第9章
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キノコは地球上で分解者として機能している。
菌類は人間生活に当てはめると市場での金の発散に対応している。菌類は胞子を大量に出すので方位除けが必要である。大量に出すことが恣意行為に当たるため伴侶を持つことで方位除けとなる。
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ゼロのことを零レイと呼ぶことは霊というのはゼロである。
人間は壱でありここでコンピューターのような0と1だけで出来たデータ群が確然と存在するのである。霊と人は協力して複雑な何かをしてきた。それは人間ができる前から全命の願いであるモノのデザインである。設計を霊がし受覚者が気づくと気づかないに関わらず地上に書き出すのである。アインシュタインやラマヌジャンはまだ自覚はあった。ラマヌジャンに関しては女神が留まっていたらしい。そして彼女から数式を聴きだしている。
動態論というのはここにあるのである。
植物のような自らは動かず分解の機能を主に有し周りを動かす支配者自ら動かない。人間も同じで研究や宗教関連に関しては動かず周りが動くのである。
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関尹子によればヘビ、カエル、ナメクジについての関係が書いてある。これは三すくみと言ってよくネタにされることがあるがこれには深い高級な意味がある。覚者としてアカシックレコードを取っている吾輩からして実に興味深い思案だった。
まず日本にはナメクジが多すぎる。特に女性である。ナメクジは多く拡散することでヘビを困惑される。これは女性に見られる社会行動である数学的に言えば複素数の状態である。町中を複数人で跋扈したりいざというときは必ず二人で行動して責任逃れをするようなことである。詳らかに言えば複素数は地雷のようものなのである。すぐに小口を聞こえるか聞こえないかの距離合いで言ったりすることもそうである。これに対してはカエルが有効である。カエルは刺激を弾き返す。このことで女性は先に自ら考えなければいけない間を取られてしまい困惑するのである。
王達に取っても数の多いナメクジは課題だった。そのために魔術でいうloser(負け犬)や遊び人といった要素を取り込みカエル化を計ったようである。霊の力を強め霊の計らいに従うという実践を吾輩もしている。
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バネというのはある条件が合わさることで十全に機能する。それは神学上の課題をクリアするためのものであり人は機械化(オートメーション化)する。
身体というのは思春期を経て他性と関わることでカバネ化するのである。カバネもまたバネであり尸は肉体の熟成を意味している。
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少し恥ずかしいが覚者が自信に満ちていることについてだがよく誤解されるのは誇大妄想だと疑われてしまうことである。覚者にはチーム体制で専属の霊がついている。これは冠詞(監視)コードと言われておりこの霊たちは覚者にマナを与えるために言葉に盛りをつける。これがtheであり全ての単語につくことで冠詞化するのである。病理の世界で監視をテーマにした病状が多いのもこれが覚者の弊害である。弊れて拡散するのである。これも支配の一形態であり市民には秘密にされている。
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アガティール帝国の皇太子シンはまだ13歳の身分だった。父親には何もいえない。母親だけが頼みだった。父親の影はこの国を覆いいつだってこの国は統制社会だった。父の権力は猜疑心と恐怖で支えられ少しでも不快に思ったらすぐに粛清するのが常だった。パーディア。それが父の名だった。
シンの唯一の趣味は漢字だった。
父の暴虐ぶりというのは一部の人しか知らない。国民は統制を好みそれは習慣の力となってしまった。
なので国民は情報を知らされていなかった。反逆も起こるには起こったがすぐにそれを利用して父は粛清の範囲を広げていった。アガティールは広大な領土を持っていた。収容所は市民で溢れかえり強制労働が平然と行われていた。市民には子供が通報隊として組織され自らの親ですら通報する子供まで現れたのだった。知識人が多かったのが何よりの救いだった。彼らは統制の重要性を理解し監視社会を好んでいた。ただパーディアについていけさえすれば安全だからだ。
シンは13歳だったが漢字を好みアガティールの民間機関が行う試験「超漢字検定試験1級に13歳ながら一発合格していた。合格率は2%前後の難関試験だったがさすがはシンだった。インターネットにも興味があり研究をすすめていった。インターネット技術は複雑だったがシンは二年かけて網羅しついにサイトを公開した。15歳だった。
市民の中には知識人もいると踏んだシンは市民に対し自分が知らない漢字を教えてくれた市民に対しメッセージと盾を送るとネット上で表明した。
それから1ヶ月あまり様々な市民から漢字リストが送られてきた。中には使われていない漢字や死語を含んだ珍しいものもありこれは成功だとシンは思った。知っている漢字のリストはウェブサーバーにリストとして上げていて一覧化してあった。市民はそこにない漢字を見つけ出しシンに送った。市民の中にはシンからのメッセージと盾を自慢してウェブに上げるような人もいた。そういう人は決まって皇族が好きで信頼感と尊敬心があったのだ。
シンはこれで満足したのだった。