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魔物の微笑み  作者: 宮川ちい
39/90

外伝 紫陽花の涙 2話 マッドサイエンティスト

再び外伝です。そして激アマ警報です。

ゴゼルダの研究所の仕事が始まった。寝起きの悪いシュウは危うく遅れそうになったが間に合った。

「もう少し早く来て欲しいんですが。」ゴゼルダはそう言った。ゴゼルダは魔物の研究や新薬の研究などしている。たまに捕まえた人や違反者を使って人体実験もしている。大半は死ぬが生き残ったたら生き地獄が待っている。そんな人の助手をシュウはやることになった。上からの命令なので文句が言えない。本当なら戦闘部隊が花形なので彼も戦闘に向いていないのは嫌というほど身を持って知っている。

「人には向きや不向きがありますよ。」前の上司はシュウにそう言った。シュウは頭が良かったので助手なら出来るんじゃないかと他の人にそう言われて今此処に居る。

「ところで今は何の研究しているんですか。」シュウはゴゼルダに尋ねた。

「実は総裁命令で新種の魔物製作していまして見た目はましという理由で採用されました。」ゴゼルダはそう答えた。

「光栄な事じゃないですか。」シュウはそう言ったがゴゼルダは浮かない表情をしている。

「見た目で判断されたのが気に入りません。見た目は良くなくても、もっと性能がいい魔物だって居るんですよ。それに私はオンリーワン主義ですからコピーがオリジナルより劣悪になるのは嫌なんですよ。」ゴゼルダは熱っぽく話している。ゴゼルダは猫好きなので結構猫型の魔物が居る。その一つが今回採用された。キャットキラーと名付けられた。その魔物は後に色々な事件を起こすことになる。

「其れと同時に戦闘部隊に成りそうな魔物を作れという命令がありましてね。ちょっと無茶振りにも程がありますよ。」ゴゼルダはそう言った。ひとまず今は戦闘部隊をどうするか決めている段階だとゴゼルダは語った。

「そっちの魔物拝見できるんですか。」シュウはゴゼルダにそう言った。

「良いですよ君は助手ですから。」ゴゼルダはそう言うととある一室に来た。そこにはカプセルがありその中に魔物が数十匹が酸素マスクをして寝ているようにも見えた。

「あの子達にはVRで戦闘訓練しています。出てくる頃には立派な戦士になるでしょう。」ゴゼルダはそう話している。

「これは神に冒涜する内容じゃないですか。」シュウはそう言った。尋常じゃないスピードで成長しているからだ。本々ホロンドのポピュラーな宗教キリトス教の信者のため其処はあまり許せなかった。

「何故君は悪魔を崇拝するフィルダに入ったのですか。入った時点で神を捨てたのではないですか。」ゴゼルダはそう言った。

「すみません。ついカッとしてしまって。本々信者ですがある事を機にこっちに入ってきたんです。キリトス教に絶望してしまって。」シュウは言いにくそうにそう言った。

「結構居るんですよね。神に絶望して入って来る人。どんな事情だったのかは聞きませんが私は無宗教でして神の存在も元から否定していましたけど。だから抵抗無く入れましたが。」ゴゼルダは微笑みながらそう言った。

ゴゼルダは敵のモンスターバスターも使っているVRなのでどんな魔物が出来るか楽しみですよとは言っていた。シュウはそうなんですかと呆れ気味だ。

「シュウ君はVR戦闘したことありますか。本格的で結構病み付きになりますよ。」ゴゼルダはそう言った。

「いえ僕はやったことがありません。何回か誘われたのですが足手まといに成りたくなかったので。」シュウはそう言った。それでこっちに来たのでしたねとゴゼルダは内心呟いた。そのころカケルは不良に無茶振りをされていた。

「恋愛禁止なんて撤廃しちゃえば良いのにって生徒会も思うだろ。」不良の一人がそう言った。正直俺もそう思うとカケルは思ったが口にはしない。

「でも。しきたりだしな。」カケルは苦笑しながらそう言った。ああ。俺この学校の生徒会なんてやってらんねえと彼はそう思った。カケルの彼女のレッドはもっと大変な風紀委員に選ばれた。

「ともかく風紀は乱さない様に。」レッドはそう言った。実はレッドもやっていられないと思う時があるが笑顔でカバーしている。スカート丈は彼女には珍しく少し長めで形から入るタイプだとカケルは思っている。

