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魔物の微笑み  作者: 宮川ちい
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三十六話カケルの報告書

眼鏡を失く急遽古い眼鏡で執筆中。視点合わないから大変。

スフォンと総監と副総監と三人は顔を見合わせた。

「これが君たちが知りたがっている事件の報告書だ。あの当時カケル少年は8歳だった。はっきり言って8歳の少年には過酷なミッションだった。」総監はそう言って閲覧許可を特別に出した。

「今はこの事態を解決するのが先だ。これが解決の糸口になれば幸いだ。」そう言って総監は椅子に座った。スフォンはありがとうございますといって頭を下げた。

「君らには期待している。頑張ってくれたまえ。」総監はスフォンをそう言って微笑んだ。良いんですか。総監。あんな若造に任せてと副総監はそう言った。

「良いんだよ。若い力が時として解決に導いてくれる。わしはそう思っている。」総監は微笑みながら答えた。スフォンはレッドとフレンチを呼び報告書を見せた。

「これは今回の事件の参考になるかもしれない。出来るだけならこれ以上の被害が出ないうちにと思ってね。」スフォンはそう言った。

「フレンチは分かるんですが何故俺まで。」レッドはそう言った。

「君のクラスメイトまで被害が出ている。今のところ女の子や女性しかなってないようだがいつか何処かで真人君やマサヒト君たちに危害が遭うかわからない。それに君も被害に遭う可能性があるからね。」スフォンはそう言った。レッドは昔の事を思い出した。カケル8歳。レッド6歳のあの日の数日前にさかのぼる。

「あー。レッド寝てなきゃ風邪は治らないぞ。」当時長髪のハニーイエローの髪に赤紫の目をした超美少年のカケルがそう言った。

「もう治ったもん。ゲホゲホ。」レッドは咳き込んだ。幸いインフルエンザではなかったものの酷い風邪だ。普通の人ならもしかしたらお陀仏(だぶつ)になる新型の風邪じゃないかと心配するスフォンとスフォンの父親にスフォンの母親そして天地(あまち)カケルが居た。このメンバーでずっと過ごしてきた。いわば疑似家族みたいなものだった。

「無理して出てこられて俺までうつったら他の奴までうつるからな。仕事もあるからな。」カケルはそう言った。レッドはぶーたれた。

「今まで風邪引いた事の無い馬鹿カケルが何言ってるんだよ。」レッドはそう言った。

「うるせえ。俺だって風邪引いた事あるわ。うつすなよ妹分のレッドちゃん。」カケルはそう言った。

「ひとまず今度の仕事カケルだけにしとくからな。」スフォンの父は心配そうにそう言った。相棒無しですかとスフォンは心配そうにそう言った。其の数日後仕事を終えて帰って来た、カケルは青い顔をしていた。もうレッドは風邪が治っていた。

「どうしたんだ。青い顔して。もしかして風邪うつったのか。」レッドは心配そうにそう言った。

「何でもねえよ。お子様は寝る時間だ。とっとと寝やがれ。」結局カケルは仕事の話はしなかった。

あの後も口止めをされていたのかは分からないが其の話は死ぬまでしなかった。無論こんな事が無ければ恐らくレッドの前にあの時の仕事の報告書が出てくるとは思わなかっただろう。あのカケルが震えてた事件だ。8歳とはいえ意外と肝の据わった奴だったのでよほど怖い目に遭ったんだろうとは今でも思っている。回想をやめて報告書を取り出した。丁寧にも手書きではなくパソコンで書いたらしく読みやすかった。スフォンの父は当時の上司だ。今のスフォンの立場は同じである。

