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横難横死と笑えない雑魚。 その④


 敵が使えるスキルは【切断(キル・ユー)】、【貫通(メーク・ホール)】、【追尾(ストーカー)】。もしかしたら他にも使えるのかもしれない。

 何より傷が治ってしまうっていうのが厄介だ。

 細切れにすれば死んでくれるだろうか。


「ところでツヴァイちゃん」

「なんなんだよ、お兄様」

「君、年齢はいくつくらいなの?」

「どうしてそんなことをきくんだよ?」

「いや……年齢によって変わってくるからさ。何コンプレックスかが」

「コンプレックス?」

「そう。一般的に言うロリータコンプレックスは18歳から14歳までを性愛の対象としてる人のことを言うんだ。14歳以下からはまた別の呼び方をする。つまり、さっきも言った通り、君の年齢次第によっては何コンプレックスかが変わってくるというわけさ」

「ふーん。でも、すくなくともお兄様はそれを考えるひつようはないんだよ」

「……どうして?」

「あたしがいくつでもシスターコンプレックスになるからなんだよ。あたしはお兄様のいもうと(・・・・)だから」

「へえ、そうかい」


 僕は認めてないけどな。

 それに、法的にどうなんだ? こいつは僕の妹になるのか?

 多分、ならないんじゃないかな……。

 まあいいや、そんなことはどうでも。

 準備(・・)は終わった。

 【切断(キル・ユー)】と【貫通(メーク・ホール)】は既にツヴァイちゃんを包囲している。


「お兄様、あたしにききたいことはそれだけ?」

「まあ、大体ね」

「じゃあ、お兄様はそろそろ死ぬんだよ」

「え?」


 え? じゃねえ。

 気づけば僕はあの鉛の球で囲まれていた。

 【貫通(メーク・ホール)】だ。

 マズい、いつの間に?


 いや、そんなのは分かり切ってる。僕と喋っている間にだ。

 時間を稼ぐつもりが、逆に時間を稼がれていた。

 というよりも、僕が勝手に自滅したのか?

 僕は全力でその場を離れ、同時に鉛の球が僕へ放たれる。


 クソ、先手を取られた!

 攻撃を回避しながら、僕もスキルを発動し、ツヴァイちゃんに見えない刃と鉛の球を発射した。


「【殺戮劇場(サーカス)】!」


 僕のスキルは、相手に直撃した。

 全てを切り裂く刃と貫通する球の嵐の中で、ツヴァイちゃんの体が弾け飛ぶ。

 うわ、グロっ!

 あんまり見たいものじゃない。


 ……倒したか?

 トドメがさせたか?

 いや、違う。

 生きている(・・・・・)


 四散したはずのツヴァイちゃんは……やはりまた、元の傷ひとつない姿で、そこに立っていた。




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