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異世界行ったら普通じゃなくなった少年  作者: パツキン緑ベルト
冒険者学院の強化合宿 “フェンリル化”の恐怖と魔力の共存
30/38

俺、合宿に同行する。(後編)

午後になった。訓練再会。

午前と内容は変わらないので手合わせだ。


俺は生徒達を一人ずつ叩きのめした。

今は生徒たちは地面にめり込んでいる。レンキも。

女性の扱いが酷いって?強化合宿だからいいだろ。男も女も関係ない。


「はいはい。叩きのめされた諸君。強くなりたいかー」

「……………」

あ、これ死んでんじゃね?掘り出すか。


「教官!どうすれば強くなれますか!」

「修行」

「どうすれば教官のようになれますか!」

「ダンジョンの最深部で四肢を消し飛ばされる」

真面目に答えろ!!

少女たちのブーイング。だって俺はそれで強くなったしな。


「んー。じゃあ武器魔法を教えるか」

「魔法武器のことですの?」

「武器魔法。魔法で武器を練成すんの。スキルとは違うな」

俺は生徒達を座らせ、ストレージから黒板を取り出す。

そして図を描いて説明した。


「今、俺等が持ってる存在する武器。そして存在しない武器魔法。

 これらは全く違うってのはお前等にもわかるな?

 まず武器魔法は自分の属性に対応した属性の武器になる」

俺は魔法を使って実際に見せた。


「俺は神炎だ。こんなふうに魔法を使いたい武器の形にコントロールできる。

 利点はいくらでも作れること。無限じゃないけど、近接戦が苦手な奴向きだ。

 欠点は魔力を消費することか。作った武器によって違うけどさ。魔力を抑えたいなら使うな」

俺は訓練用の騎士人形を召喚した。


「剣型にして、っと。ハァ!」

人形を斬る。スパンと音を立て、騎士人形が燃え尽きる。

ざわめく少女たち。俺にはキャッキャウフフにしか聞こえない。


「習うより慣れろってな。魔法式はこれだから見ながらやれよ」

俺は少女たち一人一人に魔法式を描いた紙を渡す。

後は放置。正直俺に指導は無理だ。


夕方になり、真っ黒コゲの少女達が帰ってきた。

「おつかれ…って、何があった…?」

「気にしないで…。作った武器魔法で殺り合ってただけよ…」

レンキの返答に俺は顔を青ざめた。恐ろしい少女達だ…。


「め、飯はつくってあるから。とりあえず部屋まで運ぶか…?」

「じ、自分で行けるわ…。皆、立って…ゴホッ」

口から煙を出してる生徒少女達は部屋まで歩いて行った。

俺は静かに後ろを着いてったのだった。


23時。皆、飯食って簡易風呂はいって就寝。

少女達は安らかな眠り…出来るはずもなく唸り声を上げていた。

それもそのはず。俺が少女達に魔法をかけたのだ。


その名も肉体改造魔法。

身体への負担を50倍にする代わりに、成長が早くなる魔法だ。


迷宮内では、修行の際に俺がいつも使ってた魔法。

俺の場合、負担は最高で100倍だった。

今でも日常生活で使っている。支障がないレベル…180倍位にしている。

銀龍との戦闘で異常ステータスになったのが原因で、300倍まで行けた。

支障がないのが200以下だったのでそうしたのだ。


明日の朝には筋肉痛は消えて、疲労も無くなっている。

ように感じるだろう。正確には違うのだ。


筋肉痛が無いのは合ってる。

疲労は、身体が疲労を意識させるまでの疲労の許容量が増大するためだ。


彼女達もきっとそれを実感するだろう。

初日は訓練ではなく、食事や睡眠に意味があったのだから。

ようするに、彼女達が強くなったのが何故かと納得する理由を付けるための

訓練が本日の訓練だった。明日、どうなるか楽しみだ。


そうして俺は眠りについた…。

翌日、俺に試練が待ち受けていたのだが…。



短かったですね。今回は。

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