14話 嵐の終わり
戦闘回です。
真人はゼディアスが来るんじゃないかと心配でサッカーに集中できなかった。今は未だ来ていないからサッカーに集中しろとマサヒトが言い始めた。だけど気になるな何で中学にまで現れたのかと思っている。其処にボールが来た。
「岡田。ぼさっとしで取れよ。」先輩の頂元気が言い始めた。はっとして済みませんと真人は謝りボールを取った。このサッカー部では岡田は真人だけである。
「何か悩みでもあるのか。最近ぼーっとしているぞ。」元気はそう言うと別にないですと真人は答えた。悩みと言えばゼディアスが居たのか彼は思ったが次のボール来たのでキャッチし先輩にパスをした。朝練が終わり更衣室で制服に着替えた。そして教室に来ると圭一が居るだけで藤子は居ない。
「おはよう。今日は朝練か。」圭一はそう言った。
「あれ。藤子は。一緒に学校に来たんだけど。」真人はそう言うと来てないぞと圭一は答えた。
「なあ。お前ら本当に付き合ってないのか。男女二人で登校なんていったら普通は恋人位じゃないか。」圭一はそう言った。だったら良いんだけどなと真人は内心呟いた。圭一は藤子がレッドで真人警護のために一緒に登校していると聞いたらきっと藤子の首を絞めるだろう。彼は、恋人のルナがレッドのせいで自殺したと思っているので今は正体がばれるのはまずかった。
「ちょっと事情があって藤子と一緒に居るんだ。ああ見えて病弱なんだ。誰かと登校すれば助かるって言ってさ。」真人は嘘を付いた。圭一は疑わしそうな表情をしながら、ふうんと言った。
「お前ってさ。レッドと藤子どっちが本命なの。もしかしてどっちもか。」圭一はそう言うとナイスタイミングで雅人も来た。
「オレも気になっていた。」雅人はそう言った。真人は困惑した。まさか同一人物とは圭一の前では言えなかった。雅人と圭一は真人答えが出ずに悩んでいる様に見えてどっちもか思った。
「真人は昔から優柔不断だったからな。」雅人が言い始めた。
「そうなのか。悩んでる間にオレが藤子を貰おうかな。」圭一がそう言いだしたので何の話だよと真人は突っ込んだ。其処に藤子がやってきた。
「おはよう。何だ。茶髪の雅人君も朝練なの。」藤子はそう言い始めた。
「藤子さん。オレも朝練ですよ。」圭一はそう言い始めた。いつも早いじゃないと藤子は答えた。
「ところでずっと何処にいたの。」真人は藤子に尋ねた。
「屋上で景色を眺めていたの。」藤子は他の二人に悟られないようにそう言い始めた。真人はゼディアスの気配を探していたのかとぴんっときた。マサヒトもぴんときたらしい。
「どうだった。生の屋上。」マサヒトはそう言うと何時もと変らないと藤子は答えた。
美加は登校中である。何だ今日はみんな朝練で、ふーちゃんはマー君と一緒に行ったっておばさんが言っていたから今日は一人で登校かと美加は思った。その時美加はゼディアスとばったり会ったが、どちらも知らない顔なので特別警戒はしていなかった。
「君。君のクラスに外国人の女の子が居ないか。忘れ物をした子がいたんだが。」そう言って手紙を見せた。
「うちの学校に外国人なんて居ませんけど。」美加は不審に思った。ゼディアスは赤髪の少女が日本人として潜入をしているのかと思った。
「じゃあ。メガネの男子。多分君ぐらいの子だと思うんだけど、その子一緒にいる女の子でも良い。名前が分からないんで。」ゼディアスはそう言うと美加はメガネをしている人なんて沢山居ますよと答えた。
「兎も角渡してくれ。ゼディアスってと言えば取ってくれるから。」そう言って手紙を美加に渡し去っていった。変な人と思いつつひとまず真人と一緒に居る藤子に渡して違ったら捨てようと思った。そして彼女は学校に着き教室にやってきた。
「おはよう。此はふーちゃんの。ゼディアスっていう変な外国人から預かったんだけど。」その美加の言葉に真人と藤子は反応した。
「それ何時。」藤子はそう言い始めた。
