81 勇者、孤児を拾う
「権力を笠に自分のやりたいようにするなんてお貴族様のようなこと恥ずかしくてするk・・・、いやしてやろう(にやり)」
勇者がそう言うと第一王子の側近と市場の人間が変な顔をした
どうやら勇者という人間が判ってきたみたいだ
そんな殊勝なことを言う人間ではないということが(笑)
いえね、勇者は人質になった娘を見殺しにするような外道だって認定されちゃったみたいなんだよ
自分の命よりも人の命を優先するのが普通らしい
・・・この場合、娘を殺そうとした暗殺者か、それを命じた第二王子の派閥の貴族が責められるべきだと思うのは間違いだろうか?
だから
「勇者売る魚なんてない」
だってさ
まあそういう間違った正義感嫌いじゃないよ
叩き潰しがたいがあるじゃないか
(兵士が)自分の命を一番に考えて何が悪い
いや悪くない
それが人として当然のことだ
それを悪だと言う
自分では何もせずに人に犠牲を強要する人間、そんな人間こそが悪だといえよう
だったかな?
へんな髪型をした、早口で喋る弁護士が言っていたような気がする
・・・ゴスロリ少女だったかもしれん
機会があれば同じように「はい論破!」しようと思っていた
いまがまさにその時だ
・・・最後の台詞はJOJ〇の作者の短編の口調で読んで欲しいものだ
話を戻そう
だから市場のみんなに言ってやったんだ
「よし、権力を笠に魚を買い漁ってやろう!」
そうしたら皆が変な顔をした
第一王子の側近は市場の店主に勇者に魚を売ってやってくれとお願いしていた
市場の店主は側近のお願いを渋々聞いて勇者に魚を売ろうとしてた
だから勇者は権力を笠に魚を買ってやろうとした
・・・どこか変な所があるかな?
まああるとしたら勇者だろう
右を向けと言われたら不利になることを判っていて左を向く人間だもの
「おっちゃん、魚を5匹売ってくれ、ついでにそこの火で焼いて、あそこにいる子供達に食べさせてやってくれ」
空気を読まずにそう言った勇者の一声で市場に漂っている勇者を責めるという攻守’(たちば)が一変した
84くらいでこの小話は終わります
いやお盆休みの最終日の今日で終わる予定だったんですよ
でも終わらない
続きは冬休みでしょうか?
お暇でしたら続きもお読みいただければと思います
今回救われた孤児5人が引きとられた教会の孤児院で虐待を受けた仕返しをする話になる予定です
勇者の洗脳はどこかの軍曹か片目と片腕を失った錬金術師のようにすごかった、という訳ですね
・・・一体いつ洗脳したんだというツッコミを作者は嫌います(笑)




