじゃないですか、そんな感じで! …………なんて思いました。
懲りない愚か者にアレルギー反応というものを教えてやりたいですね。
性懲りもなく、また性行為をしようとしている愚か者がいた。
というか、私だった。
ただ、少しだけ学習しましたよ!
それにやっぱり拒否反応はあったから、恋人を作ろうなんて思いませんでした!
…………というわけで「アレなお店」に行ってみました。
社会人で実家暮らし。金はあるんだよ!
そして、結論。出来ませんでした。やっぱり、気持ち悪くなってしまいました。
お店の人からすると、理由はどうであれ、寸前でやれなくなる人っているらしくて、あんまり不自然には思われませんでした。こういう時、一回限りの付き合い、ってことが救われますね。
そんな感じで再々チャレンジも失敗して、さらに就職先が超ブラック企業だったこともあり、また恋愛については考えないようになるだろうなぁ、って思いました。
しかし、強制的に考えさせる事態に陥りました。
入った会社の先輩に、性行為大好き、それが男のステータスって言っている方がいたんです。自慢話を聞いているだけなら、気にしないです。下ネタも嫌いじゃないですし、私が拒否しているのは、直接的な性行為だけで、他は別に一般的な基準とあまり変わらないと思います。
で、私の対応も悪かったのですが、先輩の話に対して「凄いですね」とか「私には出来ないですよ」って返してしまったんですね。
嘘は言ってないんですけど、人って、他者からの言葉を都合の良いように解釈してしまいますから、恋愛をしろ、とか、今のままじゃ誰とも付き合えないぞ、とか、言われるようになってしまったんです。
最初は適当に返していたんですけど、さすがに面倒くさくなって「興味ないんですよ」って言ってしまったんですよね。それは言っちゃいけないって分かっていたはずなのに。そんな言葉を言えば、大体どんな返しが来るかなんて予想していたのに…………
案の定、「強がるな」とか「経験が無いからだろ」とか「普通じゃない」とか言われました。
今思うとこの時期が一番、辛かったかもしれませんね。
大学時代のところで語りませんでしたけど、大学時代は恋愛とかにめんどくさい価値観を持っているグループとは途中で縁を切って、距離を置くようにしていました。学生時代はそれが出来ましたけど、仕事がある以上、逃げるわけにもいかないです。
キャバクラに連れて行かされたり(まぁ、これくらいなら良いですけど)、合コンとか、街コンに付き合わされそうになったり(こっちは全力で逃げました!)して、どんどん苦しくなっていきました。
色んな理由をつけて、私にその手の話題を振らないで欲しいとお願いはしたんですけど、最終的には「童貞の強がり」って言われましたね。
ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ! いや、そんなことどっちでも良いんですけど!
自慢話なら聞きますから、価値観を押し付けないでください…………(泣)
ただ幸運なこと? にその後、異動があったり、7:30~翌6:00なんて意味の分からない拘束時間の仕事をさせられたりして、仕事を辞めることにしたので、その先輩とは半年くらいしか一緒に仕事をしませんでした。
でも、この時、思い知らされました。世間って、私が思っている以上に「普通」を求めているんだなって。