「登校中だよ。森林公園近くで渡されて。」美加はそう言うと藤子は怪しまれないように話をした。
「多分私かも。私の家お母さんが外国人だから外国人と間違われたかも。」藤子はそう言った。圭一は初耳だと思った。雅人はボンヤリとしかか覚えていない藤子の両親が片方外国人だったっけと思ったがボンヤリなのでそうだったかもと思った。
「そうだっけ。ごめんね。私ふーちゃんの両親の顔を忘れちゃって。」美加は素直に答えた。
「いいの。何時も両親の顔が何故かボンヤリとしか覚えていないって言われるから。」藤子はそう答えた。そうなんだと圭一と雅人美加は思った。だって実在しないからなと真人とマサヒトは同時に思った。望月藤子の家族は架空の人で両親は最初から居なかったのだが無理矢理作ったといっても過言ではなかった。そんな中本当の兄さんが現れたのだったと真人は思ったそして姉と名乗る教育係の少女は一緒に住んでおり、そっちは美加達はすんなり記憶が書き換えられておりお久しぶりですと言ったくらいだ。手紙に魔法が掛けていないか調べた後、封を開けた。『フェニックスソードを頂きに参上する。』そうホロンドの文字で書かれている。真人は何故か読めたが他の三人には読めないらしい。
「なんて書いてあるのか解らない。」美加の言葉でようやく此は本当は日本語で書かれているわけじゃないんだと理解した。
「外国人の友達からの手紙なの。あの子日本語が書けないから。」藤子は誤魔化した。へえ。と雅人美加圭一は思った。
「なんて書いてあるのかい。」圭一はそう言うと藤子はウソの内容を答えた。
「又いつか会いましょうって書いてあるの。」藤子はそう言ったので何だ、ラブレターとかじゃないんだと美加は思った。まさか犯行予告とは知らずに美加はがっかりしている。
ゼディアスは美加がちゃんとお使いできたかどうか心配していた。普通のこの世界の人はさっぱり解らないホロンド文字なので違う人が見たら捨てる可能性があった。もっと頭のいい人は暗号として解読する人もいるだろうが全く解らないようにしている。
「後は運に任せるか。」ゼディアスはそう呟いた。何通かは他の子にも渡したがその殆どがゴミとかしていた。美加はその事実は知らない。
「ねえ。ふーちゃん。ゼディアスさんってどんな人。ふーちゃんは知っているみたいだけど。」美加はそう言うと、お坊ちゃんで日本好きな外国人だよと藤子は答えた。
「マー君の事も知っていたみたいだけど。」美加はそう言うと博物館で知り合って一緒の所を見たから知っていたんだろうねと藤子は答えた。
「そういえば外国人と喋っていたのをオレ目撃したよ。」圭一はそう言った。その出来事の話は本当なので美加も本当なのだと思った。説明が上手かったせいか美加は不審に思わなかった。昼休みになり藤子と真人は学校の屋上に来た。
「どうやらゼディアスは此処でオレ等の気配を探っていた様なんだ。」藤子の言葉に真人は驚いた。
「なるほど此処なら気配が読みやすいな。」マサヒトもそう言い始めた。そうなんだと真人は思った。未だ真人は気配が読む事が出来なかったので其処はマサヒトに任せた。
「でも驚いただろうな。まさか気配を確認していた中学校にオレ等が通っているって知らなかっただろうな。」真人はそう言った。確かに驚いただろうなと藤子も言い始めた。
「あいつは不思議な力を持っていないみたいだ。」藤子はその事実を真人に言った。そうなんだと真人は思った。そういえば刀で戦っただけで魔法とかしてこなかったなとマサヒトも思っている。気配も正確には読めないという事だと藤子は言った。ゼディアスは二回クシャミをした。風邪ですかねと言っている。
「体調を崩している場合じゃないんですけどね。」ゼディアスはそう言った。今、彼はサクラビルで使えそうな日本刀を探している。其処は倉庫代わりに使っており小刀と妖刀と言われる村正を一本出した。これは500年以上前に作られた物だが、さび一つも付いていない。切れ味も落ちていない代物だった。