「もう少し短かったらな。」カケルは犬野にぼやいていた。

「風紀委員だから無理だろうさ。次の学校になるまで我慢しろ。別に今回で辞める訳じゃないんだし。」犬野はそう言った。彼は知らない。カケルの死が近いことを。カケル自身も知らない。

「まあ。そうだけどさ。カミラシの奴今度は恋愛禁止の学校又選ばないことを祈るしかないな。」カケルはそう答えた。

「まあ。恋愛自体禁止する高校も最近はあんまり無くなっているから又ってことは少ないと思うが。」犬野はそう答えた。

だよなとカケルはホッとした。

「ところでぶっちゃけた話由真と何処までいっているんだよ。」カケルはニヤニヤしながらそう言った。

「普通に相棒だよ。」犬野は赤くなりながらそう言った。実は犬野は由真が好きだったが良く喧嘩をしでいるからか、からかわれているせいか一歩足が踏み出せないでいるというのが犬野の状態だ。

「他の奴には言わないからさ。」カケルはそう言った。

「お前こそ何処までいったんだよ。付き合いだして2年目に突入して何も無いというのは無いだろう。」犬野はそう言った。

「何故か邪魔が入ってな。いつも間の悪い奴に邪魔されっぱなしだよ。」カケルはそう言った。間の悪い奴ってもしかしてカミラシさんかなと犬野は思った。普通に考えたら止める。レッドはこの時小学5年生でかけるは中学一年生である。本当の高校生同士ならあまり問題ないだろうがと犬野は冷静に考えた。

「まあ。お前の歳であれは問題だからな。おまけに彼女は年下の小学生。問題ありまくりだよ。」犬野はそう言った。

「説教かよ。説教するつもりで聴いてきたなら怒るぞ。」カケルはそう言った。カケルはふてくされて自分のベッドに突っ伏した。不機嫌オーラを放ちながらなので正直エロ中坊がと思う犬野だった。

レッドはスマホの画面にカケルのほっぺにキスをしている自分の写真を入れていた。学校で居る時は使わないのでその画面を壁紙にしていた。その前はコンコンと白虎とブラッドが一緒に寝ている姿を壁紙にしてた。付き合ってからはカケルとのツーショットを壁紙にした。一番綺麗でかっこいい写真をわざわざ写真にした。其れをフォトフレームに入れて持ち歩いていた。由真にばれて、わざわざ写真にしなくても見られるやろと突っ込んだ。元がデジタルなので劣化する写真じゃなくて良かったがうっかり消したら嫌だしとレッドは答えた。バカップルというのはこの状態を指す言葉なんやなと由真は理解した。因みにカケルは壁紙は去年のレッドの水着姿でした。正式に付き合い始めての写真が其れだった。最初の頃はレッドが大人になってからその姿を撮ろうと思ったが不安材料を言った奴がいた。

「大人になるまで心変わりしない奴なんていると思う。」確か男の子だったと思うがその時ガーンというショックと同時にせっかく付き合っているんだからという事で一枚だけ撮った物だった。そのせいかエロ小学生やらと言われたり中学の歳になるとエロ中坊とか言われもした。彼女だから別に良いだろうと他の奴に言っている。正真正銘のバカップルでした。

「でももう少し胸が大きくなってからの方が良かったかな。」カケルは小声で呟いた。レッドは2回くしゃみをした。

「6月に成ったばっかりだから気温もあんまり安定していないから風邪引いたかな。」レッドはそう言った。多分カケル君が噂でもしていたんやろと突っ込みを入れた。

「カケルと喧嘩はしていないよ。其れなのに悪口言うと思う。」レッドはそう言った。そういう類ではないじゃないんやと思う由真だった。部屋にはカケル人形がありカケル君喜びそうやなと呆れ返っていたという。

「でも前の住人には見られてへんの。その人形。」由真はそう言った。顔合わせたことないしもう一人は卒業生だったらしく3月に卒業して以来住人は独りで住んでいたみたいだよとレッドは答えた。

「それにカケルは日本人みたいな姿を他の人に見せているみたいだから直ぐに彼って気が付かないと思う。」レッドはそう答えた。特徴的な赤っぽい紫の目のボタンを探すのは苦労したという。ハニーイエローの髪は黄色で代用している。

