表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日常トリム  作者: つぶやきこごえ&九月十夜
連載中
124/130

花火 オマケ(15)

 昔から優秀とか特別とかいう言葉で褒めそやされて、何でもできる気になっていた。でも実際には違った。

 私はただ、誰かの期待に踊らされて、その結果を周りが称賛していただけ。私は特別な人間なんかではなかったのだ。

 だからといって、私は簡単に諦められる人間ではなかった。誰に期待されずとも、称賛されなくとも、自分の正しいと信じる道を進むと決めた。

 周りは次第に、そんな私との距離を適切に測れるようになっていく。時には期待して、時には煙たがり、そうして少しでも自分に利があるとわかれば、離れたところから私を褒め称えた。

 まるで、ひと夏の夜空にだけ輝くことを許された打ち上げ花火のように。

 私はそれでも一向に構わなかった。離れたところからの期待や称賛なんていらない。疎まれたっていい。ただひとえに、私が正しいと信じる道を貫くことができればそれだけでよかった。

……でも本当は恐れているのだ。

 いつか期待も称賛もなくなり、ただ疎まれるだけになったとき、私は一人で、自分の信じる道を進むことができるのだろうかと。


次回更新は1月7日17時です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