22話 狙われた国務長官
マサヒトはソラの事が信用できなかった。あいつはサングラスをしていて顔を見られたくない事情があるんだと思っている。その事情とは指名手配犯か敵の可能性が高いとマサヒトは思っている。ソラは賛成多数で連れて行くことにした。絶対怪しいとマサヒトは考えを変えることは無かった。真人はマサヒトと入れ替わっている。
「そんな事を言わず金髪のマサヒトも協力してくれ。」レッドは優しくマサヒトに言ったがマサヒトはがんと拒否した。レッドは溜息をつきながらソラをつれてきた。ソラに事情を説明し彼も同行した。
「何処に行くんだ。」マサヒトはレッドに尋ねた。
「本当は俺が泊まっているホテルに行きたいがあそこはマスコミが張っていて駄目だ。確か俺の秘密基地もこの町にあったはずだから其処に行こうと思う。」レッドはそう言うとコンコンは不安そうな顔をして聞いてきた。
「あそこに行くのだコンか。」コンコンは嫌な顔をした。
「まあ。あそこなら物好きしか来ないし万が一ばれて戦闘になっても迷惑はかからないだろう。」レッドはそう言った。フレイヤも嫌な顔をしている。よっぽど嫌な場所に行くのだろうと国務長官と家族は不安な顔をした。レッドたちはスタッフに見つかることも無く車に乗り込んだ。車はワゴン車で本当のスタッフの物だがシアンが鍵を持っていた。車が向かった先はもう廃業したホテルでもう10年ぐらい使われてないのだが誰かが買ったらしくそのままにしろと言う命令が下されてそのままになっている。その不気味な姿に長官と長官の妻は青ざめた。シアンは面白いと鼻で笑った。真人はがくがく震えたがマサヒトはレッドってこういうのも好きなんだとわくわくした。ソラは楽しそうですねと笑って答えた。
「ようこそ。俺の秘密基地へ。」レッドは中に入って行った。
「なあ。確かここのホテルって買った人が死んだって言う、いわくつきの場所じゃなかったっけ。」シアンは父親と母親を怖がらせた。
「さあ。どうだったかな。」レッドは肯定も否定もせずフロントへ連れて来た。そして何も無いところから鍵を5つ出した。
「さあ。どの部屋が良いか選んで。」レッドは部屋の鍵を選らばせた。
「一人足りないけど。」マサヒトはそのことが気になりレッドに聞いた。
「其れは俺が泊まる部屋は決まっているからだ。」レッドは答えた。
「其れって何処。」シアンはレッドにたずねた。こいつ夜襲う気だとマサヒトとフレイヤは警戒した。
「俺の部屋番号は女の人のみ教える。」レッドは肩透かしをして一回ホテルに戻りレッドと真人フレイヤの荷物を各自の泊まる部屋に置いた。そしてスタッフの救助に向かった。マサヒトはレッドと一緒に行くといった。レッドは優しく微笑んだ。
「マサヒト。長官達を頼む。此処もばれる可能性は無いわけじゃない。その事を忘れるな。」レッドはコンコンを連れて長官の別荘に戻った。其の頃、偽のスタッフは長官がいないことに気が付いた。
偽のスタッフ達は長官達が逃げたことに気が付き慌て始めた。
「何処に居るんだ。探せ。」男はソラの代わりに指揮を取り始めた。レッドは見張りの偽スタッフを殴って気絶させた。コンコンも人間の姿に成り鉄パイプを持って次々に気絶させた。気絶した男達はレッドが縄で縛りあげた。コンコンは本物のスタッフが居る場所を特定し見張りをしていた魔物をフェニックスソードで悲鳴を上げる暇も無く次々斬って行った。魔物は戦闘慣れをしてるわけでもなく全滅した。暫く戦闘慣れをしている魔物と戦っていたせいか手ごたえ無さ過ぎると思った。目が覚めた偽スタッフの一人に聞いた。
「ボスは誰だ。答えろ。」レッドは強い口調で聞いた。
「知らない。今日始めて会った。」男は怯えながらそう答えた。本当か分からないが男はそう答えた後何も言わなくなった。本物のスタッフを開放し男達は現地のモンスターバスターたちに連れて行かれた。レッドは秘密基地のホテルに戻ってきた。二重人格者のマサヒトはサングラスを掛けた少年ソラとレッドに下心丸見えの長官の息子シアンに武道派家庭教師フレイヤ最年少の子供の姿をしている白い虎の白虎フロント近くのテーブルでトランプでカードをしていた。メンバーがすごい組み合わせだだなとレッドは冷静に考えた。マサヒトは1抜けで勝負に勝った。