「此処ではハニーイエローってマイナーな色みたいだしな。探したけど見つからなくて。」レッドはそう言った。

「ああ。そうやな。日本では馴染み薄い色みたいやし。ハニーブラウンは普通に有るみたいやな・・・って日本で材料調達したんかいな。よく目のボタン見つかったものやな。その色比較的使われないやろ。」由真の乗り突込みが出た。安心の日本製クオリティーやと由真は思った。ちなみに安心の日本製クオリティーの人形はカケルの部屋の方にレッド人形が有りましたとさ。

「ところでその人形。前の住人にはなんて言い訳していたんだ。」犬野はそう尋ねた。

「普通にアニメのキャラかって言われたけどな。赤眼赤髪ってこの世界では凄く珍しいし。」カケルはそう言った。そうかその手で乗り切っていたのかと犬野は思った。因みにホロンドでも赤眼赤髪は珍しい。同じ鳳凰族でさえ今では赤眼赤髪は少数派である。

「ホロンドでも珍しいけどな。」犬野はそう言った。


**********************************************お布


犬野は昨日のことを思い出した。夜中ふと目が覚めた。隣のベットのカケルが寝言を言っている。レッドと同棲している夢を見ているのかは不明だがイチャイチャしている夢は確実に見ている。

「レッド。飯美味くなったな。急に上達するなんていきなりどうした。」カケルは幸せそうな表情をしている。急に上達するわけ無いだろうと少し呆れた表情を犬野はしている。どうやら彼女が料理を作っているというシチュエーションらしい。

「えっ。俺が寝ている間8年経ったのか。」カケルはそう言った。どんなシチュエーションだよ。8年もすれば姿も変わるだろうにと犬野は思った。

「そりゃ8年も経ってりゃ飯美味くなるわな。」納得しているようだ。納得するなよ。お前と犬野は突っ込みたくなった。

「えっ。妊娠したって。」カケルはそう言った。8年間寝てた奴が子を作れるとは思えないがと犬野は突っ込みたくなった。流石のカケルもおかしいと思ったらしく考え込んでいる。

「本当に俺の子か。」カケルはそう言った。多分夢の中では嫌だな疑っているのかとレッドが言っているのだろう。

「だって8年寝ていたぞ。不自然に思うの当然だろ。」カケルはそう言った。段々雲行きが怪しくなってきたなと犬野は思った。そこに犬野が現れたらしく犬野かと言った。

「お前どうした。すげえがりやせ。」俺ががりやせしてるんだよ夢の中で何があったと犬野は思った。

「へえ。お腹壊した上に食欲も湧かないだって。そんなに一日で成る物なのか。それ。」カケルは思わず突っ込んだ。多分夢の中のレッドは昨日はそんなんじゃなかったと言ったのだろう。

「何かの病気じゃないか。検査受けて来い。」カケルは本気で心配している。そのとき何人か集まってきたので如何した皆揃ってと言い出した。突然カケルは笑い出した。

「何だよ。エイプリルフールだったのか。おかしいと思ったよ。8年寝てた割りに成長してないし。8年経ったて雰囲気じゃないし。」カケルはそう言った。騙されてんじゃねえよ。変だと普通分かるだろ。しかも今は6月だ。馬鹿野郎と犬野は思った。

「でも犬野。念のために検査行って来い。一日でがりやせは異常だ。」カケルはそう言った。俺はがりやせのままかよと犬野は流石に突っ込んだ。犬野は回想をやめてレッド人形と戯れているかけるの姿を見た。ちなみにかカケルはボケか突っ込みかと聞かれたらボケの方である。レッドは突込みである。意外と相性が良いのか恋人まで仲が発展している。最近は喧嘩が多いみたいだからなと犬野はそう思った。

「あー。早く仕事終わらせてレッドといちゃつきてえ。」カケルはそう言った。全くリア充がと犬野は思った。今のところフィルダが何をしているのかはカケルとレッドは全く掴んでいなかった。ゴゼルダが近くに居るのは分かっていたが目的が分からなかった。妙な胸騒ぎもしていたという。

シュウは魔物を見ている。カプセルに入った魔物は驚くべきほど成長が早い。さっき見た姿よりも成長した。未だ子供だが皆男性だった。女の子は別にしときましたからとゴゼルダはそう言った。

