563、負神除神計画の一部を成せ!
俺が気合を入れると同時に塔から灰色の鎖が飛び出し、負の神の手に絡みつく!
「今よ、行きなさい!」
「サンキュー!接歩!」
負の神の手が暴れるが鎖に阻害されて殆ど動けていない!
Pグラス越しに聞こえた知木の言葉に返答しつつ、俺は接歩で負の神の手の甲へ向かって、全力で跳躍する!
「壁牙お兄ちゃん!?」
背後からスカイホップの悲鳴が聞こえる、スカイホップからみたら、負の神の手の甲に乗ってもやばいし、乗れなかったらそのまま落下死なので…雑魚兵の大軍相手に、俺を置いていけと言った時も考えると、この戦い終わったら俺は一生妹に嫌われるかもしれない…だがやらねばこの場皆の命はない!
俺は上手い事負の神の手の甲に着地して、しがみつく為のアンカーとして負の神の手の甲に左手で持ったウィルセイバーを突き立てると同時に右手で負の神の手に触れる!
「不気吸滅!」
俺が不気吸滅を使った瞬間、一気に右手から全身を伝うように完全には言語化出来ない物に全てを包みこまれる。
辛うじて言えるのは、俺の全身を包み込んだ物は俺と負の神の境界線を壊そうとしてくるのと、俺を包んでいる物を、明確に直視…知覚したら、俺の正気は理性は一瞬で壊されると思う物だ。
これはネガティブエネルギー…?いや、わかんない、理解してはいけない、それよりも模造されたネガティブエネルギーを探さないと。
どれだ?どれが偽造されたネガティブエネルギーなんだ!?くそ、キツい!森のなかで模造の木を探すようなものか!?
次の瞬間、周囲が見えなくなった、いや違う、具体的に言うと、盲目状態というよりかは負の神の手しか見えない…全て侵食されている?いや、マフナのマーキングの魔法の影響か、左手だけまだ知覚できる!
この感覚はやばい…わかる、今の俺は飲み込まれようとしている、莫大な力に!
負のエネルギーで化け物に一度なったからこそわかるし、その経験のおかげか辛うじて耐えられている。
だけど、この状況から偽造されたネガティブエネルギーを見つけるのは無理だ!
皆からしたら今の俺はどう見えているんだ?また化け物になってしまっているのか?
誰か助け…いや、助けを求めるとしても誰に…そもそも周りに誰がいた?やばい、思考すらおかしくなってきた。
やばい…もう左手の感覚しかない!
……あっという間に絶望的な状況だけど、落ち着け、落ち着け、左手に感覚があるうちは、決して俺は暴走なんてしない…ジコケンオダーやトテモネガティブダーにはならない!
落ち着け、自分を思い出せ、壊された境界線を引き直せ。
「壁牙お兄ちゃん!壁牙お兄ちゃん!!うわあああああん!」
誰かの悲鳴が聞こえる…誰の声だ?
そうだ、まずは耳だ、聴覚で音を拾え…。
「く、いや、半身が侵食されている間は波動の力が消えてる!?マフナ、オーバーロードブーストをあの左手を起点に使いなさい!魔法に必要な触媒は今渡すわ!そしてマリンクールは深化してオーシャンズリカバリーを!パッションソルも深化して、ウェイクアップサウンドを!そしてスカイホップはフルムーンキュアファングで負の神の手の甲を切刻みなさい!」
「はあ!?なんでお前がこっちに指示するの!?」
「そうよ、何様のつもり!?」
喧嘩の声が聞こえる、くそ、声の主を知っているはずなのに、名前が出て来ない。
やばい、負の神に取り込まれかけている…。
「皆さん従いましょう!彼女は敵ではありません…魔法少女や魔法の国の味方でもありませんが…」
その言葉が耳に入ると一気に思考がクリアになる、そうだ!マフナ!スカイホップ!パッションソル!マリンクール!
よし、思考がクリアになったおかげか、右手の感覚も戻ってきた…今なら偽造されたネガティブエネルギーを探せるかも、そう思った時、右手首がガシリと掴まれた!
掴んで来ている物を知覚できないが、この感触でわかる大きさ的に魔法少女の大きさではない!
「やあ、お前も我が神の身元に行かないか?」
「!?」
その時声が聞こえた、思考がはっきりとした今ならわかる!
ネガティブル総裁の声!?