「カケル。悪いが今回は本当に危険だ。断っても文句が言えない代物だ。それでもやるか。」珍しくスフォンの父はそう言った。

「俺しかいないんでしょう。やれるのは。」カケルはそう口にした。

「すまない。本当はレッドもやるつもりだったが、あんな調子じゃやれそうに無いしな。」スフォンの父はそう言った。

「カミラシさんは悪くは無いですよ。それにレッドがああならなくても俺一人でやるつもりでしたし。」カケルは珍しく物分りが良かった。本能的に危険と悟ったらしい。とある小学校が事件の舞台だ。複数の小学校で被害があったらしく当初は食中毒事件だと思ったらフィルダが関わっていたのが発覚し普通の事件じゃない可能性が浮上し急遽(きゅうきょ)選ばれたのがカケルとレッドだったがレッドは風邪でダウンしカケル一人での任務だ。不思議な事に現場へ行くと被害の遭った子と遭ってない子がいるらしく玉子アレルギーだったり小麦アレルギーなど他にもアレルギー持ちの子は被害に遭わなかった。他にも健常者だが被害に遭った人と遭わなかった人がいた。原因は給食じゃないのかと思い一日目が終了した。フィルダは実験のためなら手段を選ばないドS科学班がいるため何かの実験した可能性は否定できなかった。二日目は親も被害が遭った事が判明した。子供だけじゃなかったのかと、カケルは思った。中には子供だけしか被害に遭ってないケースもあった。共通して其の家庭は共働きで一緒のものを食べていなかったデーターがあった。何処かの店に行った可能性があるな。こりゃとカケルは思い始めた。でもダントツで小学生が被害に遭う確率が高い。もしかしたら小学校の近くで何かを食べた可能性があった。地道にカケルは情報を集めた。近くに居たスフォンの父に報告し共通点は他に無かったか尋ねた。スフォンの父は普段刑事をしている。

「子供にはグロテスクで教えたくなかったんだが内臓が無くなっていた。」其の言葉にやっぱりそうですかとカケルはそう言った。このページをみて今回のケースと似ているとレッド達は思った。今の事件とほとんど似ている。如何(どう)やらカケルは8歳にして似た事件を担当していた。


***********************************************


四日目にして急展開を向かえた。実行犯を捕まえた。何があったかというと実は死に追いやった魔物が特定された。寄生虫型の魔物でアメミスのある大陸ではなく未開拓の多いチャイトなどがある大陸の熱帯地域の森林地帯に住む魔物でレクイアルという虫と判明した。胃酸では溶けないのが特性でそれをDNAを変えて短時間で誕生するようにしたらしい。フィルダは其の実験をしたらしい。データーが取り易い子供を使っていたらしい。そこで目を付けたのがシュークリームだったらしい。シュークリームの中に入っているバニラとの実と虫の卵が似ていたため近くにシュークリームの店をオープンさせて何十人か来ていたらしかった。出来るだけ子供に来て欲しかったのでおもちゃまで作ったらしい。其のせいか中学と高校生は寄り付かなかった。低学年の被害が多かった其のせいだと判明した。カケルは食べたかったが仕事のため我慢していた。結局食べなくて良かったと思った。大好きだもんなシュークリームとレッドは思った。通りで青い顔するわけだレッドは切なくなった。主犯は捕まえて卵は全て押収したと書いてあった。如何やらモンスターバスターが見てない所で全てではなかったようだとレッドらは思った。

「フィルダがそんな技術を持っているとばれたら厄介だ。もみ消せ。」当時の総監はそう言ったらしくスフォンの父はカケルに此の事は告げるなと命令を下したらしかった。カケルは不服だったが条件を呑んだ。8歳の男の子が大の大人に相手にまともに争っても勝てるはずがなかった。分かりましたと一言言っただけだった。報告書はそこで終わっている。多分閲覧禁止になるだろうからそこの部分を書いていた。レッドはあの日帰ってきてから一言かカケルが言った言葉を思い出した。寝ろの後の言葉である。

「お前がいなくて良かったよ。絶対被害遭いそうだもんな。」最初は嫌味かと思ったが青い顔をしながらどこかホッとした表情だった。多分心配していたんだろうと後で思い返す。あれから事件の事は一切言わず先に寝るわといって寝てしまった。よっぽど疲れたんだろうなと幼いながらもレッドはお疲れ様といった。因みに其の時の総監は先代の総監である。もう定年しているため悠々自適な暮らしをしている頃だろう。結構高圧的な人だったが優秀な人である。そういう生物がいることすら職員や組織には教えなかったという。フィルダはまずいことをしたと思っているのか、データー取れたからいいやと思っているのかその後は其の実験はしなかった。

