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GAIAS-ガイアス【帝国からの独立】  作者: nanayoshisekai
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第7章

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肉体はBODY。人は死んだら魂だけの存在となり宇宙に漂う。霊は宇宙的な存在である。彼らはいつだって宇宙開発の話をしている。元を辿って霊と話しをするとだいたい宇宙のことにつながっていることに気づく。彼らは肉体という殻を抜けて宇宙まで辿り着く。ここでは地球が殻である。なぜならば空という言葉はカラとも読みそらを含んだ地球一つまるまるが肉体なのだ。死ぬことによりこの`カラ`を破り宇宙へ行くのだ。

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人生は青い鳥の幸せ、つまりは力動的不動性の完成を目指している。仕事をしていてもつまらない、楽に家でアフィリエイトをしている人が羨ましかったあり株取引で自宅で仕事をしている人が羨ましかったりする。家なのである。

あるいは創造的仕事、漫画家やイラストレーター等これらの仕事も羨ましがられ尊敬されている。

神的生活もまた静かな不動性の中に見出される。

調停者は霊界と人間の調整役バランサー所謂保険ホケンとして機能する。機能物は機能すればよいというのが霊界の考え方であるが一度機能してしまえば永遠に意味あるものとなる。

犠牲は太古からの政治システムだった。まだ現実の政治機構がないときからそれに代わるものとして自ら贄となりあらゆるものにALTER(変化)する人物は万能章的役割を果たし有難られてきた。

ただ霊界の目的は知られていないことではあるが開発にある。人の願いを汲み取る性質はあるものの霊界そのものも現実でのモノのデザインに最初の霊の取り決めがあることを知っている。すなわちそれは「いろんなものを作ろうね」という霊の取り決めである。よってこれらの設計図は

みな調停者を通して伝えられる。これが保険の意味するところである。設計図は誰でも理解していないというのが肝であり例えば世界一複雑な機械であるEUV露光装置などを開発するASMLのその社員へのインタビューで社員はこう答えた。「設計図をすべて理解している人はどこにもいません」これが現実だが我々は過度に期待をかけてしまう。設計図というのは霊がまず読み取るものなのだ。デザインが意匠を帯びるのは霊が関わっていることであるからだ。

デザインの語源はDesignareでありこれは計画を記号に表すという意味である。霊界には計画がありそれを進めるためにも調停者を盤上へと放つ。記号はもともと調停者からかかる号令の意味を持つ。

             *

その日は朝日がきれいだった。プロトたちの国バイルでは定例の記者会見があった。プロトが国民へと報告し改革開放を行っていた。サザや他の仲間と昼間から会食をしている最中だった。部下から連絡があった。小人のような通信兵でかなり焦っているようだった。

「報告します。アイール川中域で航行中の我が軍の輸送船と観光用の観覧船が攻撃を受けました」

サザは愕然とした。最初は言っている意味がわからなかった。すぐに聞き返す。

「何?どういうことだ?」

「はい。本日正午頃ミサイルによって今申し上げた2つの船が攻撃を受けました。攻撃した相手は現在確認中ですがアガティールだとの報告も上がっています。死者は500数余名。今報告できますことは以上です。」

すぐに追加で記者会見をすることになった。

プロトは焦っていた。これは同時に攻撃されたことを意味する。我が軍の哨戒能力の低さが露呈しかねない出来事だった。国民からは怒りがあがった。無武装の観光船まで狙われたことに多少ショックを受けているようだった。どこからもアガティールへの非難の声で溢れかえっていた。

だがプロトはチャンスだとも捉えていた。犠牲者がでたことは致し方ないとして国民の声を力に更に軍備を拡張できると思ったからだった。

翌日

事件のことが公となり更に情報が集まってきた。情報によれば観覧船のなかには南部ヤマトやトレスカーザーミーアといった国の乗客も含まれているとのことだった。

             *  

         トレスカーザーミーア

事件の後トレスカーザーミーアでは暴動が起き始めていた。事件の被害者に女性子供を含んだ同国人が含まれていたことに市民は憤慨した。トレスカーザーミーアはバイルのような緩衝地帯ではなくほとんどアガティール帝国の支配下に置かれていた。先の戦いでは文化芸術を重んじるトレスの市民は帝国軍が市内に入城した際市内の建物が壊されるのを忌み無抵抗都市を宣言したのだった。その影響で

市民には戦う気配というものがまばらで国内にはアガティールの圧政に協力する勢力までいた。

ところが今回の事件で500数名の死者を出した事で一部で市民が暴徒化した。

アガティール帝国君主パーディアは即座にこれに応酬し市民を戦車で轢き殺した。

この応酬し対し市民の間ではアガティールの圧政からの解放を望む機運が生まれつつあった。

             *

           南部ヤマト

南部ヤマトでも同様のことが起きていた。市民が武装蜂起を開始し頃アガティールが侵攻した。このアガティールの火消しとも取れる対応により住民1000人余りが殺される事態となった。南部ヤマトはその技術力によって世界の中継地として栄えていた国だったが先の戦いによりアガティールに併合された過去を持っていた。技術者は高い報酬をアガティールから貰いそれに応じるように働いていただけだったが技術者の組合でもアガティールへの非難の宣言が行われた。黎明の技術を携えたラーミア・シュルタンもこの組合に属していた。天才科学者の呼び声が高い彼女は研究部で働きまだ黎明期のある技術を懐に隠していたのだった。

南部ヤマトの君主はタカサキという人物だった。アガティールと連立王政を樹立していてアガティールでも評価は高かった。だがタカサキは数十年に渡るアガティールの圧政に嫌気がさしていた。力持ちで優しい彼は各地への連絡網を持ち外交でも力を発揮していた。

タカサキは今回の事件を蔑視していた。アガティールのやり方にだ。アガティールはいつも支配層には優しく振る舞い市民には残虐を持って応えるやり方を常套手段としていた。その国訓は「アリは何匹いてもいい。ただ犠牲は付き物だ」というような弱者をないがしろにする手段だった。

南部ヤマトは兵器輸出をアガティールにしていたのでその兵器で市民が殺された事に対しタカサキは対応策を考えなければならなかった。何しろ最新兵器から弾薬まで軍備の最新は南部ヤマトが世界の先を行っていた。それほどまで人材がこの国は豊富だった。もともとの鎖国政策が効いたのだろう。基礎研究に力を注ぎそれが実れば大量生産に至る過程の速さが特徴的だった。

タカサキはトレスカーザーミーアの元首のことを考えた。もし南部ヤマトとトレスカーザーミーアが共同できればあるいは…

トレスカーザーミーアの元首はウーラーという人物で裏取引に長けていることはタカサキと同じだった。

            *

この様相で世界は混乱していった。その中心となっていくのが国内を刷新したプロト率いるバイルだった。

バイルは暴動を利用し独立軍センティーヌの建国をこの後宣言する。そして世界の情勢はアガティール一強体制から徐々に変わっていくのだった。

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