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日常トリム  作者: つぶやきこごえ&九月十夜
四月
10/130

四月一日の道化 (10)

ごめん。でもエイプリルフールだからさ。さやかのことも許してやってよ」

誤魔化すように私がそう言い繕うと、水下は何か言いたげな顔をした後で、しかし何も言わずに立ち去った。その足音が遠ざかり、やがて聞こえなくなる。

「……嘘でしょ」

思わず水下のように呟いていた。目の前にある現実に対する疑念ではなく、願望を口にした言葉。

 誰もかれも嘘を吐くエイプリルフールなら、現実の一つや二つが嘘になったっておかしくない気がしたのだ。

 ただ、何が嘘だったらよかったのか、わからなかった。

 さやかの水下への想いか。水下のさやかへの想いか。私の水下への想いか。

 いつまで経っても、答は出そうになかった。

オマケに続きます

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