「何で今更昔の恥を晒す様な事件が起きているんだ。」レッドはそう言った。因みにゴゼルダの先代のマッドサイエンティストが行った実験である。

6月にさかのぼる。シュウがゴゼルダに会いたい人がいると伝えた。

「もしかしてレイクアルの改造卵ですか。一応痩せるので女の人には人気ですが内臓食いちぎられても痩せたいなんて物好きですね。」ゴゼルダはそう言った。

「僕もそう思います。筋肉馬鹿の受け売りじゃないですが運動して痩せた方が健康的だと思うんですが。」シュウはそう言った。そこに別の助手が来た。

「其の方は男性で商売に使うそうです。」其の言葉に僕ら以上のドSな人もいるものですねとシュウは言った。

「まあ良いでしょう。こっちのデーターも何時か取らなきゃいけませんしね。それに目隠しにもなる事件になりそうですしね。」ニヤニヤ笑いながらゴゼルダは承諾した。この人やっぱり極悪人だと思うシュウだった。現在に話は戻る。

「あれから如何ですか。軌道に乗っていますかね。」シュウはコーヒーを入れている。

「おや。知らないんですか。一応データーは取れたので上には報告済みなのですが大体1週間位で内臓を食いちぎられて亡くなっているそうですが痩せたそうですよ。」そう言って得体の知れない物を入れた。

「何ですか其れ。」思わず引くシュウを尻目にゴゼルダは混ぜている。

「砂糖の代わりです。見た目はあれですが結構甘いですよ。飲みませんか。」ゴゼルダはそう言った。いえ結構ですと普通の砂糖を入れるシュウだった。

「普通に人工甘味料を使ってくださいよ。何で砂糖生物使うんですか。」シュウはそう言った。そんなのあるんだとセバスチャンはそう突っ込んだ。彼は助けられていました。

「白いカブみたいな生物がいるでしょう。あれが砂糖大根のDNAを持つ自信作です。」ゴゼルダはそう言った。

「実際は総裁ですら口にしていないという噂ですよ。クビにならなかったのは奇跡に近いです。」シュウはそう言った。グロテスクなコーヒーを飲みながらもベルセンブルグからは怒られましたけどねと呟いた。其の前にNO2が阻止してた模様です。本当に良い突っ込み役居て良かったですねと思うシュウだった。

「其のせいか分かりませんが近いうちに監視に酸川(すかわ)さん達来るそうですよ。」シュウはそう言った。

「あの子も来るんですか。色々調査したい事もありますしね。あの子は特別な存在ですからね。」ゴゼルダはそう言った。

「ゲ○疑惑浮上ですよ。でもまああれで生き延びたの彼だけですからね。」シュウはそう言った。

「色々オプション付け様と思ったら予算があの時無くて付けられなかったのは残念でしたけど。」ゴゼルダはそう言った。

「付けられたら半殺しはされたと思いますよ。あの子に太刀打ちできる人この中には居ませんし。」シュウはそう言った。

「絶対ゴ○人間みたいな能力欲しくないですか。シュウ君は。」ゴゼルダはそう言った。

「いらねえよ馬鹿野郎。」ソラが殴りこんできた。又ソラとしての仕事を終えてきたばかりだった。

際物(きわもの)にされたくねえよ。たまたま予算が無くてよかった。」ソラはホッとした。

「・・・アニメの影響恐るべし。」酸川はそう言った。酸川も来てたんですかとゴゼルダはコーヒーを飲み終えた。

「俺はブラックで頼む。こいつにゲデ物を飲まされたくないしな。」ソラはそう言った。俺もと酸川はそう言った。

翌日川下さつきが死亡した。彼女もまた内臓が無かった。レイクアルの生態としては人の内臓を食べ終わり解剖したら死ぬという特性があった。日光に弱いらしい。本来なら夜行性である。レッドはホロンドのネットで其の魔物の生態を調べている。

