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58話 それが六条のプライドかよ、オイ

少し短いです。

六条は、俺の圧倒的な力を見て、それはもうとんでもなく悔しそうな顔で俺を睨みつけて来た。


思惑通りだ。


六条優馬・・・アイツはただブチのめすだけじゃ足りない。


アイツには少しでも俺の怒りや悲しみ、そして絶望を味わわせてやりたい。


・・・アール、今この瞬間、俺は嫌な奴になるぞ!


≪良いんじゃない?何も考えず好きにやっちゃっても≫


・・・よし!なら早速1つ無茶なリクエストを聞いてくれ!


≪任せて。せいぜいド派手に演出してあげるからね!≫


・・・助かる!


「アイツ、ヒットハイド様になんて事を!」


「我らの計画を台無しにするつもりか!」


「龍王様がやられた!」


「あの小僧を止めろ!」


さっき俺が龍王とボスっぽい魔族、ヒットハイドって言うのか?・・・そいつをぶっ倒した事で、周囲で戦っていたドラゴンと魔族達が一斉に俺目掛けて殺到して来た。


そりゃボスをやられちゃ黙ってられないわな。


俺は右手を天に掲げた。


黒光檻(コッコウカン)!」


俺が技名を叫ぶと、右手から黒い光が真っ直ぐに天に伸びた。

そして天に到達した黒い光は無数の細い光に分かれ四方八方あらゆる角度から降り注ぎ、地面に突き立った。


出来上がったのは、まるで鳥籠の様な巨大な黒い光の檻だった。


その巨大な黒い鳥籠は、俺達や六条達、龍王にヒットハイドと、今まさに俺目がけて殺到してくるドラゴン・魔族達との間を完全に遮断した。


ドラゴンと魔族達は、鳥籠の中に入ろうと檻めがけて突進したり、斬りつけたり、引っ掻いたり、魔法をぶつけたり、口から火を吐いたり、あらゆる攻撃を加えて来たが、その檻はまるでビクともしなかった。


そう、俺の『黒光檻』は、邪魔な奴らを俺の復讐の舞台から締め出したのだ。


実を言うと、魔族は全員倒してしまっても良かったのだが、ドラゴンについてはミミの手前、傷付けたくなかった。


しかし、一々、魔族だけ選別して倒す暇も無かったから、邪魔なヤツらをまとめて締め出す事にしたのだ。


俺の『黒光檻』は見事にその目的を果たす事に成功した。


そしてそれは結果的に六条達の逃げ場が無くなったという事も意味していた。


・・・好都合じゃないか!


「貴様・・・何をした?!」


憎々しげに聞いてくる六条に、俺は説明してやった。


「見て分かるだろ?ドラゴンや魔族達が決して突破出来ない檻を作ったんだよ。俺の『バグ』の力でな!・・・だってせっかく久し振りに会ったクラスメイトとの冒険ごっこなんだ。邪魔されたく無いだろ?・・・どうだ?バグの力は。素晴らしい力だろ?どうせお前は自分がSS勇者って事を鼻にかけて散々調子に乗ってたんだろ?ならどうだ?俺と同じ事が出来るか?出来ないだろ!所詮、お前の力なんて、俺の力に比べれば何の役にも立たないんだ。お前はどこまで行っても井の中の蛙なんだよ!」


「・・・・・貴様の称号は破損していた筈だ。どうやってバグなんてモノになりやがった?!教えろ!」


「教えるかよ!」


「言え!教えろ!その力はお前如きが持って良い力じゃねえんだよ!俺に・・・この俺にこそ相応しいんだ!」


「はあ?日本にいる時からずっと思ってたけどさ、お前って何様なの?」


「分からないか?俺は選ばれた存在だ!見ろ、この顔を、この声を、このスタイルを!どうだイケメンだろ?カッコ良いだろ?学校じゃ、週に2度は女子から告白されてたんだぜ?他校の女子からも良く告られたな。芸能事務所からスカウトだってされてたんだ。どうだ?貴様は告られた事あるかよ?芸能事務所からスカウトされた事あるかよ?」


「・・・無いけど」


「ハッ!告られた事も無い童貞野郎が分不相応な力を手に入れてんじゃねえぞ!称号発表の時だってそうだ!あの時、せっかく俺が満を持してSSの称号を発表して『さすが六条!』って空気になってたのに、貴様が全部台無しにしやがった!SSSだと?ふざけやがって!・・・それが初瀬だったならまだ許せた。片山なら、滝座瀬なら、秋越なら、四大美人だったなら百歩譲って俺と同格だからまだ許せたんだ!それに女なら俺の物も同然だしな・・・なのに・・・なんで貴様なんだよ!貴様みたいな雑魚が、カスが、ゴミが、クズが、この俺より上なんて許せる筈ねえだろうがあああああああ!!!」


ドゴオォォン!!


「ぐぼへえ!」


俺は六条の顔面めがけて拳を叩きつけ、思いっきりぶっ飛ばした。


六条は後ろに大きくふっ飛び、地面を2度、3度バウンドして止まった。


顔と声とスタイルが自慢ね。


毎週2人の女子に告られるね。


芸能事務所からもスカウトされたね。


そうかよ。


俺は拳をぼきぼき鳴らしながら六条へ言い放った。


「ならそのご自慢の顔と声とスタイルを、全部ぶっ壊してやるよ!」


ふっ飛ばされた六条がヨロヨロと起き上がった。


そして俺を睨んで叫んだ。


「ぎ、ぎざばあああ!」


六条の顔には俺の拳の跡がくっきりと刻まれていた。


ねじ曲がり、鼻血をたれ流し、歯は欠け、イケメンの面影はもはや微塵も無かった。


俺は手鏡を作って六条の前に放り投げた。


「ほら、自分の顔を見てみろよ?そんな顔で凄まれても全然怖くないからさ・・・良いザマだな全く。何が選ばれた存在だ?何がイケメンだ?お前のそのクソつまらないプライドのせいで、死ぬより辛い地獄を見せられた俺の恨みを知れ!」


六条は目の前に落ちた手鏡を足で踏み割り、俺を睨み続けた。


コイツ、まだ折れて無いみたいだな。


・・・そうじゃなくちゃ困る!

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