「こんなに成長スピード上げて大丈夫ですか。すぐに使い物になくなるのでは。」シュウはそう言った。

「即戦力が欲しいと言ってましたのでこの位はしないと。いけませんよ。」魔物は通常何百年何千年掛けて大人に成長し戦闘ができるようになる。異常なスピードだというのはその事もシュウは一様知っていたからだ。

「まあ。早い話何百年も待てませんからスピードを上げたというのが真相です。」ゴゼルダはそう言った。人間の寿命は120年位しか生きられないので完成品を見られないのが嫌だった様だ。

「良いんですか。自然の摂理に反しますよ。」シュウはそう言った。

「反してなんぼですよ。科学者たるものはね。」ゴゼルダはそう言った。色々な意見の他の科学者達は唱えるだろうがゴゼルダはそういうタイプの科学者である。丁度一匹が反抗期らしくイライラした表情をしている。

「うるさい。静かにしろ。」魔物の一匹がそう言った。喋ったとシュウは思った。

「一様外に出ても怪しまれない様にバーチャル世界で言葉とか習っているんですよ。」ゴゼルダは小声で話した。他の子も苛立つと悪いので出て行きましょうかとゴゼルダはそう言った。そうですねとシュウはそう答えてその部屋から離れて行った。

「女の子はどうしたんですか。そっちは見ていませんが。」シュウはそう言った。

「ちゃんとソルジャーとして育てているつもりですがなかなか思うように行かなくて。」ゴゼルダはそう言った。女の子だと結構複雑な魔物関係に成り易いので難しいらしい。

「こっちの担当来るの男ばかりですから女の子の考えが分からなくて難航中です。」ゴゼルダはそう言った。恐らくだがゴゼルダも昔はあまりもてていなかったんだろうなとシュウは思った。

「そういえば女子の職員居ませんでしたが此処本当に不人気なんですね。」シュウはそう言った。

「変な噂を立てられて怖くて来ないそうです、」ゴゼルダはため息をついた。ネット上に研究所に来る女性職員が強○された上実験台にされて死亡したという内容だった。はっきり言って職員では実験したことが無いとゴゼルダは否定しそんな事をした奴はくびにしますからと言っても女性職員は来なかったという。

「男性からも不人気でして正直Wパンチはきついです。」ゴゼルダはそう言った。処刑を進んでやるゴゼルダはドS研究者とも異名を持つ男なので一般フィルダ員から怖がれており来る方なら死んだほうがましだと強情を張る奴も居るほどだ。

「処刑は止めた方がいいのでは。それだからイメージ悪くなるんですよ。」シュウはそう言った。

「いやあ。実は私の前任者も処刑しておりまして伝統なのでそのままにしているんですよ。」ゴゼルダはそう言った。原因を作った前任者は捕まり自殺をしたという。ゴゼルダが担当したのはつい2・3年前位だと言う。

「もう悪役は慣れていますから。それに私は最初から研究員の一員でしたから処刑は見慣れており抵抗もありません。」ゴゼルダはそう言った。いつか自分も処刑を見ても何も感じなくなり例えゴゼルダが捕まったとして別の人が受け継ぐことになるだろう。そして又その人が恐れられるのだろうかとシュウは無常に感じていた。

「それにオリジナルの魔物作ってもいいって総裁に言われてまして張り切って作っていますから。」ゴゼルダはそう言った。実は上層幹部でもあったゴゼルダはM・Sに接見した事がある。ただし普段は研究所に居る。

「処刑は総裁に頼まれていますから、普段研究に没頭できる環境を整えてくれている方ですので余り嫌とは言えませんしね。」ゴゼルダはそう言った。研究者にはその環境がありがたいらしく喜んで引き受けていたのかとシュウは思った。

「マッドサイエンティストですね。」シュウはそう言った。

「君もそうなりますよ。此処に長く居るとね。」ゴゼルダはそう言った。何年研究員をしていたのか分からないがかなり長い年月居たのは何となくシュウは思った。僕は嫌々でしたが少しだけ馴染めた様な気がしたとシュウは思った。



キリトス信者だったシュウに何があったんだろうと思う方もいると思いますが何時か外伝として語ろうかと思います。

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