「お帰り。レッド。」マサヒトはレッドに気が付き声を掛けた。
「ただいま。長官夫妻は。」レッドはマサヒトに尋ねた。
「ジャン様とパトリシア様はかくれんぼをなさっているチョコ様をお探しになられています。」2抜けでソラは勝って答えた。レッドは溜息をついた。長官とはいえ自分が狙われている自覚をしてないのだろうかとレッドは不安になった。レッドは長官の気配を探した。7階か確かあそこはスイートルームがあったはずそこにチョコが隠れたんだなと思った。エレベーターで7階に昇った。エレベータ-は彼女の力で動いていた。
「チョコ。何処に居るんだい。」長官の声が聞こえてきた。やっぱりスイートルームか彼女はそう思って701号室を開けた。長官がパトリシアとチョコを探していた。
「長官。ただいま戻りました。」レッドはそう言ってチョコを探している。チョコを見つけ長官夫妻は1階に戻ってきた。
「狙われているのですから行動は慎重になさってください。」レッドは長官夫妻の自覚の無さをやんわりと指摘した。
「すまない。」長官は今どういう状況なのか思い出した。テーブルに戻ってきたときには勝負がついたらしくシアンがビリだった。
「ソラ。お前手加減しろよ。」シアンは大人気ない一言を言った。
「申し訳ありません。」素直にソラは謝った。
「こらこら。シアン。ソラを困らせちゃだめだぞ。」長官は二人の中に入っていった。シアンは癇に障ったらしく、ふんと言って座った。怖がっていた割には秘密基地が気に入ったようだ。まあ。その方がありがたいがとレッドは思った。マサヒトは未だソラを警戒して真人と変わらずに居た。
ソラの様子はずっと変わらない。サングラスを外さないので表情が分からない上ポーかフェイスを貫いていて本心が分からず不気味だとマサヒトは思っていた。ソラはレッドににっこり笑って話しかけた。
「ここは楽しいところですね。」ソラはそう言った。
「そう言ってくれるのは俺としても嬉しい。」レッドは本当に嬉しく思っていた。何よりソラもレッドに気が在る事が気に食わないとマサヒトは思った。秘密基地の前に飛行機の中でソラの隣の席に座っていたサングラスの男が立っていた。
「ソラの奴。仕事ほっぽりだしたんじゃないよな。」一人怒った声で呟いた。ソラはレッドとマサヒトの隙をついてホテルから出た。
「悪かったな。敵を欺くためにずっと一緒に居たんだ。ちゃんとお前には連絡したろ。」ソラは答えた。男はイライラを押さえて言い始めた。
「まあ。おかげでまともなメンバーがそろった。直には殺されないだろう。」男はそう言うと黒衣を着た魔物たちが現れた。ソラは前の魔物と違うようだなと見ている。
「やっぱりただのチンピラと違うな。」ソラはにやっと笑った。
「そういえばお前・・・。」男はソラに何かを言いかけた。
「何だよ。」ソラはそう言うと男は何でもないと答えた。
「敵に惚れるなよ。」たったその一言だけ男はそう言った。
「確かに可愛いからな。あの子。」ソラは一言そう言った。
「兎も角仕事だ。早く終えてM・S様に報告するぞ。」男はそう言って魔物たちを何時でも攻撃が出来るよう配備をしている。M・Sはフィルダ総帥の名前で上層部の人間しか謁見を許さない人物であり素性は一切不明の謎のリーダーとして他のテロ組織をはじめ対テロ組織から最も警戒されている者だ。ソラはそんなリーダーが信用できなかったが口にはしていない。ソラは怪しまれないように戻ってきた。
