それぞれの思惑
(おかしい)
バスターを追っている龍がそう感じていているのは、第二作戦の頃だった。
龍がそう感じていた理由は二つ、罠の量と相手の力量だ。この罠は使い物にならない、そうと分かっているのにもか変わらずそのルートを通る理由・・・
敗けると言う選択肢もいれとくべきなのじゃよ、じゃないと想定外の事をやられたとき焦り・怒り、我を忘れて行動し消えていく。
まさか…な
一方その頃カッツはゾーラがそろそろ通るこの場所で機会を待っていた。
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「おっきたきた、ほんとに光ってるよ。」
そう言いながら、照準を合わせる。
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「それにしても、まさかこんな装置を作ることになるなんてな。」
それは三日前の出来事
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「はぁ?、何を作るって」
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「だから、バジリスクを作るって行ってるんだよ。」
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「作るって、何で作るんだよ。」|
「何でって?そりゃあ龍に当てるために。」
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「あのなぁ、バジリスクって、でかい弓のことだろ、んなもん作って誰が扱えるんだよ。」
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「まぁ安心しろ、固定設置にするから誰でも扱えようになっている。」
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「………なんで私に言うんだ。」
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「そりゃあ、お前がやるからさ。な〜にただタイミング合わして射つだけだから。」
・・・そんな会話があったあと、今にいたっている。まぁ当たらなかったら、この企画を発案した馬鹿のせいにするから、金ぴかの化け物が近付いて来ている。
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「もうなんとでもなれだ。」
カッツは両手で左右の岩盤を触ると岩が砂に変わり、固定されていた弓が発射された。
(!!?)
突如として、現れた巨大な弓を回避することは困難だった。しかしたかが弓一本に龍が落とせることもなく、この攻撃はただ龍に自分の位置を知らせるだけになった。
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「カッツさん、早く乗って。」
ゾーラの手につかまり、また龍との鬼ごっこが始まった。
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「ほらみろ、やっぱり意味がなかったじゃないか。」
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「そんなことは、私にではなくこの計画を作った。発案者に行ってください。」
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「因みにその発案者の計画によると次は何が来るんだっけ。」
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「龍がしびれを切らして、口から弾あるいは何かを放射するんでしたっけ。たしか…」
バジリスクなんぞ作りおって
遊びはここまでだ。ここで貴様らを消してやる。
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「あ!」
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「どうしました、カッツさん。」
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「龍の口が開いた。」
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「そりゃあ龍ですから口も開くでしょう。それよりも口から何かでませんでしたか?」
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「ああ、いま金色の弾が此方へ向かって来るけど。」
ゾーラはカッツの言葉を聞き終わる前に左へスライドした。そしてその直後カッツが言ったと思われる弾の光がゾーラの視界に入ってきた。
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「あっ、また発射した。」
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「カッツさんはあの弾をどうして直視出来るんですか。」
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「そりゃあ発案者が左右避けるのに必要となるからって、ゴーグルをくれたんだよ。」
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「何もかも想定ずみですか、恐ろしい人ですね彼は。」
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「ぐちぐちいってないでちゃんと避けてくれよ、当たったら一発で死ぬから。」
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「これで何処まで行くんでしたっけ。」
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「何処にって、大量の爆弾が仕掛けられて、この変な計画をたてた発案者が待っているところだよ。」
読んでくださったかたありがとうございますm(_ _)m