第二十一話 いじめ再来
そのあと、色々とあって、誤解という誤解は解けた。が、注射器をもった、プリムラ姉は、僕に攻撃を仕掛けようとしていた…。
まあそんなこともあったが、無事に教室へ帰還。
の…はずだった…。
黒板に書かれた、{TUMUGI DEAD!}の文字。
しかもご丁寧に、ペンキだ。
このままにしておいても、面倒なだけだ。
「けそう…。」
もう、大体は慣れていた僕...そうさ、これが僕さ…。
「うっ潤野君!」
「…だれ…?」
その声の主は…聞き覚えのある声で…。
「覚え・・・てる?」
「笹津…?」
見た目は、変わったが、よく見ると、ちゃんと笹津の原型をとどめいていて…。
「久し振り。笹津」
「…また・・・いじめ…。」
「仕方ないさ。僕が…」
僕がいいかけたその言葉を悟ったように、笹津は僕の近くまで来て、
「潤野君のせいじゃない!」
「え・・。」
その時だった。あの時と同じ感覚を僕を襲った。
「うっ…。」
激しい頭痛がする。笹津がいる。その言葉が、僕の体中を巡る。
「ちょ…潤野君!?」
「ち…千早…。」
僕は、自分の人格とは別の人物の人格となってしまうほど、ローズ病の感染が進んでいた
「うっ…潤野君!?…うる…の…く・・」
「千早…。」
なんなんだ!僕は、これはなんなんだ!
「め…目を覚まして!潤野君!」
パシッ!
と、僕の頬をたたく音が、少し大きく、教室に響いた。
笹津が、僕の頬をぶってくれたおかげで、なんとか人格をもどせた。
「はっ…さっ笹津、ごめんっ。これ、僕の病気のせいで…。」
「あ…あのね…。」
僕が言うセリフを無視とは、笹津もできるようになったか。
「私のこと、笹津じゃなくて・・・千早で…いいよ」
「ん。うんじゃあ僕のことも、績でいいよ」
と、僕が言うと、彼女はうれしそうに
「うん!これから、また一緒だよ!績君」
と言ってきたので、
「ああ、よろしく。千早」
こうして、なぜかいきなり現れた千早も加わった、3年生生活が始まるのであった…。




