53、吸い取る力の使い道は?
ドレイン突き(封印指定)を覚えて次の日、そのドレイン突きをどうにかデメリット無しで使えないかと考えた俺学校の昼休みの時に知木に相談していた。
「突いた相手からエネルギーを奪う技…ちょっと人外じみた技を覚えたね半身…ちょっと心配だよ」
「まあ、確かに化け物のネガティブな、なにかが体を貫いて、気持ち悪かったし…体が動かなくなる事もあったから知木に相談しているんだ」
「相談されても未知の力をそうホイホイ実用化出来たら世の中の科学者や研究者は苦労しないよ…まあ、取り敢えず今日は家に来てよ、病院程じゃないけど、少しは検査できるし…なんか分かるかも知れない」
「検査してくれるのか、ありがとうな…」
そう言うと知木は何とも言えない顔をする。
「そりゃあそんな話を聞いて知らんぷり出来るほど私は冷徹じゃないよ…所でそのマフナとの進展はどうなったの?」
「えーと、一度お出かけしてそこそこは仲良くなれたかな?一度回復魔…手当とかしてくれたし」
周りに生徒がいるし、一応魔法とか伏せたほうがいいよな?それはともかくパフェとか美味しそうに食べていたマフナは自然体のマフナであって居てほしいな…。
「へえ…いい調子じゃない、でも戦闘で足を引っ張って好感度下げているようじゃ何時まで経っても仲良くなれないわよ」
「うぐ!手痛い所をつくな…足を引っ張らないように新しい技を発明したのに空回りしているのは自覚してあるよ…」
「まあ、私も月凪も早々見限る仲でも無いし、どんどん試行錯誤しなよ、本当にヤバそうなら止めるからさ、それに私個人内にも半身が編み出した相手のエネルギーを奪う技というのが気になるし、研究者として色々と調べさせてもらうからね」
「好きなだけ調べてくれ、今更見られて困るものは無いしな」
そう言うと周りがざわざわし始める、何事かと思って騒ぎの方を見たら、そこには見たことあるような気がする生徒が居た。
「号外号外!今日は魔法少女特集だよ!」
その生徒は色んな生徒に何かが書いてある紙をばら撒いていた。
「あれは新聞部の佐藤小鳥…魔法少女特集て言っていたけど、変な事書いてないわよね…?」
そうだ、佐藤小鳥だ…以前俺に付きまとって、めんどかった人だ、関わりたくないと思っていると、知木が新聞を手にして戻ってきた。
「えーと、陽時街に新たに現れた魔法少女、スカイホップ…月の力を操る魔法少女…そして魔法少女をサポートするマスコットはマフナ……そして見覚えのある戦士…て、これは半身じゃない!?」
知木が新聞をこちらに見せてくる、何処で撮ったか分からないが、スカイホップと自分が戦う写真が載っている…。
「…うわ、これ著作権的にアウトだろ?というかマジでどうやって撮った感じだ?」
戦闘中に写真撮られた場合気付けないと思うが…だとしても佐藤小鳥に戦闘中の俺達に近づいて、写真を撮る勇気はあるのか?遠隔で撮ったのか?
「…必要なら私が止めるけど?」
「いや、止めた所で一度広まった以上、止めた所で意味なさないだろう…でも新聞部の顧問の先生にクレーム入れておこう…」
周りがヒソヒソしているが、もう気にしないことにする、どうせ戦い続けたら、いつかは人に見られてしまうだろうしな…。
知木以外の知り合いは新聞の内容関連で話しかけていいのか戸惑っている…まあ、こっちがこれ以上気にしないという方針で行けば触れては来ないだろう。
…しかし吸う技、やろうと思えば人にも使えるのかな?佐藤小鳥にやろうかなと一瞬思ったが、流石に危なくてそんな事する気はすぐに失せた…。
ともかく今は放課後を待とう…知木の家で色々と調べないとな…。