「いいかソラ。お前は敵の中に怪しまれず入ってこられたんだ。そのまま怪しまれるなよ。」男はそう言ってソラに攻撃を仕掛けるサインを送る役目を与えた。レッドとマサヒトの隙を突いて最も油断する就寝後に攻撃をソラはするつもりだった。最も警戒しなければいけないのはレッドだった。何時寝息をたてるか分からない。長官達を襲撃しようとしても止められる可能性が高い。少しでも時間を遅らせようとソラは考えた。でもそのためには女性陣から彼女の部屋を聞き出さなければならず頭が痛くなった。おまけにマサヒトはソラを疑っており下心もあるんじゃないかと警戒しており動きにくいとソラは思った。課題山済みだなと思いながらポーカーフェイスを貫いていた。ソラがそんなことを思っているとは知らずレッドはソラに声を掛けた。
「就任早々お前も大変だな。」レッドはソラにがんばれと励ました。
「何言っているんですか。せっかくの休日を台無しにされた貴女の方が大変だと思います。」言葉では彼女を励ましていながらも心には好意を持ちながらも敵としては警戒をした。
マサヒトは欠伸をした。なんだかんだで夜の11時を過ぎた。長官夫妻は寝ており部屋は801号室でスイートルームのせいか広い。フレイヤは少し前にもう眠たくて割り当てられた部屋入ってしまった。彼女は702号室で普通の大きさのシングルベットの部屋だが一人で寝るには十分広い。今は未だ誰も居ないが703号室はマサヒトの部屋だ。彼の部屋は普通の大きさのツインベットで白虎と同室になる。803号室はシアンの部屋でシングルだが部屋自体は大きいが未だ誰も居ない。701号室はソラの部屋だがシングルで普通の大きさの部屋だ。今は誰も居ない。レッドの部屋は何処にあるのかわからないがコンコンと同室らしい。マサヒトは眠気を堪えながら其の事を考えた。部屋は各階平均で11部屋あるとレッドは言っていた。レッドは起きていて見張りをしている。今のところ近くには敵は居ないみたいだとマサヒト思った。白虎は寝息をたてておりソファーで寝ている。
「白虎。風邪引くぞ。」マサヒトはそう言って白虎にタオルを掛けている。コンコンは本を読んでいる。マサヒトはレッドに下心のある男二人を見張っている。シアンは手紙を書いている。相手は誰か聞かなかった。ソラはテーブルのコーヒーを片付けている。コーヒーはレッドが飲んだものだ。
「寝ないつもりかな。」真人はマサヒトにそう言った。
「だろうな。敵も来ないと限らないし狼2匹もこの中に居るなな。」マサヒトはそう言うと3匹の間違いじゃないかな真人は思った。ソラはコーヒーカップを片付けている。この様子じゃサインは送れないと思い男に連絡をした。男は苛々していたが仕方ないことだと思い待つことにしたようだ。
「ああ。敵の様子も気になるし何時襲撃があるか分からない。そんな時に寝るわけには行かない。」レッドはシアンにそう答えた。シアンは未だ寝ないのかとマサヒトとソラを警戒している。あの二人が居るとレッドに手を出しにくいと思った。特にマサヒトが手を出すなと鋭い視線を浴びせてくる。今手を出すと殺されると思いシアンはおとなしくいる。ソラはのらりくらりとレッドと話をしてくる。レッドはソラと馬が合うらしく良く話しかける姿を見ている。こいつも注意しないとなとシアンは思っていた。ソラは男二人だけでも寝かせたかった。レッドは年頃の女の子なので色々丸め込んで寝かせることも出来るのだが男二人の前だとやりにくい。しかも狐も鼻が鋭いらしく皆薬で眠らすことが出来ない。其れを狐は警戒しているちらちらソラを見ている。現在は食器を片付けているのは俺だけだっだからかもしれないとソラは思った時計は12時を回った。
「お前ら何故寝ない。」レッドはむっとした顔をしてそう言った。誰も返事はしない。彼女は服を着替えたかった。これじゃ此処で着替えるのもできない。ここで着替えたら大変だと思い少年二人と男一人を寝かそうと思った。しかし寝る気配は無かったのでレッドは此処で着替えるのをあきらめた。レッドの部屋に3人が来そうなので怖かった。
