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魔物の微笑み  作者: 宮川ちい
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外伝 月夜の風

今回はマサヒト主観で短めです。

それはレッドと出会う3年前の出来事だ。俺オカダマサヒトは主人格・・・。つまり、普段出ている人格の岡田真人(おかだまさひと)の御祖父ちゃんの家に泊まっていた。普段の俺は心の中にあるシアターで真人の様子を見ている。真人が寝れば俺の自由時間で俺の特徴の金目金髪になるという仕組みだ。

「よし。真人が寝た。」俺はそれを確認しシアターのスクリーンの中に入り真人の体が俺の姿になった。近くには真人の両親がぐっすり寝ていることを確認し下へ降りていった。下には仏間や台所があって俺は台所の冷蔵庫の中にある牛乳を飲んだ。仏間から物音がしたので近くにある真人が使っている野球のバットが有ったので、それを持って仏間に入った。時期的にお盆だったので、もしかしたら幽霊かと思いながらゆっくり音がした方へと近づいた。だが見当違いだった。何故なら本来なら窓のはずの場所にドアがあり其処(そこ)がうっすら開いているのが見えた。

「何だ。このドア。」そう俺は呟いた。思い切ってそのドアを開けてみた。ドアの先は見たことのないススキの原っぱだった。だけど何所か懐かしい気がした。俺はその先に進んだ。遠くの方で村か町が有るのか明かりが点々と見えた。風が吹き(かえで)の葉が何枚か飛んでいくのが見えた。どうやら此処は夏ではなく秋のようだ。何で秋だったのかは俺は分からなかった。ススキの中を進んでいった。(しばら)くして獣のうなり声が二つ聞こえてきた。俺はとっさに走った。大分後ろから魔物が走っている音がした。俺より背の高いススキだらけで魔物の姿が確認できず危険なので出来るだけ速く走っている。早く抜けないとと俺はそう思いススキを押しのけて走ったが後ろの魔物がどんどん近づいてくる。まずい。このままだと追いつかれる。もっと速く走らないと俺は内心焦りながら走ったがなかなかススキの原っぱ終わらない。

「少年。こっちだ。」男の声がした。声のした右方向に全力で走った。ススキは抜けなかったが人の姿ははっきり見えた。俺に声をかけてきたのは上は白い着物ではかま姿をしている金目金髪で長い髪を一つに束ねている青年だった。

「大丈夫か。怪我はしていないか。少年。」青年はそう言って俺に怪我がないか確認したあとほっとした顔をした。

「ともかく無事でよかった。」青年はそう言って俺と一緒に歩き始めた。

「俺が何であそこに居たのか聞かないのか。」俺はさっきから思っていたことを口にした。すると青年は真剣な顔で答えた。

「俺が君を呼んだんだ。でも魔物が近くに居たことは気が付かなかった。」青年はすまなそうに謝った。俺はなぜ呼ばれたのか青年に尋ねた。

「君は魔物をどうやって戦っているんだい。」青年は質問してきた。

「俺は格闘で倒しているけど。」俺は青年に素直に答えると青年は今度はにっこりしている。俺は青年にある事を言われることになる。


***********************************************


青年はにっこりして言い始めた。

「じゃあ君は何か武器を持ったほうが良い。格闘だけじゃ倒せない奴もなかには居る。だから呼んだ。」青年はそう言って俺をある洞窟の前まで案内した。其処には大剣が半分まで埋まっていて、しめ縄が施されていた。

「君が来るのを待っていたんだ。新しく大剣の持ち主として選ばれたんだ。」青年は俺にそう告げた。

「俺が。何で俺なんだ。他にも居るじゃないか。」俺は思わずそう言った。大剣は一部岩の中にあり俺だけでは大剣が抜けるようには、とても見えなかった。

「この大剣は人を選ぶんだ。だから持ち主の君しか取れない。」そう言って青年は洞窟のなかに入った。俺は半信半疑で青年を見た。俺は大剣の後ろに着て大剣の柄を掴んで大剣を引き抜いた。驚いた俺とは対照的に青年は冷静だった。

「君の名前を聞いていなかったね。」青年はそう言った。俺は名前を言った。

「オカダマサヒト。」俺は名前を口にしていた。周りには俺らしか居なかったので名前を言っても大丈夫だと思っていた。まさか魔物が聞いていたとは思っても見なかった。

「この大剣はタイガーブレイドという名前の聖剣だ。大切にしてくれよ。」青年はそう言うと俺は青年の名前が気になったが相手は言うつもりはないように見えた。

「またいづれ会おう。」青年は俺にそう言った。俺は魔物の気配がしたのでその場を離れた。青年が近づいてきた。

「そういえば帰り道教えてなかったね。あと(さや)もって来たよ。」青年はそう言った。俺は何で鞘持っているんだよと思いながら鞘を渡された。

「鞘を持っているの不思議かい。俺はこの大剣を守る役目をしてるから当然持っているわけさ。」そう言って青年は鞘を渡してきた。俺は大剣を鞘に納め帰り道を教えてもらい其処まで案内してもらった。

「タイガーブレイドの事よろしく頼んだよ。」青年はそう言って寂しそうに笑った。俺はある事を思い出した。

「これどうやって使うんだよ。」俺はそう言ったが結局使い方は教えてもらえなかったがヒントを出してもらった。

「君なら自然と使いこなせるさ。」青年がそう言ったときドアが開き俺はドアを開けて入っていった。自動的に閉まった。結局扉の中は何処だったのか青年は何者なのか分からなかった。でも青年に会うのはあれが最後じゃないような気がした。俺がタイガーブレイドが使いこなせるようになるのは、それから3ヵ月後の事だった。丁度あの場所のように色づいた落ち葉が落ちる時期だった。あれから祖父ちゃんの家の仏間に言ってもあの扉が現れる事は無かった。無論、真人が行ってもなかったが。そして3年後真人と雅人(まさひと)が魔物に狙われ始め、それを守ろうと現れた赤髪赤目の美少女レッド・ナイトというモンスターバスターと出会うことになる。真人だけでなく俺も彼女と出会い色々な戦いの渦に巻き込まれていくがそれはまた別の話である。俺は、あれ以降青年には会っていないが真人は会ったらしい。俺と同じ光景の秋だったという。真人が興味深く俺の話を聞いていた。

「へえ。マサヒトもあの人に会ったの秋だったんだ。」俺と真人の出会いは2月に正式に会ったと思っている。もっと前から会っていたよと俺は言ったのだが真人は寝ていたり気絶していたりしていたので全く知らないのは当たり前か俺も思った。

「実はあそこは時間が経っていないのかもな。」俺はそう答えた。まさか。そんなこと無いよと真人はそう言ったが俺は案外当たっているんじゃないかと思っていた。

「結構マサヒトってドリーマーだよな。」真人はそう言った。今まで俺は自分がドリーマーだと思ったことは無い。むしろ真人の方がドリーマーな気もするがと俺は思ったが口にはしなかった。これからの事は分からないが俺はこのタイガーブレイドを持ちながら戦い続ける。

良く引き抜けれたなと真人は思う。

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