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僕、谷底に落ちる。(前編)

「あのさ、イフ。」

「なんでしょうロード。」

「僕らなんで谷底に落ちて行ってるの?」

「先程起こったことが原因かと。」

どうしてこうなった。それは、イフが姿を見せてから始まる。


―――――(回想)

「え、だれ?」

僕の前に美少女が現れた。突然。

「はじめまして、ロード。これが実体化したイフリートです。」

え、イフ?ウソでしょ?そりゃ天使みたいな声だなとは思ったよ?

でも見た目も神々しくなる必要ないでしょ?

「ですが、本物ですので。」

「あ、うん、そっか。」

納得できないけどまあいいや。後から分かる。


イフの容姿は、明るめの赤い髪、穏やかな黄金の瞳が印象的。

体格は細め(ただし、胸部は含まれない)。胸部はDくらいだろう。

後、額に赤い宝石が埋め込まれている。服は・・・、服は?

おいこらまてネーチャン。なんで全裸なの?胸と腰回りはかろうじて

隠してある。だがそれ以外は・・・。

「ねえ、服着てくれない?」

「わかりました。」

イフが答えて、なんか唱えた、と思ったらいきなり炎が!

イフの身体にまとわりついて、服の形を形成していく。


そして完成したのが、聖騎士の鎧みたいな感じのやつ。

白をベースに、赤の塗装が目立ったところに塗られている。

少し露出があって、腰回りには、赤いラインが入った白い布が、

巻かれている。防具としては機能するだろう。頑丈そうだし。

なにより動きやすそうだ。後はオシャレなデザインだ。

目立たない、地味すぎない、これはいい。

「あ、言い忘れてました。」

「なに?」

「この状態なら、私も戦えます。といっても現役時代のピークの

 力の3分の1くらいしか出せませんが。」

「ちなみにどんくらい?」

「おそらく、ドラゴンロードを一人で相手できるかと。」

「ゼヒその姿でいてくださいね。」

にっこり。何この人マジ強い。なんで僕と契約したんだろう。


「呪いから解き放ってくれたからです。」

心読まれました―――。

「私は封印されている間に不覚にもゴブリンに捕まったのです。

 そして私はその剣に封じられました。」

封印?もしかしてそれが呪い?しかもホムラに封印されたって?

「そして突然封印が解かれたのです。持ち主が死んだことで。

 それを成し遂げたのがあなただったんです。」

「あーあれか。剣を奪ったとき。」

「はい。私はあなたに特別ななにかを感じました。

 そしたら別世界から来たっていうじゃないですか。

 だから私はあなたに仕えようと思ったのです。

 何百年も生きてきて、戦い以外を知らないのは嫌です。

 私はこれからたくさんのことを知りたい。

 だからお願いします。私にいろいろ教えてください。

 私も戦いを教えますから。」

なげえ話ありがとう。まあ精霊だから百年以上生きててもしかたない。

でも戦うことしか知らないのはいくらなんでも可哀相だ。

「うんいいよ。僕も知らないことばかりだし。

 これから普通じゃないこともきっとありそうだしね。」

「ありがとうございます、ロード。」

イフが微笑んでくる。やだイフちゃん、マジ天使。


「そういえば、僕も服欲しいな。モンスターの返り血浴びまくったから。」

僕の服は学校の制服のまま。ブレザーなので白いシャツも簡単に赤くなる。

これはマズイ。急いで着替えたい。血が気持ち悪い。

「なら服を作りましょう。」

「できるの?」

「もともと他人に使うためのスキルですから。」

イフがさっきと同じように呪文を唱える。僕の身体に炎が宿る。

そして服が完成。メッチャ綺麗。そして動きやすい。

赤い龍が模様になっている黒のロングコート。

インナーとして、黒の無地の長袖Tシャツ。胸元に軽装の

銀のチェストプレート。長ズボンは無地の黒。

僕の服装はロングコート以外は特に特殊なペイントはない。

「炎の精霊の服なので火炎耐性付きです。ちなみに水にぬれても

 問題ないです。特殊な炎を物質化したので。」

なんて便利。主婦が黙ってないよ。

「それから、鞘も作りました。剣を持ったままだと物騒ですから。」

僕が手に持ってる炎属性の銀色の剣「ホムラ」。

まあ、発火するし、物騒だね。

「ありがと。」

「いえ、当然です。」

お互いに微笑みあう。


次の瞬間、ドラゴンが現れた。そこまでは平和だったのに。



―――後半へ続く。

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