6、幕間、悪の組織ネガゴッドにて
「おい、破壊将軍!貴様!よくも私のエリアで好き勝手してくれたな!」
悪の組織ネガゴッドの幹部室にて、1人の博士が声を荒げて現れる。
「暗薬博士か…ふん、何もしてないお前の代わりにネガティブエネルギーを集めていただけだ」
「ふざけるな!しっかりとネガティブエネルギーは集めているだろ、成績上位でね!」
「へいへい、エリア内で何も起こさずどうやってネガティブエネルギーを作っているのやら、偽りの報告でもしたのか?」
暗薬博士と呼ばれた博士が怒りを爆発させる。
それを見た破壊将軍はどこ吹く風だ。
「そんな虚偽報告なんて通るわけないでしょ!それに新たな魔法少女の存在まで増やして!どんだけこっちの邪魔をすれば気が済むんだ!これじゃあ暗躍するのも大変になる!」
「へ、なら暴れればいいじゃないか」
「はあ!?あんたみたいに非効率な事なんてやってられないよ!」
「そこまでだ2人共」
2人が言い争っていると、1人の少年が現れた。
その少年の声で破壊将軍と暗薬博士はピタリと言い争いを止める。
「ここで言い争っても何も良い事はない…ここは上司の我が判決を言い渡す」
「「………」」
厳格な声に2人は反論の声は出さない。
「まずは破壊将軍、他の幹部の活動エリアで無断で暴れまわった挙句、新たな魔法少女によってトテモネガティブダーを1体撃破された…3日間はあのエリアでの活動を禁ずる、少しはチームワークというのを学んでくれ、新たな魔法少女の影響で博士の活動に支障をきたすのは良くない」
「……はい」
「そして暗薬博士、君は被害者で君に非がないのはわかっているが、君の暗躍スキルで魔法少女の存在の詳細を可能なら看破してきて欲しい、頼めるか?」
「…承知しました、総帥」
「それでは言い争いはここまでだ、各自ネガティブエネルギーの収集を忘れぬように」
暗薬博士に総帥と呼ばれた少年は部屋から出ていった。
破壊将軍と暗薬博士はそれぞれ睨み合ってから各自部屋から出ていった。
「してやられたわね…せっかく長年暗躍していた努力が全部水の泡だわ…」
1人になった暗薬博士はそんな事を1人で口にする。
「まあいいわ、最後に勝つのは私だから!」
暗薬博士はそう気合を入れる中、別の場所で破壊将軍も気合を入れていた。
「ちい、今回は撤退してしまったが…次は確実に仕留める…首を洗って待っていろ、スカイホップ!奴を仕留めた後は…俺がネガティブエネルギー収集量ナンバーワンだ!」
悪の組織内で思惑が交差しつつも日が過ぎるのだった。




