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歌声を地獄で聴いた

 歌声を地獄で聴いた



 川べりに異臭が立ち込めている。橋がかかっていて、その上をとおる

人々・・・民族衣装をきている・・・が鼻をつまんでそそくさと歩いて

いる。どんよりとした暗い雲が今にも落ちるところまで落ちてしまいそうだ。

 橋の下の流れは、ねっとりと何かの汚物でゆっくりと流れていく。

海までは遠い。

 川辺にはごつごつとした石の上に20人ほどのやせ細った浮浪者が、輪のように

しゃがみ込んでいた。

 その中心に、ギターを抱えている、若い男がいた。Kと呼ばれていた

 長調でもない、短調でもない、その旋律をいつ覚えたのだ?と訊かれると



「指が・・・覚えているんだ」

といつも答えては、わずかなパンを恵んでもらっていた。

「世界にはいろんな

ものが流れているんだ・・」俺には聴こえる・・


「聴こえないのか?」


群衆は空を見上げた。

風が吹いている。音楽は激しいリズムとなって揺れている。


「踊れ!!」

 死ぬまで踊るんだよ


風が激しくなってきた。


 死んでいった浮浪者のために・・世界は・・・・ある



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