「此を持っていきましょう。」そう言ってその二本と鬼桜も持っていく事にした。魔物がそれを持っていく事になっている。魔物はゼディアスと共に移動を開始した。藤子達は昼休みが終わり授業に入っていた。真人は何時ゼディアスが来るか気が気じゃなかった。藤子は冷静でちゃんと授業を受けていた。今は国語の時間で先生はあまり集中していない真人に言い始めた。
「後ろの方の岡田君。次の一行から読みなさい。」先生は言い始めた。藤子のP196の3行目と小声で話し真人は急いで読み始めた。
いつものように藤子は放課後サッカー部に今日の料理を差し入れた。真人は美味しいと食べている。今日はだし巻き玉子を使っている。それを終えた後藤子は屋上に来た。その時藤子はゼディアスを見つけた。森林公園にいる。
「見つけた。」藤子はそう言うと翼を出した。鳳凰の力が感知されないように練習し翼を出して飛び始めた。その間制服が猫魔月中女子の制服から黒いブレザーに黒と白のチェック柄のスカート黒ネクタイにソックスも黒い姿になった。実は此モンスターバスターの制服だった。真人はサッカーが終わり制服に着替え終わったときにマサヒトはレッドの気配に気が付いた。気配が普段よりも抑えられてなかなか感知できないが間違いなく彼女だった。
「真人。レッドが動いた。今彼女は空を飛んでいる。」マサヒトの言葉に真人は驚いた。
「レッドって何者なんだろう。」真人は改めてそう思った。真人は急いでレッドを追いかけた。人間とは思えないスピードだ。
「レッドが森林公園に降り立った。」マサヒトはそう言った、レッドは赤眼赤髪になっておりゼディアスが座っているベンチの上の木に降り立った。ゼディアスは未だそれに気が付いていない。かさっという微かな音が聞こえて上を見るとレッドが木から降りた。
「何時から居たのですか。」ゼディアスはそう言うと2分前からだと彼女は答えた。侮れませんね。あの音がなかったら不意打ちされるところでしたと冷や汗をかいた。しばらくして真人も到着した。
「レッド。行くなら行くって言ってくれたらいいのに。」マサヒトは真人の口を借りて喋った。
「気配を消しながらでも付いてこられたじゃないか。」レッドは答えた。真人はマサヒトと入れ替わりマサヒトはむすっとした顔をしている。
「探すのが大変だったんだからな。」マサヒトはそう言い始めた。大変だったんだとシアターを見ている真人はそう思った。ゼディアスは隙をついて刀を抜こうとしている。さっきに気付きレッドとマサヒトは剣と大剣を出して構えて人よけの魔法と目隠しの魔法をした。その頃、美加は真人を捜していた。今日の料理を持ってきたのだ。
「あれ。マー君が居ない。」美加はそう言った。サッカー部の男子が美加を見た。
「何時も岡田に差し入れをしている子だよね。」サッカー部の一人だと美加は知っていた。
「あの。ま。・・・いえ、岡田君は居ないのですか。」美加はそう言うとサッカー部の男子ある事を言った。
「あいつ突然慌てて学校の外に行ったよ。何か凄いスピードで走っていったぞ。」サッカー部の男子の言葉になんか用事でも思い出したのかなと美加は思った。代りに雅人に差し入れをした。
「珍しいな。美加が差し入れするなんて。」雅人はそう言った。まさか真人にあげるつもりだったとは言えずたまには良いでしょと美加は答えた。圭一は美味しそうだなと言っている。雅人は間食し美味しかったよと答えたので美加はホッとした。
***********************************************
ゼディアスはまず村正を出した。レッドはそれが村正だと知っていた。
「お前。それはこの世界で盗った物か。」レッドはそう言い始めた。ゼディアスは目を輝かせている。
