「浦島太郎」のエピローグ
---ここまで本編
浦島が亀に乗って帰った次の日、乙姫はワダツミに呼び出され大広間に来ました。
「乙姫や!あの人間の生気を奪わず帰らせたそうじゃないか!一体何を考えておる!渡した生気を奪う玉手箱はどこへやったのだ!」
「人間は悪いものとお父様は仰っしゃいましたが、私にはそうは思えません。とても優しい方で私はあの方を好きになりました。
それに言いつけ通り、お父様から受け取った玉手箱はきちんとお渡ししました。」
「馬鹿者が!目の前で開けさせなければ意味がないと知っていただろうが!謀りおって!乙姫!お前はもう竜宮城から出ていけ!」
乙姫は浦島と出会った時に決めていました。
竜宮城から追放されても浦島を救いたい。
浦島と過ごした思い出を胸に乙姫は竜宮城から出ていくのでした。
一方おじいさんになってしまった浦島は途方に暮れていました。私はこの先どうしたらいいだろう。再会を誓った乙姫にもこんな姿では分かってもらえないだろう。
悩んだ浦島は蓬莱という大きな山を登りはじめました。乙姫には会えなくてもこの広い海を上から眺めていたいと思ったからでした。
山頂に着くと1人のおばあさんがいました。
その姿を見た時、浦島から何故か1つの言葉が溢れ落ちました。
「乙姫・・・?」
するとおばあさんは言いました。
「太郎さん?」
「乙姫どうしてここに?その姿は?」
「太郎さんを上から探そうかと思って。。
太郎さんこそ玉手箱開けちゃったのね。」
その後2人は幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。