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一先ずコンコンと相談して代理を立てないと思ってコンコンがレッドに近づいた。レッドは早口で用件を伝えた。コンコンは理解してレッドがトイレに言った後レッド代理として式神を呼んだ。式神のレッドはナイトスコープ付きの双眼鏡を見た。男達は隠れた。レッド代理は監視を続けた。本物は部屋に戻りシャワーを浴びてお風呂も入り着替えて戻ってきた。コンコンは其れに気づきレッド代理をトイレに行かせた後本物と代わった。代理からナイトスコープ付きの双眼鏡を渡してもらい何食わぬ顔で戻ってきた。服が違うことに男性陣は気が付いた。
「レッド。何時の間に。」マサヒトはそう呟いた。やられたとシアンとソラは思った。四人と一匹持久戦は未だ続きそうだ。男は未だサインが出ないのかと苛々していた。魔物は眠たそうだ。遂にシアンがダウンした。現在真夜中の1時だ。実はソラが眠り薬を入れた。レッドに入れなければ狐は反応しないと考えたが当たりの様だ。
「シアン様が眠ったので部屋に置いてきます。」そう言ってソラはシアンを背負った。重くないんですかとレッドは尋ねた。
「此の位平気です。」そう言ってシアンの部屋に来てシアンをベットの上においた。
「後は二人と一匹。マサヒトを寝かせようか。」ソラは二人と一匹の居る部屋に戻って来た。
「シアンがやっと寝た。」レッドはまたコーヒーを飲み始めた。レッドはマサヒトにこの場所は自分の遊び場で他の人が入らないように怖い噂を流したという。
「やっぱりそうだったのか。」マサヒトはそんな気がしていた。レッドの話は続いている。ところが噂を信じて怖いもの知らずな男が入るようになったと言い始めた。
「その男は見かけは女に見えていたんだが中身が違った。」レッドはそう言った。レッドを幽霊と間違えて鉄パイプを持ってきたという。彼女はやばいと思い剣を出して戦ったという。懐かしそうに笑った。マサヒトは黙って聞いていた。
「其の馬鹿な男は後で俺の死んだ相棒になる男で恋人にまで仲が発展するから人生不思議だよな。」レッドはそう言った。マサヒトは此処が思い出の場所だったのかと胸を痛めた。ソラも扉の前で黙って聞いていた。とうとう時計が2時を回った。マサヒトは限界に近かったがソラは寝てない。彼は欠伸一つもせずにっこり微笑んでいる。もう一つの人格真人はもう寝ている。レッドは心配して早く寝るように言った。
「明日も早いんだから寝た方が良いぞ。」レッドはそう言って眠ている白虎をマサヒトの部屋に連れて行こうとした。
「手伝いましょうか。」ソラはレッドに近づいた。マサヒトは一気に目が覚めた。
「あんたはコンコンと一緒に居てくれ。」そう言ってマサヒトはレッドと一緒に白虎を部屋で寝かせた。
「未だソラを信用していないのか。」レッドはマサヒトに聞いた。マサヒトは正直に答えた。
「信用していない。それにレッドを狙っている。そんな危ない奴。レッドと一緒に行かせるか。」マサヒトは怒って答えた。レッドはくすくす笑った。
「確かに怪しくて下心ありそうな男だったがお前はどうなんだ。」レッドは鋭い質問をマサヒトにぶつけた。マサヒトは心を読まれたような感じがして真っ赤になった。答えようとしても口が回らない。
「嫌なら答えなくても良い。」その時のレッドの目は全てを見透かしたような不思議な目をしていた。マサヒトは真っ白になった。レッドがまた振り返ったときには普通の目に戻っていた。
「マサヒト。俺寝ぼけてなんか変なこと言った。」レッドは真っ白なマサヒトを見てそう言った。マサヒトはさっきのレッドが寝ぼけていたと気が付くと笑いが止まらなかった。マサヒトは落ち着きを取り戻した。
「本当に変な事言ってたみたいだな。」レッドはさっき喋った事をすっかり忘れていた。良かった。俺がレッドが好きなことばれてない。マサヒトはほっと胸をなでおろした。
「しかし。本当にあれ寝ぼけていたのか。」マサヒトは念のため確認のためレッドに聞いた。
「ああ。そうなんだ。よく鋭いことを言うって色んな奴に言われるけどその内容はなしてくれないんだ。」レッドは答えた。今のレッドにはいえない。マサヒトはそう思ってやはり答えなかった。コンコンは本を読んでおりソラは恐々マサヒトを見ている。さっきの爆笑が気になっているのだろう。




