想い返す 心
海斗、レイちゃんと楽しんだあの時間を、あの景色を私は忘れることないだろう。
私にとっていつぶりかも分からない外の世界。
海斗もレイちゃんも私にはもったいないぐらいの最高の友達だ。
私は初めて、この一人で寂しい。真っ白で無機質なこの空間で、幸せを感じていた。
でも、それと同時に、ふたりに何かしてもらうだけのこの関係に疑問を持っていた。
かといって、何かお返しさせてといっても素直に受け取るような二人ではないだろう。
だいたい
「そんな、紅葉が喜んでくれるだけで僕は十分だよ」
とか、
「そんな、紅葉ちゃんがきにすることじゃないんだよ?私たち友達じゃん」
とか、そんなことを言いそうだ。
でも、何もしないのも私的に納得できないし、、
その時、視界に入ったのは私のスマホ。
ただ、家族に聞くのもなんか変な気がするし、もちろんあの二人には聞けない。
なら、聞けるのは、あの子だけだよね。
わたしは、メッセージを送ってそのまま眠りについた。
あの子返信遅いし別にいいよね、、
*
次の日の朝。私のスマホが震えた。昨日送ったメッセージの返信だ。
私は、友達にプレゼントを贈りたいとだけ送ったのだが、
「その友達のことは私分からないし、」
というメッセージが返ってきた。
確かに、そうなんだけど、、私の説明不足なのはそうなんだけどな~、、
私は一緒にプレゼント選びたいんだよ~一人だと不安だし、、
でも、全く変わらないな、、もう3年ぶりになるのかな、、
「ごめん、説明不足だったね。私一人だと選ぶの不安だから一緒に選びたいんだよね」
返信きてすぐ返したはずなのにもう既読つかない、、
ほんと変わらないね、
「おはよ~もみじちゃん」
「レイちゃんおはよ」
「朝一からスマホ触ってるの珍しいね、彼氏?」
「秘密で~す」
ま、急ぎの用事じゃないしのんびりと決めていこう