「ひとまず口にしたらアウト。其の前に日光に当てるという対策したほうがいいのかこれ。」何故痩せたのがまだ特定できてないためレッドは呟いた。フレンチからのメールが来てさつきも死んだ事を知った。真人(まさひと)は立て続けに二人もとショックは隠せない。一応真人は守ってもらえる保障はあるが他の子は如何なんだろう。もしかしたら美加(みか)が被害に遭うかもしれないし他のクラスメイトや身近な人が亡くなるかもしれない。そう真人は思った。病死なら納得したかもしれないが雰囲気的に不審死でもしかしたらフィルダが一枚かんでいるかもとレッドが黒翼(こくよく)に言っている所を見てしまった。仕事の話をしていたんだろうなと二人の様子を見ているが証拠が無いだろと大人の黒翼は先走りすぎと言っていた。美男美女のカップルに傍からうつっているだろう。悪魔で仕事関係である。その時は打ち合わせをしてた様で飲み物は恐らくホットコーヒーと思われる。紙コップでホット様の蓋が付いたままで何故か地図を広げていたのが印象的だった。マサヒトは多分俺らの警護の打ち合わせだろうさと言った。さつきも2日後葬式が行われた。

「まさか川下さんまで亡くなるなんて。」美加はそう言った。葬式の帰りだ。真人はヒントが無いかと思ったが先に藤子が真人が聞きたかった事を言った。

「一応美加ちゃんは怪しい人から声掛けられなかった。」藤子の言葉にそんなの無いよと美加は答えた。

「ふーちゃんの方が声掛けられるんじゃない。」からかう様に美加はそう言った。実際レッドもとい藤子ナンパされる側が多い。言えてると自分でも苦笑するほどありました。其れを今は亡きカケルがてめえ俺の女に手を出すなオーラを出していたのを思い出した。

「・・・ふーちゃん。なんだか黄昏ている。」美加は悪いことを言ってしまった様な気がした。

「美加。こういう時はそっとしておこう。」真人はそう言った。何か知っている口ぶりなので後で吐かせようと思う美加に何も知らないが事情だけは知っている真人だった。雅人(まさひと)は早く帰らないと家庭教師が時間にうるさいからと言っていた。黒翼は時間厳守のまじめな人でした。

「じゃあ。早く帰らないとね。」自力で復活した藤子はそう言った。美加は質問の真意には気が付いてなかった。翌日美加は繁華街に近くを歩いていた。買い物帰りだ。学校から下校してから母親に頼まれて買い物を頼まれスーパーに来た後に一人の少年に会った。

「よっ。美加久しぶり。」知り合いの高校生だ。

「何だ。コウちゃんじゃない。別の町の高校に行ってなかったっけ。」美加はそう言った。もう一つの影は無くなった。

「実はさ。お前の所の中学に中学生と思えない逸材の美少女がいるって聞いてきたんだ。」スケベ丸出しのコウちゃんでした。

「カエレ。高校に。」美加はそう言った。

「全く変わってないな。お前は。」ケタケタ笑うコウちゃんは昔から変な笑い方をするのでお笑いのコウと言われてました。

「コウちゃんも相変わらず変な笑い方。」美加は呆れつつそう言った。

「実はさ。うちの高校近くの中学にソラっていう超美形な男が居てさ。そいつめっぽう喧嘩強いの。噂だと転校生だから風来坊(ふうらいぼう)のソラって呼ばれているの。今時風来坊って何なんだよ。」コウはそう言った途端其の人物に当たった。

「言ってくれるじゃねえか。オラアア。」本物のソラではなく偽者が出動していました。あんまりにも強いと評判なのでマネをする人が続出するほどでした。

「ニセモノかい。」そう言ってコウが勝利しました。

「本物はサングラス着用って噂だ。どんな中坊だよ。」そう言いつつニセモノは退散しました。美加は喧嘩はだめだよと何時も通り怒ってました。其の後に偽ソラは本物と運悪く出会ってしまってギャオスと叫んだ事からギャオス松本と呼ばれる事になる。因みに松本は本名である。

「お前ソラの真似してギャオスって叫んだからギャオス松本な。」一人の不良はニヤニヤしながらそう言った。何でばれたんだろうと思うギャオス松本だった。

「全く風来坊なんて良く古い言葉を発掘もんだよ。もはや死語だって言うのに。」ソラはそう言った。

「アハハ。お前学校でそう呼ばれているのかよ。」酸川は笑いながらそう言った。

「風来坊。似合っていると思いますよ。」ゴゼルダも笑いを殺しながらそう言った。

「前はゴ○ゴ13だったりグラサンの死神とか呼ばれているもんな。お前暴れすぎ。」正直どれもギャグにしか聞こえないあだ名だった。


風来坊は私の世代でも言わない。完全なる死語だ。

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