表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさん底辺治癒士と愛娘の辺境ライフ 〜中年男が回復スキルに覚醒して、英雄へ成り上がる〜  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
六章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

428/630

70「五人目の治癒士」①





「お初にお目にかかります、ローデンヴァルト辺境伯様、ディクソン治癒士様。私はアメリアと申します。アマンダ様にご紹介していただきました、治癒士のひとりです。よろしくお願いします」


 最後の治癒士は、黒髪をセミロングに切り揃えた眼鏡をした少女だった。


「まずは、感謝を伝えさせてほしい。ユーヴィンのために治癒士として力を貸してくれたことに心から感謝します」

「いえ。治癒士として当たり前のことをしたまでのことです」


 どこか真面目な印象を受けるアメリアに、レダとティーダが顔を見合わせた。


(普通の子ですね)

(普通の子だな)


 ふたりは内心ほっとした。

 貴族の子女、伯爵家の元当主と続き、最後に現れたのが普通の子で安心した。


(貴族ではないが、王都でも有数の商家の娘だ)

(普通、ではない可能性もあるかもしれませんね)


 極力小さな声でヒソヒソと話をするレダとティーダに気づかず、アメリアは自己アピールをはじめた。


「もともと私は治癒士として勉強をしていたのですが、弱者を虐げる治癒士たちに辟易し、治癒士の道を諦めました」

「……周囲の反対もあっただろう」

「はい。しかし、多くの人間が「もったいない」「お金になるのに」という金のことばかりで、友人かと思っていた人間が俗物であることにショックを受けました。なぜか私が治癒士になったら一緒に金儲けをする予定を立てていた友人たちに文句を言われましたが、そのような人間を友人と思っていたなんて、と愕然としました」


 レダは、アメリアに対し、潔癖な性格であると感じた。

 生真面目であり、高潔なのだろうが、根本にあるものは潔癖だろう。


「こんな言い方はしたくないが、治癒士あるあるだな。治癒士を利用しようとたくらむ輩がいることは残念ながら、多い」

「当時はショックでしたが、今は良いタイミングで縁切りができてよかったと思っています」


 アメリアは淡々と語った。


「正直、家業も順調で楽しくあります。治癒士に未練がないと言ったら嘘になりますが、毎日が満たされていました。ですが、そんな折、回復ギルドに大改革が起きたとしりました。新たなギルド長となったアマンダ様とご縁があり、改めて治癒士を志したのです」


 少し鼻息荒くするアメリアが、熱のこもった瞳でレダを見た。


「改めて治癒士の勉強をし、苦しむ人を助け、治癒士は私の理想だと思いました。自分で言うのはあれですが、成績もルルウッド様に負けぬほど優れています。ローデンヴァルト様、ディクソン様のお助けになってみせます。どうか、私を弟子にしてください」






 五人目の治癒士さんアメリアですが、ちょっと面倒な子ではあります。


 コミック最新7巻が13日に発売いたしました!

 ぜひお読みいただけると嬉しいです! 何卒よろしくお願いいたします!

 双葉社がうがうモンスター様HP・アプリにてコミカライズ最新話もお読みいただけますので、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 治療相手が犯罪者だったりした時に治療を拒否したりしないか心配 ユーヴィンではどうだったんだろう? [気になる点] あの……六章69が抜けてる気がします
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