25、知木とのお出かけの終わり
「しかしこれ魔法少女が居ないんじゃ悪の組織が荒らした周辺、誰が直すんだ?」
辺りを見渡すと黒い棒人間が暴れた痕跡が至る所にあった、最初はいた避難しなかった人も既に避難したのか居なかった。
「ベンチはバキバキ、周囲の建物の窓ガラスは割れている…全部直すとしたらいくらになるのかしら?ゾッとするね」
知木がそんな感想を口にすると、上空から見覚えのある光が降り注ぐ。
「これはクロノリカバー?」
「建物が直っていくわ…」
まるで時を巻き戻したように建物やベンチなどが直っていく…。
「…もしかして近くで魔法少女が現れて事件を解決したのかしら?」
「え、月凪が近くに来ているのか?」
「さあ?他の魔法少女かもね?見に行く?と言いたいけど…周囲の被害を直した時点で戦闘は終わってそうだし、見に行ったところで既に帰っていると思うのよね…」
「そうだな、それに…精神的に回復したけどちょっと体がだるいし走って移動はしたくないな」
「そうね、人も戻ってくるだろうし、私達も帰りましょう」
知木の言葉に同意する、もう今日は家でゆっくりしたい。
知木と共に帰る途中に知木がスマホを見せてくる。
それは魔法少女スカイホップがさっき戦っていた所の比較的近くで破壊将軍と呼ばれる悪の組織の存在と戦い、撃退して勝ったニュースだった。
「まじか…近くで戦っていたんだな…」
「電話してみたら?月凪もスマホ持っているでしょ?」
「あ、ちょっと電話してみるか」
スマホを取り出して、月凪に連絡してみると、すぐに連絡がついた。
「はあ、はあ…お兄ちゃん、どうしたの?」
「近くで悪の組織が暴れていたから大丈夫かなと思ってね」
「……ふう、私は大丈夫だよ、壁牙お兄ちゃんは電話するということは無事だよね」
「ああ、知木と遊びに出かけていたが、無事だ、無事を確認したかっただけだからそろそろ切るね」
「うん、じゃあね壁牙お兄ちゃん」
ブツリと連絡を切る、最初息切れしていたのは全力で走っていたのか?
「月凪元気そうね」
「ああ、怪我してないようで安心した…魔法少女て大怪我することもあるだろ?」
「そうね、基本的にサポーターのマスコットや動物が治療するから日常生活に支障をきたすほどの身体的後遺症は残らないはずよ、精神的な後遺症は残る場合はあるけど…」
「え、精神的な後遺症て?引きこもりとか、鬱とか?」
ちょっと嫌な想像してしまった…月凪が鬱的な症状で引きこもりになるのを…。
「そうね、メンタルが折れてしまって魔法少女をやめる女の子も0じゃないわ…まあ、月凪なら問題ないとおもうわよ、あの子は凄く諦め悪い子だし」
「あーまあ、未だに俺と知木が恋仲というのを信じているからな…」
「私と半身は相棒な感じで、半身がまさか自分の肩にいる妖精に恋しているなんて思わないでしょうね…」
まあ、妖精に恋するなんて自分も思ってなかったけどさ…。
そんな会話をしながら歩いていたら、あっという間に知木の家の近くまで到達した。
「それじゃあ今日はここでお別れだね、面白い物を見せて貰ったし色々と研究捗りそうだよ、ありがとう、余裕があれば短剣を強化したいね」
「まあ、強化は知木がやりたい時に何時でもいいぞ」
知木は強要される事や強請られる事が大嫌いなので、こちらから何かを求める事は絶対にしない。
「エネルギー効率良くしないと本気で心配になる状態だからね、任せてよ」
どうやら知木は強化意欲に溢れているみたいだ、それならば自由にやらせたほうがいいだろう。
「それじゃあな知木」
「じゃあね、半身」
こうして知木と別れた自分は自分の家に帰るのだが…その時、手の甲に魔法陣が浮かび上がった!




