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日常トリム  作者: つぶやきこごえ&九月十夜
連載中
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花火 オマケ(20)

顔まで背けて頑として話そうとしない榊原君。恥をさらすまいとしているようにも見える。終いには「なんでも御座いませんよ、泉委員長」と馬鹿丁寧な言葉でもって口をつぐんでしまった。意地でも本心を語って聞かせてくれそうにはなかったので、私は渋々話題を変えることにする。

「まあ、何はさておき、今は鬼に笑われないように目の前のことから片づけていこう」

背けていた顔を戻して榊原君も「そうだな」とゴミ拾いを始める。

「ここに捨てられるごみを少しでも減らすためには、これからやらなきゃいけないことがたくさんあるからね」

そして私は、これから進む私の信じる道を改めて口にしてみせる。誰からも期待されず、称賛されることもなかったかもしれない道。たった一人で進むことになるはずだった道。けれど本当はずっと、すぐ側に誰かにいてほしかった道。

「そりゃ忙しくなりそうだな」

振り返りもしない他人事みたいな返事だったが、それでもどこか覚悟の感じられる声だった。それだけで、疎んじられやしないかという私の不安は簡単に払拭されてしまう。


次回更新は1月12日17時です

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