表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日常トリム  作者: つぶやきこごえ&九月十夜
十一月
103/130

NoName(9)

「サークルで仕事って言い方は変かもしれませんが、僕にとってラジオは仕事だったんです。最初にOnAirに入った時、僕はこのサークルが好きではありませんでした。あーねぇは、高校の時の軽音楽部の部長で、当時一緒にバンドを組んでいました」

 一緒に組んでいたと言うよりは、ライブ前にメンバーの欠けた僕らのバンドに参加してくれたのだが。あーねぇはいつもそうやって僕が困っていると助けてくれる。男としてはちょっと立つ瀬がないなとも思うが、とても恩を感じている。

「それで、たまたま同じ大学に入学したので一緒にまた同じサークルに入ってバンドを組みたいと思っていたら、あーねぇ、バンドやらずにラジオ録ってたんです。当時のOnAirと言えば、人数も少なくて、機材の知識もみんなあまりなくて、そもそもサークルですらなく同好会でした。でも、あーねぇにどうしても入って欲しいと頼まれて、断ることができませんでした」

正直、嬉しかった。いつも僕が頼ってしまっているあーねぇが、今度は僕を頼ってくれている。だからこそ、期待に答えたかった。

「だから、入ってもあくまでラジオは仕事で、活動時間以外はOnAirの人とも付き合いませんでした。それが、いろいろあって、みんなで本気でラジオを作ることになって、それが本当に楽しくて」

感情に任せ勢いで話してしまったことに気づき、僕は一度ゆっくり呼吸をする。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