3 堪能する変質者
俺が目を覚ますと馬車は止まっていて、そこかしこから金属音が聞こえてくる。よく見ると野盗に襲われているのか、フランソワの華の面々が闘っていた。野盗側の数が多いらしく、フランソワの華達は、押され気味のようだ。まずいな、このままだとこっちまで襲われるか。えぇい、仕方ない。ちょいと失礼。
俺はエリーの胸元から飛び出して馬車から飛び降り、森の方へ走る。エリーとルナが何か叫んでいるが、オルタレーションのスキルを発動するところは見られない方がいいしな。十分離れた所で止まり、
「オルタレーション、カマイタチ!」
どうやら想像上の生き物カマイタチにも変質出来るようだ。良かった良かった。俺は風の眷属カマイタチに変質して野盗とフランソワの華の面々が闘っている戦場を駆け回る。野盗共に次々とカマイタチを放ち、人数を削っていった。
「ぐぁっ、何だ、何かいるぞ!」
「うわっ、痛てぇ!!」
そこかしこから野盗共の悲鳴が上がり、形勢が傾いた。その機を逃さず、フランソワの華のリーダーが指示を出した。
「よく分からないけど、今がチャンスよ、皆、押し返して!!」
不意を突かれ不利になった野盗共は次々と討ち取られていく。これで大丈夫そうだな。俺はソロソロと森の中に消え、
「オルタレーション、シマリス!」
元のシマリスの姿に戻り、馬車の方へと向かう。馬車に飛び乗ろうとジャンプしたが、どうやら届かないようだ。どうしたもんかな。
あ、そうか、
「キュー、キュー!」
「あっ、チェロだ!もう、どこ行ってたの~?」と言いながら、ルナが抱き上げてくれた。俺は大人しくルナのお膝の上で横になる。彼女の温もりと太腿の柔らかさに包まれ、至福の時を謳歌する俺。さらに背中もモフモフされれば眠くなるというもの。俺はまたしばしの惰眠を貪る事にした。
一眠りして目覚めると馬車は出発していたようで、ガタガタとした振動が伝わってくる。俺はモゾモゾと動き、ルナのお股の方に移動する。クンクン、いい匂い。まだ幼さの残る優しい香りがして、気分的にハイになった。
「ちょ、ちょっとチェロ、どこクンクンしてるの。メンメだよ!」
俺はルナに首根っこを掴まれ、元に位置に戻された。もうちょっと香りを楽しみたかったのだが、仕方ないか。甘んじてメンメを受け入れよう。何て可愛い女の子なんだ。クリクリっとした深い青の瞳に金のサラサラした髪。その髪をツインテールにしているから堪らなく可愛い。ルナはまだナニが発展途上なので、潜り込むならエリーだがな。ん、ナニがって?そりゃあ柔らかい二つのアレに決まってるだろうがよ。
容姿は似ているがエリーの方が年上な分、Cはありそうだ。やはり大きくて柔らかなそこに潜り込みたくなるのは、オスの性というものだ。エリーは同じ金のサラサラヘアーをストレートにしているので、どこぞのお嬢様のようだ。唇がプルンとしているので、キスされるならばエリーが良いな。ルナはお子ちゃまなので、無防備ではあるが、身体の発育に関しては今後に期待したい。二人共、もっと成長すれば美人になる事は間違いあるまい。当面は二人のチェロでいる事にする。俺にとっては今は数少ないモフモフしてくれる大切な存在だからな。
おっと、話が逸れたが馬車はその後は何事もなく無事に二日の日程をこなし、グランデの街に到着した。その間、姉妹のお股やら太腿やらお胸やら脇やら唇やら頰やらをたっぷり堪能しつつ、クンカクンカしながらモフモフされ続けた俺は、大満足でグランデの街に到着したのであった。