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おっさん底辺治癒士と愛娘の辺境ライフ 〜中年男が回復スキルに覚醒して、英雄へ成り上がる〜  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
六章

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34「教会とのコンタクト」②





「教会の方ですか?」


 レダがおうむ返しに尋ねると、何か言おうとしたディアンヌの背後から、彼女を押しのけて男女が前に出た。

 ふたりは聖職者の衣服に身を包んでいるが、友好的な雰囲気ではなかった。


「あの、俺に何か?」


 アムルスにも教会があり、働く人たちとは顔見知りで友好的だ。

 ディアンヌがアムルスの教会に務めるようになってから、より関係は良好になっていた。

 教会の人間も治癒士に匹敵する回復魔法を使える者がいる。

 その筆頭が聖女ディアンヌとも言える。

 アムルスにいる教会の人間は治癒に関してはあまり得意としていない。どちらかというと、アンデッドに対して有効な浄化や、簡単な解毒、解呪などが専門だ。

 現在のアムルスは、冒険者ギルドと辺境伯家と友好的な関係であり、協力関係を築いている。無論、レダたち診療所の面々とも関係は変わらない。

 むしろ、良心的な治療代で治療をほどこすレダたちを尊敬さえしていた。


 だというのに、見かけない男女は明らかにレダに対してよくない感情を抱いているように見える。


「……あなたがレダ・ディクソンか」

「はい。俺がレダ・ディクソンです」


 女に睨まれたレダに男が確認する。

 レダが名乗ったのに対し、男と女は鼻を鳴らすだけだった。

 その態度にディアンヌが苦言を呈しようとしたが、レダが目で制した。

 事情はわからないが、教会の人間と聖女であるディアンヌの関係が悪くなることを望まない。

 まだ話もしていないのだから、きちんと話をしてから、何事も判断したいと思った。


「それで、何か御用ですか?」

「生意気な口をきくな……まあ、冒険者あがりの治癒士に作法を気にするだけ無駄か。私は、モリアン」

「……私はレイニー」


 四十過ぎの男がモリアン、二十代半ばの女がレイニーとそれぞれ名乗った。


「それで、モリアンさんとレイニーさんがなんの御用ですか?」

「――貴様っ、モリアン様に対しなんという口の利き方だ!」

「俺はいつでもこんな感じですが」

「黙れ! この」

「よせレイニー。冒険者上がりに作法を気にしても仕方がない。それよりも、このような埃臭い診療所にいつまでもいるわけにはいかない、早く要件を伝え出ていくとしよう」

「はい!」


 どちらの口の利き方が悪いかなど一目瞭然だが、ふたりは気にせず話を進めていく。


「レダ・ディクソン。あなたは治癒士として素晴らしい力をお持ちのようだな。しかし、その力を神のために使わないことを如何にお考えかな?」

「神、ですか?」

「そうだ! その力は神に与えられたものだ! ならば、神に忠誠を誓い、回復ギルドではなく教会に所属して神のために働こうとは思わないのか!」





 こういう人ばかりではないのでご安心ください!


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