第8話 ハロウィンパーティー
クラス代表の田中や担任の若林から、クラスで行う文化祭の劇を、『アルプスの少女ハイジ』と提案された私は、選りによって主役のハイジ役に抜擢されたのだ。
そして、その事に対しクラス皆んなからも賛同を受け、主役をせざるを得ない状況と私はなった。そこで私は田中に向かって、こう言った。
「私を勝手に指名して、田中! あんたペーター役 演りなさいよ!」
私がこう言うと、田中は私に向かってこう言い返した。
「わかったよハイジ、僕は心優しい山羊飼いの少年さ。ハイジの頼みならしょうがない」
この言葉を聴いた私はムカっとしながらもこう答えた。
「ペーター、でもあんた確か…。勉強が嫌いだから、家庭教師が必要よねぇ…」
そう私も負けじと切り返したのだ。その様子を見ていた担任の若林が、こんな事を言い出した。
「そうか、お前等には先生が必要なんだな。教えてあげよう、おじいさん! 俺は『アルプスの少女ハイジ』のアルムおんじを演ってやるよ!」
またしても空気読めない担任の若林に、私は嫌気が差したのだ。そしてこの後、担任の若林はこう言った。
「ハイジには、クララ役も必要だなぁ…。サトミ、お前ハルカと仲良かった筈だ! 色白の肌と髪型から、クララ役にはちょうどいい」
担任の若林からとばっちりを受けたサトミは、私の方を観て睨んで居たのであった。
つづく…