11、VSコンビニ強盗犯
「へへ、献身的なのは美徳だが、自己犠牲とはな馬鹿なやつだ両手を上げな、じゃなきゃ撃つ」
コンビニ強盗犯がこちらにゴルドガンを向ける、コンビニ強盗の側にはコンビニのレジのお金が詰まったカバンがあった。
ひとまず両手をあげてコンビニ強盗の指示に従う
「店員さん今のうちに裏口からでも表口でも良いから逃げてください」
「え、でも…」
「いいから!はやく!」
「は、はい!」
コンビニ店員さんは表口から逃げていった、コンビニ強盗は背中から撃つことなく見送った。
まあ、撃とうとしたら腕輪を盾にして庇うつもりだったけどな。
「へえ、てっきり撃つかと思った」
「約束を破れば警察が強硬突破するからな」
チラリと後ろを見るとコンビニ店員さんは警察に保護されていた。
ならもう仕掛けていいかな…?
「そうか…まあ、学生が戦えると思ってなかったのが敗因だけどな!盾になれ!」
「へ?」
腕につけてた腕輪がタワーシールドになり、俺とコンビニ強盗を隔てる壁になる!
よし、練習なしで変形出来た!
「突撃!」
「なあ!?」
バン!とゴルドガンが発砲される音がなるが、弾はタワーシールドに拒まれる、そして俺は勢いよく突撃…所謂シールドバッシュを放った!
ガン!とコンビニ強盗と激突する感触がしたと感じてすぐにガシャン!とコンビニ強盗が棚に激突する音が聞こえた…。
内心ごめんコンビニ…と思っていると、好機と捉えた警察がコンビニに突入してきた!
「壁牙無事か!」
「健人さん、こっちは無事です!今のうちに確保を!」
タワーシールドから少しだけ顔を出してコンビニ強盗を確認すると急なダメージに怯んで動けないでいる、今のうちなのは誰が見ても明らかだ。
「コンビニ強盗確保ー!」
警察の2人がコンビニ強盗に手錠をかける。
今の内にタワーシールドを腕輪に戻しておく。
「ふう、何とか解決ですね…健人さ…」
「馬鹿野郎!」
健人さんに話しかけようとしたらゴン!と思いっきりゲンコツを食らった…。
「いっってぇー!?民間人に手をだす警察ていいんですか!?というか作戦飲んでくれたじゃないですか!」
「うるさい!お前は民間人じゃなくて、半分身内だ、警察志望の壁牙が!あと囮は渋々だ!下手に口出せば店員が撃たれていた!」
「さっきのゲンコツで警察志望じゃなくなったかも…」
「ゲンコツ程度で警察辞めるなら辞めておけ…全く…未成年のお前らになんかあったら君達の両親に顔向け出来ないわ」
やいやいと健人さんと言い合う、ゲンコツはまあ、危険な事したから受け入れるけどさー!
「壁牙お兄ちゃん!」
「あ、月凪うぐ!?」
タックルと遜色ない勢いで月凪が突っ込んでくる、なんとか受け止める。
「お兄ちゃん!昨日といいなんか最近自己犠牲過ぎますよ!!」
「す、すまん…」
月凪の叫び声に圧倒される、それを見た健人さんはおう、もっと言ってやれと焚きつける。
そんな中、肩に引っ付いていたマフナと目があった。
「え?」
「す、すまんて!許してくれ月凪!」
「………気の所為よね?」
マフナは少し驚くがこちらがすぐに月凪に視線を向けて謝り倒しているのをみたら気の所為と思ってくれた。
「まーともかくともかく後処理はしておくから、3人はすぐに帰りなさい、本当は事情聴取する必要があるけど、既に3人の住所とかもろもろ知ってるし、親御さんが心配しているぞ」
「良いんですか?一応事件の関係者じゃ…それにさっきの大盾に関しても聞かないと…」
「構わん、さっきも言ったがこの3人は俺個人の知人だから後でいくらでも事情聴取が可能だからな」
「……始末書が発生したら健人さんが書いてくださいよ」
「わかっているよ、迷惑は掛けない、ほら壁牙に月凪、知木が待っているから早く帰りな」
時計を確認してこちらを家に返そうとする健人さん、他の警察を説得?言いくるめて?くれた。
「ありがとう健人さん」
「寄り道せずに帰れよ…まったく…」
健人さんのお陰で俺達は拘束はされず帰宅することが出来た。
因みに知木は帰る途中にコンビニ強盗なんてまるで問題ないでしょと言わんばかりに、お疲れ様とねぎらいの言葉をかけてくれた。




