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フェアリーマスコット·ラブウィル!〜妹は魔法少女で兄は妖精に恋をする〜  作者: リーフランス


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49、強さを求めて

帰り支度をしてトボトボと帰宅する。

知木と月凪は何か用事があるのか先に帰っていた。


因みに短剣はシッカリとポケットに入っていたのはマフナが回収してポケットに入れてくれたみたいだ。タワーシールドも腕輪になって、自分の腕に収まっている。


「外付けじゃない力…どうすればいいんだろうな…」


普通のトレーニングだと限度があるし、どれだけ筋トレしても破壊将軍の腕力に届くことは不可能だろう。


「ふう、難しいな…」


考えた処で答えが出ることはなく頭の中を悩ましながら歩いていると、背後から声をかけられる。


「最近悪の組織とやり合っている男性て君かの?」

「誰だ?」


声の方へ振り向くと、お爺ちゃんが立っていた。


お爺ちゃんと言っても背骨と言えばいいのか身体はピシッと真っ直ぐで、衰えというのを感じない、というか脚や腕が太く、我ながらお爺ちゃん?と思ってしまうが、顔がかなり皺があるのでお爺ちゃんのはずだ。


「なに、ただの一般爺さんじゃ」

「ただの爺さんがそんな背中真っ直ぐで立たないよ、今時子供でも猫背の人が多いのに」


ただならぬお爺さんに思わず身構えてしまう、それを見てお爺さんはハハハと笑う。


「安心せい、別に取って食うつもりはない」

「…何の御用でしょうか?」


本能的な感じと言えばいいのか、直感と言えばいいのか、ともかく戦っても勝てないと悟ってしまう。


「お主は我流で悪の組織と戦っているのか?」

「え、いや、我流よりかな…一応昔柔道していたけど、武器を振るう戦い方じゃないし…えーと取り敢えず自己紹介したほうがいいかな?天壁壁牙です」


今は柔道は行っていない、行っていた柔道教室が無くなった為だ。

ひとまず自己紹介するとお爺さんの口が開く。


「セイケン流師範と呼んでおくれ」

「セイケン流?」


聞いたことのない流派だ、思わず頭を傾げる。


「知らなくても仕方ないわい、セイケン流は人外と戦う秘匿された流派じゃ」

「へー…つまりわざわざ見知らぬ俺に話しかけたのはそれを教えてくれるのか?」


「うーん、話しかけて見てわかったけど…最低限の精神力コントロールしか出来ておらぬから殆ど教えられる事はないの…」

「精神力コントロール?短剣のエネルギー刃の事か?」

「それだけじゃない、その腕輪を身に着けて、展開されているバリアも同じものじゃ」


腕輪のバリア…そう言えば吹きとばされて、ゴロゴロと地面に殆ど受け身取れずに転がっても出血とかしなかったな…あれもバリアの力…………うん?


「いやまて、腕輪の性能を見抜いた!?」

「そんなの力の流れをみれば分かる」


やばい、このお爺さん底が知れない、知木の発明品の力を見ただけで把握するとか…俺でもパット見ではわかんないのに!


「精神を注ぐ事以外が出来るようにならなければ話にならないわい…」

「精神を注ぐ以外…」


俺が短剣に精神力を注いで短剣から生成されたエネルギー刃を大きくしたけどあれ以外の活用法があるのか?


「なあ、あんたは…あれ?」


考える為にほんの僅か、ほんの僅か俯き、お爺さんから視線を外した瞬間、お爺さんは自分の前から消えていた。


「な!?」


辺りを見渡すが、周囲には誰も居ない…まるで幻をみたかのようだ。


「なんだったんだ今のは?」


少なくとも教えようとしている姿勢を感じていたから味方だと思うけど…あのお爺さんの目的が分からない…。


「というかもしかして俺が知らないだけで男が悪の組織と戦える術てあるのか?」


スマホを使い、セイケン流と検索してみるが、聖剣エクスカリバーとか物語の上の剣と明らかに関係無さそうな工場の会社しかヒットしなかった。


「うーん、マフナや知木なら知っているのかな?」


後日知木に聞くがそんなの知らないと言われた、マフナは…ハート型の石を満タンにしないと話しかけられないからすぐには聞けなかった。


でも1つだけなんとなく分かることがある、精神を注ぐという事か以外が出来るようになればあのお爺さんが前に出てきてくれそうということだ。


…というかあのお爺さん、どうやって俺の事を知ったのだろうか?

謎が増えるままその日は終わった。

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