「ええ。妖刀といわれた村正です。500年以上前の品だと思うんですが手入れが行き届いて新品のような輝きを放っていますね。切れ味も昔と殆ど変っていませんよ。」そう言ってゼディアスは刀の自慢をし始めた。本当にマニアなんだなとマサヒトとレッドは思い始めた。
「でも、日本刀は三人位斬ったら使い物にならないんですよ。」ゼディアスは、そう説明を続けている。
「人間の脂を吸って斬りにくくなるんだ。」レッドも知っていたらしくそう説明をしている。
「でもボクが持っている鬼桜はそれを超えても大丈夫なのですよ。」ゼディアスは嬉しそうに話している。本当に刀や剣が好きなんだなとレッドとマサヒトは思っている。
「お前な。いくら剣や刀を集めているとはいえ人を殺しちゃ駄目だろ。この世界で殺人するとテロリストになる事ぐらい知っているだろ。」レッドはそうゼディアスに言い始めた。ゼディアスは聞く耳持たないですよと答えた。盗るだけなら兎も角試し切りをするとテロリストになる事ぐらい知っていて犯罪をした。
「元からテロリストですから。」ゼディアスはそう言ってレッドの方に刀を持って走り始めた。レッドは剣で攻撃を防いだ。
「どういう事か後で本部で話して貰うぞ。」レッドはゼディアスに言い始めた。その間人よけと目隠しの魔法がされていて他の子供ずれの母親などこの場所に行かなかった。雅人美加圭一は、この場所へは来ず家に向かっている。
「あの二人先に帰ったのか。」圭一はそう言うと雅人も多分そうなんだろうなと言っている。
「そっか。二人とも帰ったの。」美加はそう言った。あの二人とは真人と藤子の事である。二人は先に帰ったと思われていた。この三人で家に帰るのは初めてである。ゼディアスはレッドの剣フェニックスソードが欲しくて彼女に攻撃をしている。マサヒトはゼディアスから彼女を引き離したが攻撃は完全に読まれて避けられた。村正は丈夫で剣に当たっても折れなかった。フレイヤはその頃家事が一段落し3日前の事を思い出した。3日前の夜レッドはフレイヤに言い始めた。
「実はオレの剣を狙ってくる奴がいるんだ。」レッドはそう言った。フレイヤはレッドの剣を見た事がないので変った人と思っている。それがゼディアス・クロークなのでなかなか大変だと言ったのでフレイヤはそんな人に狙われているんですかと言っていた。彼女の祖国にもその悪評は知れ渡っていた。そんな事を思い出し大丈夫だろうかと彼女は心配になった。一応フィリップに言った方がよいだろうかとフレイヤは思った。ゼディアスはマサヒトに攻撃をしたマサヒトは間一髪でかわしゼディアスに攻撃したがかわされた。
「少年。隙だらけだぞ。良くモンスターバスターに成れたな。」ゼディアスはそう言うとマサヒトはある事実を告げた。マサヒトはある事実を告げた。
「オレはモンスターバスターじゃない。」マサヒトの言葉にゼディアスは驚いた。戦いを熟知しているからモンスターバスターだと思っていたのに違っていたなんて少年は何者だとゼディアスは思った。突然金眼金髪になる所を見るとホロンドの人間かと思ったが彼は考え始めた。
「何にせよ。そっちの大剣も良い剣ですから貰うつもりですよ。」ゼディアスはそう言った。
「お前には、この大剣も使えない。」マサヒトはゼディアスに言った。まさかゼディアスがメシアと戦っているとは想像すらしていなかった。
「欲張りは損をするぞ。」レッドはゼディアスにそう言って剣で攻撃するがかわされた。
「肝に銘じておきます。」ゼディアスはそう答えた。魔物はゼディアスを助けようと中に入ってきた。全員で4匹いる。レッドは魔物を1匹倒しゼディアスに斬りかかったが避けられた。マサヒトは2匹倒し3匹目に斬りかかった後ゼディアスに攻撃をしたが避けたが魔物は倒れた。
「魔物はいなくなった。後はお前だけだ。」レッドはゼディアスにそう言った。ゼディアスは最初に戻っただけですよと答えた。
モンスターバスターの制服は喪服をイメージしてます。