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1、陽時街にて、日常の朝

「ニュースの時間です、先日■■町に現れた悪の組織を魔法少女、プリティピンクが撃退しました」


春の朝日が照らすある日、家にあるテレビからニュースが流れる。

魔法少女が悪の組織を撃退したニュースだ。


「次のニュースです▲▲町に現れた殺人強盗犯が警察の手によって逮捕されました。」


次は殺人強盗犯のニュースだ。

たまに思うが魔法少女の名前は報道されるのに、凶悪犯を逮捕した警察の名前は出てこないんだよな。


あ、凶悪犯が脱獄したらその警察が襲われないようにする為か…。


でも魔法少女はいいのか?まあ、魔法少女は誰が変身しているかわからないからな…。


「壁牙お兄ちゃん、ボーとしてどうしたの?早く食べないと遅刻するよ?」

「ち、遅刻は勘弁だな」


妹の月凪に言われて朝ご飯のトーストを口に運ぶ、バターの味とカリカリに焼かれたパンの食感が口に広がる。


お茶を飲んで朝食を食べ終えて、歯磨きをして登校する準備を済ませる。


歯磨きをしているとふと鏡に映る自分が目に入る、妹と違いメガネをかけているが、妹と同じ黒髪黒目、顔立ちは妹と親友が言うにはイケメンの類らしい…まあ、何回か告白された経験があるからイケメンなのだろうが…。

と、それより学校に行かないと。


「お待たせ月凪、行こうか」

「うん!行ってきます!お母さん」

「はい、行ってらっしゃい」


お母さんに挨拶してから妹の月凪と共に通学している小中高一貫校に登校する為に外に出る。


「ヤッホー半身、月凪ちゃん、今日も一緒に行こう」

「今日は知木」

「おはよう知木お義姉さん!」


銀髪で黒目の親友…智知木…知木が家の前に待っていたみたいだ。


「それじゃあ今日も3人で登校しようか」

「ああ、しかし毎日来て待って貰ってすまないな」


「別に構わないよ、待っている間は色々と考える時間にしているし…そういえば半身、メガネの調子はどうだ?」

「うん?Pグラスか?調子はいいよ、すごく遠くの物を見る時の拡大機能はとても便利だ」


頭に身に着けたメガネに触れる、知木から貰ったメガネで、度は入っていないが、遠くの物を拡大して見る機能があったり、装着者の脳をスキャンしてメガネの隅にバイタル情報を出したり出来る超ハイテク品だ、少なくとも今のご時世そんなハイテクなメガネを身に着けているのは自分くらいだろう。


「いいなーねぇ、知木お義姉さん、私にも壁牙お兄ちゃんと同じメガネ作って!」


「駄目だぞ月凪、知木はそういうのねだられるの凄く嫌いなんだからな」


妹が欲しがるが、それを止める…知木は発明王で天才だが、それで昔、作った物を大金と引き換えに大人に売った時に、その大人がクソな大人で、最終的に未然に防いだが一歩間違えたら大事件が起きたという過去があり、それ以降知木は誰かに頼まれて物を作るのが嫌いになってしまった過去を持つ。


このPグラスは知木が誕生日に自発的に作り、くれた物だ、自分の宝物だ。


「あはは、Pグラスは俺の為に作られた物だから諦めて欲しいな」

「むー!相変わらずですね!壁牙お兄ちゃんばっかりずるいです」


3人でそんな会話をして学校に向かっていると、電気屋の近くを通り過ぎる、その際にテレビからニュースキャスターの声が聞こえる。


「今月の事件件数が政府から発表されました」


その声にテレビ画面に視線を向けると自分が住んでいる陽時街が表示されていて、周りと比べて半分以下の事件件数が書かれていた。


「なあ、ここてかなり平和だよな」

「そうね、ここ数年で悪の組織がここで暴れたことはないわね」


ふと口から出た言葉を拾ってくれる知木、悪の組織は暴れてないが、犯罪者がいない訳ではない、比較的軽犯罪が発生して、ニュースに流れる事はある。


「むー2人共そんな難しい話してないでそろそろ学校に行こうよ!」


月凪が手を引っ張ってくる。


「はいはい、引っ張らなくても行くからな」


そんな月凪についていこうとするとドゴン!と近くで爆発音が鳴り響いた!

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