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フェアリーマスコット·ラブウィル!〜妹は魔法少女で兄は妖精に恋をする〜  作者: リーフランス


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29、暗やくする者

火災警報の音が鳴り響く。


「うるさ!?また悪の組織か!?」


だとしたら立て続けに襲われすぎじゃないか!?他の学校とか襲わないのか!?


「大変だ!黒い鎧を着た生徒が暴れている!」


1人の生徒の悲鳴が聞こえる、黒い鎧を着た生徒もしかして以前のハート型の化け物と同タイプ?


ともかく今の叫び声の方向へ向かえば黒い鎧と会えるはずだ。


間違いなく月凪はスカイホップに変身して、黒い鎧を何とかする為に戦うはずだ、援護しないと!


走り出すと同時に校内放送が流れる、理科室前の廊下で化け物が出たので避難するようにとのことだ。


残念ながら自分は逃げる気はない、妹が戦うならサポートするつもりだ。


「居た…いったい誰が閉じ込められているんだ?」


辺りにはもう誰も居らず、気兼ねなく短剣を取り出して構える。


「………」


黒い鎧はこちらを見ると同時に殴りかかってきた!


「うお!?というかこれ中に生徒居るんなよな!?これどうすればいいんだ!?」


格闘攻撃は大きくバックステップして避ける、短剣で攻撃したら傷つけてしまくんじゃ!?


「今は足止めに集中したほうがいいか!」


腕輪をタワーシールドに変形させて身構える。

すると黒い鎧は鎧の一部分を刃物に変えて攻撃してきた!


「うお!?殺傷能力高いな!?」


ガキンと受け止めて居ると黒い鎧の背後から1人の女性が現れた、女性と言っても顔はヘルメットのような物で隠れていて、体の胸の膨らみでなんとか女性とわかるような物だった。

体格は高校生くらいか…?


「おい、ヘルメットを被った女性!ここは危険だから逃げる…いや、誰だお前!?悪の組織か!?」


普通の人なら避難放送が流れている時にそんな事件の中心地に来るものじゃない、まして校内でヘルメットとか普通するのものじゃない!


「…私は暗薬博士だ」


機械越しの声がする、わざわざボイスチェンジャーを使っているみたいだ。


「なるほど、破壊将軍と同じ悪の組織か!」

「ええ、そうよ…同じ組織、ネガゴッドの幹部よ」


暗薬博士が言葉を紡ぐ中、黒い鎧は相変わらずこちらを攻撃し続ける!単調な攻撃だからタワーシールドで受けられが、結構衝撃が強くて腕にくる…。


「ただの人の身で悪の組織に抗う青年よ、降伏しなさい、貴方に勝ち目はない、その短剣なら黒い鎧を貫けるけど…中の生徒まで傷つけてしまうわよ、まあこっちとしては構わないわ」

「くっ…」


暗薬博士が降伏の呼びかけをしてくる。

実際現状突破口が見えない、あの鎧の中には生徒が閉じ込められている現状、短剣が使えない!


自分の力じゃ短剣で中にいる生徒を傷付けずに攻撃することはできない!


防戦の中、黒い鎧の回し蹴りが炸裂して、タワーシールドで受け止めた自分は後方に吹き飛ばされる!


「があ!?」

「はあ、気絶させないとわからないようね、やりなさい黒鎧」

「ムーンバレッド!」


暗薬博士の命令と同時に月凪の叫び声が聞こえる。

それと同時に月の塊を生み出す攻撃が黒い鎧を貫いた!


「大丈夫!?おに…壁牙!」

「また貴方ね…何処までも首を突っ込むのが好きなのね…」


月凪とマフナが到着したみたいだ、マフナが呆れた様子でこちらを見ている。


「2人共!あの黒色の鎧の中に生徒が囚われている!気をつけてくれ!」

「大丈夫、魔法少女の魔法は基本的に人を傷付けれないから!あの鎧にだけにダメージを与えられるから!」


注意を飛ばしたら問題ないらしい、なるほど、魔法少女は犯罪者に弱いと聞いていたがそういう面もあったっけ。


「なら任せた!俺はあそこに居る暗薬博士と戦う!」

「あの白衣の人と戦うの!?だめ!危険だよ!」


月凪…今はスカイホップか…まあ、妹が戦うなと言わんばかりに声を荒げる。


「危険なのはそっちも変わらない!」

「魔法少女と人間じゃ危険度が違うよ!」


スカイホップの声を無視して暗薬博士と対峙する。


「貴方と戦っても意味はないんだけど…」

「お前を倒せばここ周辺はかなり平和になるだろう?」

「悪化するけどね」


倒せば悪化する、そんな訳も分からない事を口にして、暗薬博士はこちらに向けて薬瓶を投げてくる!


「その程度!」


今までの攻撃と比べたら一番速度の遅い攻撃、タワーシールドを構え、受け止めようとすると…。


「なー!?」


目の前に薬瓶が迫ってきた、あり得ない、確かにタワーシールドを構えて防げていたはずだ、カーブ?超誘導?いやそんなわけない!


頭が理解する前に、眉間に薬瓶が辺り、その衝撃で薬瓶は砕け散り、中身の液体をもろに浴びた!


「あ……?くう……」

「壁牙!?」

「安心しなさい、ただの睡眠薬よ…まあ、放課後まで起きないと思うけどね」


そんな暗薬博士の言葉を聞いて……俺は意識を手放した。

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