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日常トリム  作者: つぶやきこごえ&九月十夜
六月
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梅雨の雨の憂鬱 オマケ (5)

「使えよ」

「えっ?」

空からもらい泣きでもしそうになる私に、誠君は傘を差し出していた。

その表情はやっぱり、昔と同じ困り顔。

「だから、使えって。どうせ桜のことだ、傘なくて困ってたんだろ?」

その偉そうな言葉遣いも、馴れ馴れしい話し方も、あの頃と同じ。

「別に、返さなくてもいいから」

誠君はそう言うと、早足で立ち去る。

そう、誠君はあの時と同じ。違うのは私。変わったのも、当たり前を終わらせたのも私。それを実感させられる。

だから雨の日は嫌いだった。

「でも、それじゃあ誠君が濡れちゃうんじゃ……」

その証拠に、私は彼に返す言葉を探すことにさえ苦労している。こんなにも嬉しいのに、どんな言葉遣いで、どんな話し方でそれを伝えればいいのかが、わからない。


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