表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさん底辺治癒士と愛娘の辺境ライフ 〜中年男が回復スキルに覚醒して、英雄へ成り上がる〜  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
六章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

316/630

23「レダとディアンヌ」②

コミック2巻好評発売中です!

ヒルデガルダとルナが登場しますので、ぜひお手に取ってください!




「も、申し訳ありません。最近、涙脆くてなりません」


 慌ててハンカチで涙を拭うディアンヌから視線を外し、グラスに残ったウイスキーを飲み干した。


「失礼しました。そうですわ、レダさんにお尋ねしたいことがありました」

「俺にですか?」

「ミナのことです」


 話題はミナのことに変わる。


「あの子から将来の夢を聞きました。レダさんのような治癒士になりたいとのことです」

「なんというか、照れるというか、光栄というか、はい」

「それで今日学校のほうで挨拶をしてきたのですが、どうやらミナにはちゃんと魔法の才能があるようでして」

「ええ、聞きました」


 ミナが学校から帰ってきたときに嬉しそうに教えてくれた。

 魔力はもちろん、魔法の才能があるそうだ。

 後日改めて適性を調べることになるようだが、少なくとも将来の夢を目指すことができるようでレダはほっとした。


「学校で学ぶことは重要です。お友達との時間も大切ですし、それらを否定するつもりはありません」

「そうですね。学校は大切な場所です」

「しかし、ミナに魔法の才能があり、叶えたい夢があるのであれば、わたくしは母親として力になってあげたいのです」

「えっとつまり?」

「ミナが学校から帰ってきたら、わたくしが魔法を教える時間をいただきたいのです」

「いいことだと思います」

「よろしいのですか?」

「ええ、もちろんですよ」

「しかし、その」


 ディアンヌがなにか言い辛そうに言葉を探している。


「何か問題でもありますか?」

「いえ、あの、ミナが帰ってくる時間ですが、わたくしが診療所をお手伝いさせていただいている時間でもあります。ですから、その、できれば、その間だけ診療所を離れさせていただけないこと」

「ああ、そういうことでしたか。ええ、構いませんよ」

「いいのですか?」


 レダは笑顔で頷いた。


「もちろんです。ディアンヌさんが診療所を手伝ってくれていることは助かっていますし、感謝もしています。でも、ミナとの時間を大事にしてほしい――それが俺の願いです。どうぞ、診療所のことを気にせず、ミナのことをお願いします」

「ありがとうございます、レダさん」


 嬉しそうにするディアンヌにレダの頬が緩む。

 彼女が診療所を手伝ってくれているのは本当に助かっている。

 聖女を決して高くない賃金で働かせるのも申し訳ないとも思う。

 それでも笑顔で町のために尽力してくれる彼女に、プライベートな時間があったっていいはずだ。

 ミナも母との時間が欲しいだろう。

 これを機に、親子の仲がもっと深まって欲しいし、ミナの魔法が育ってくれるとレダも嬉しく思う。


「では、明日にでもさっそくミナに話をしてみます」

「ええ、お願いします」

「さて、そろそろわたくしは休ませていただきますね。あまりレダさんと一緒にいると、可愛い子が嫉妬してしまいます」

「――はい?」


 ディアンヌの言葉の意味がわからず、首を傾げる。

 すると、彼女がくすりと微笑み、レダの背後を見た。

 レダもつられて振り返ると、


「あ、ルナ」

「パパがおばさんといちゃいちゃしてるぅ」


 扉の隙間からジトッとした目で覗いているルナの姿があった。


「あ、あの、ルナちゃん。できれば、そのおばさんというのはおやめください。こう、心に来るものがありますわ。せめてお姉さんと」

「うっさい! 年齢を考えたらおばさんでいいじゃない! それよりもパパとお酒飲んで! 酔わせて何するつもりよ!」

「ご、誤解です!」

「じゃあ、パパがこのおばさんを酔わせてエッチなことするつもりだったの!?」

「そんなわけないでしょ。ていうか、ルナ、ちょっと寝ぼけてない?」

「そうよね、童貞のパパにそんな根性はないわよねぇ」

「――レダさん、童貞なんですの? いえ、あの、違います、つい」

「……そっとしておいてください」


 ルナの不用意な発言のせいで、レダの未経験がディアンヌにバレてしまった。

 どことなく彼女が瞳を輝かせた気がするが気のせいだと思いたい。


「も、もしかして、その、男性のほうがお好きだとか」

「違います!」

「――残念です。教会では男性同士の愛を育む書物が流行っていたのですが」

「嫌な教会ですね」

「ちょっとパパ! おばさんの相手はいいから、あたしを相手してよぉ」

「はいはい、じゃあベッドに行こうね。ちゃんと寝なさい」

「ふふふっ、そうやって巧みにベッドに誘うのね」

「はいはい、そうだねー」


 うとうとしながら変なことをいう娘を抱き上げると、そのまま部屋に連れていく。

 ルナの部屋に向かう途中、足を止めたレダはディアンヌに微笑んだ。


「明日からミナのことをお願いします」

「はい」

「おやすみなさい」

「おやすみなさい、レダさん」


 挨拶を交わしレダはルナをベッドに運ぶ。

 が、彼女はレダを離してくれず、結局一緒に眠ることになった。

 翌日、


「――記憶がない! せっかく初夜を迎えたのに!」


 と、叫ぶ娘に大きくため息をつくことになるのだった。





他作品も連載中です!

「いずれ最強に至る転生魔法使い 〜異世界に転生したけど剣の才能がないから家を追い出されてしまいました。でも魔法の才能と素晴らしい師匠に出会えたので魔法使いの頂点を目指すことにします〜」https://ncode.syosetu.com/n1154gq/


異世界転生チートものです。ぜひ読んでいただけると嬉しいです!

ブックマークよろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 娘と取り合いもしくは薦める感じのフラグにw
[良い点] 23「レダとディアンヌ」② 更新ありがとうございます。 [気になる点] レダの貞操の危機というのは違いますし、どちらかというとレダの人間の幅を広げるという意味ではむしろ大歓迎というか…美…
[良い点] 相変わらずファザコンルナちゃん可愛いですwww ミナママさんは酸いも甘々知り尽くした百戦錬磨の色々と腐った聖女でしたかwww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