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帰還

「ここがワームホールか」

床もなければ、壁もない。あたりは紫じみた色をしている。全ての場所から引力を感じるため、自分にかかる力は相殺されているが、それでも引力を感じずにはいられなかった。恐らくこの空間が球ではなく円柱の様な場所だからだろう。

一歩づつ歩きだして見る、一歩踏み出すごとに相殺された力が薄れ前後左右から引っ張られ、体がちぎれそうになる。

(さすがに、このまま行くのはやばそうだな。)

そう思いザックは自分の周りに磁場を張りだした、ノイルの所に居た九ヶ月がやくにたったのである。

「さてそれじゃあ、あらためて行きますか。」

龍討伐から数時間後。

「なぁ、ほんとにこんなことしてて良いのか?」

龍の皮膚を剥ぎとりながらカッツはいった。

「いいんじゃないでしょうか?いない人間を考えてもしょうがないですし。」

そういってゾーラは龍の器官を調べて、自分のバインダーに書いていった。

「まったくせっかく、狩れたというのにあいつは何処にいったんだか。」

「さぁ、まったく見当がつきませんから。」

「心配じゃないのかい、一応は協力した仲間だろ。」

「そうですね、確かに協力はしました、しかし私には、心配よりも恐怖や好奇心の方が大きいですね。」

「やっぱり、あの真ん丸が紫色していた。」

「ええ、あんなもの常人にはできませんですからね。」

「まぁとりあえず、剥ぎとれるだけ剥ぎとっておくか、いくらになるのかなぁ〜♪♪」

「さて、私はそろそろ帰らしてもらいますよ。そろそろ実験結果も、でたころだとおもうんで。」

「実験結果?・・・あぁ、お前研究所の助手だったんだっけ。」

「えぇ、ある意味では神の龍をも越える力の持ち主です。」

「へぇ〜、そいつの名前は?」

「ゲオリア、ゲオリアハリウド。私のなかでは神よりも恐ろしい相手ですよ。」


とない某研究所にて・・・

「実験準備完了しました。」

「よし、じゃあちゃっちゃとやるわよ。」

「あの、そんな軽い気持ちでいいんですか?世紀の大実験なんですよ。」

「あぁ、いいのいいのどうせ緊張してやっても良い結果なんてでないし。それに私には新しい研究があるから。」

「新しい研究って、例の未確認生物のことですか。」

「そう、それそれあぁ〜早く帰ってこないかしら。」

「・・・とりあえず今はこの実験に集中して欲しいのですが。」

「あぁ、わかってるわかってる。ちゃちゃと実験結果見て改良するわよ。」

(まったく、この人は事の重大さをわかっているのか。)

今回の実験は空間を歪曲させて新たな空間を作る。まぁようは空間を壊して別の空間を作る。つまりとりあえず危険だもう凄く危険だ。あぁこれなら俺もゾーラと一緒にいくべきだったかな。

「ほら、なにぼさっとしてるのはやくまわりの装置起動させるわよ。」

僕を不安にさせる要素は三つかある。まずはこの世紀の実験そのものが不安である。次にこの装置の作成期間が全ての装置合わせて、一月もかかってないこと。最後に作ったのがこの教授であること。

だいたい空間の神力なんて聞いたことのない力をなんでこんな短期間にコンパクトに作れるんだ。

「天才だから、何か文句ある。」|

「いえ、文句などありません。」

(おまけに地獄耳と来ている)

「くだらないこと、言ってる場合じゃないわよ。ほらさっさと働く。」(はぁ、ろくなことが起きなきゃいいけど。)


亜空間にて

(まずいな、思った以上に見つからない。)

「だいたいこの先に元に戻る場所があるって、本当にあるのかよ。でもあるんだろうなぁ。そうしないと俺は居ないことになるし。いやそもそも彼処で俺に会うのはやばいんじゃ。」

そうこう言ってるうちもどんどん力が弱まっていく。今んとこ穴という穴はないんだがな。


ふと体が引き寄せられる感覚がする。しかもだんだんと強くなっている。

「あぁ、なーんか嫌な予感がするんだよな。」

ザックは後ろを振り向いた、嫌な予感と言うものは大抵的中するものだ。ザックの目の前に広がったのは確かに穴だ、しかしさっきのとはまるで違う黒く大きな全てを吸い込む巨大な穴だった。

「力も限界に近いし、なるようになるか。」

そういってザックは穴の中へと入って行ったのであった。


一方研究室では。

「教授、早く止めてくださいこのままではこの空間がおかしくなります。」

「うーん何がおかしかったのかな、配列を間違えたのかしら。」

「教授、反省会はいつでも出来ますから。」

そうこちらでも嫌な予感が的中したのだ。今この研究室では空間の捻りが起こり、引っ張られたり逆に吹き飛ばされたりわけが分からない状況が起きている。勿論実験のせいでだ。|

「教授このままじゃ私まで危険です。」|

「うっさいわねぇ、あなたは私の助手でしょ。このくらいで驚いてちゃ、私の助手なんてやってけないわよ。」

そうこう言ってるうちにもどんどん唸りが増大していく。「教授これいじょうはもう。」

「はいはいわかったわよ止めればいいんでしょ。止めれば。」

さいさんの警告にやっとハリウドは実験の中止を始めてくれたが、唸りはもう球状のものに変わっており辞めたところではたしてもとの空間に戻るかはわからなかった。

(思えば短い人生だった。有名な学校に入り天才といわれる教授の助手になり、いずれは有名教授となって・・・あぁ昔の記憶が走馬灯のように)

「おーい、なんか穴から見えるんだけど。しかもここまだとあんたにぶつかるんだけど。」

(あぁ、あの時好きだったあの子に告白しとけばなぁ・・・)

「おーい聞こえてますかー、もうすぐで君に当たるんだけど。」

(あぁ、あいつはどうなったんだろうなぁ。いつかは天才を超えるとかいってたけど。)

「あぁだめだこりゃ。」

(あぁ目の前から何かが近づいて来る、ついに冥府からの使いかぁ、やけに人間じみてるなぁ。やはり冥府もひとが・・ゲフ)

冥府からの使いかと思った人物にぶつかった僕は、そのまま、意識が、もうろうとしていくのであった。

読んでくださった方ありがとうございます。

誤字脱字が多々ありなおかつ適当に更新していきます。

また修正がまだ終わってない部分がございますm(_ _)m。気長にやっていきますのでどうかあたたかいめで見ていってくださいm(_ _)m

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